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睡眠じょうずはキレイの近道! 睡眠の質を高める寝室環境の作り方

「毎朝起きると体がダルい」「しっかり寝ているつもりなのに肌の調子がいまいち」そんな人は睡眠の質が悪いのかもしれません。睡眠に大切なのは、眠る時間の長さだけではなく質です。睡眠の質を高めることでダイエットや美容効果の効率アップが期待できます。そこで、睡眠の質を高める寝室環境作りのコツを医学博士の梶本修身先生と、睡眠コンサルタントの友野なお先生に伺いました。


質の高い睡眠は美肌とダイエットの味方!

健康や美容のためにはたくさん眠ることが大切と思っている人は多いかもしれません。しかし、医学博士の梶本修身先生によると「睡眠は量より質が大事。目覚めたときに前日の疲れを持ち越しているようであれば質のいい睡眠がとれているとはいえません」とのこと。

睡眠の質が悪いと自律神経の機能が低下し、肌の新陳代謝を鈍らせ、血流や水分保湿機能を乱します。肌ツヤが悪くなったり、むくんだり、目の下にクマができたりする原因になると話します。さらに、睡眠負債になると食欲を増進させるホルモンが過剰に分泌されるため、質のいい睡眠をとることがダイエットにおいても非常に大事なのだそう。

「自律神経中枢の神経細胞が活性酸素で一過性にサビつくことで疲労を起こします。質のよい睡眠をとると朝にはサビが消失しますが、質の悪い睡眠をくり返すとサビが不可逆的にこびりつくことで老化が加速します。実際、体の中で老化のスピードが最も早いのが脳の自律神経にある神経細胞なのです。年齢を重ねると細胞のサビをとって回復させる力が低くなり、自律神経の機能が低下してしまうのです。
自律神経の機能は40代になると20代のころに比べて約半分まで低下しており、20〜40代の期間に最も老化が進むといわれています。
少しでも機能低下をやわらげるために、自律神経に負担の少ない生活=質のいい睡眠生活を送ってほしいのです」(梶本先生)

寝始めから3時間の質がキレイにとって大切

また、睡眠といえば、昔から午後10時~午前2時が美肌のためのゴールデンタイムといわれてきましたが梶本先生によると事実は少し違うようです。「ゴールデンタイムは代謝を促す成長ホルモンが多く分泌される時間帯を指しますが、それは寝始めの3時間のことであり時間帯は人によって違います」(梶本先生)

さらに、睡眠の専門家である友野なお先生も次のように続けます。「1日に分泌される成長ホルモンの約7割が入眠から3時間以内に分泌されますが、その間に目が覚めてしまうなど深い睡眠がとれないと分泌が妨げられ、美容もダイエットも効率が悪くなってしまいます」(友野先生)

また、質のいい睡眠とは次のような睡眠とのこと。
・ベッドに入り10分程度で眠りに落ちる
・朝、目覚めたときにすっきりしている
・起床時間が統一されている
・夜中に目が覚めていない
・いびきをかいていない

このような質のいい睡眠をとるためには、生活習慣、性格、健康状態、寝室の環境が関わってくると友野先生は話します。「例えば、生活習慣とは睡眠直前に食事や運動をしないかなどの入眠までの行動、性格とは睡眠前にものごとを考えすぎてしまうかなど、健康状態はそもそも睡眠を妨げるような基礎的な疾患の有無です。いずれもすぐに直せるものではないですが、寝室の環境は誰でもとり入れやすいのではないでしょうか」(友野先生)

あなたの寝室は何点? よく眠れるお部屋チェック

まずは、あなたの寝室が質のいい睡眠がとれる環境になっているかチェックしてみましょう。

<よく眠れるお部屋チェック>
次の質問のうち当てはまる項目にチェックをつけてください。

□布団の中ではスマホは見ない
□就寝1〜2時間前から部屋の明かりは間接照明を使っている
□眠っている間も快適な室温・湿度を意識している
□寝室に空気清浄機がある
□心が安らぐお気に入りのアロマを常備している
□体に合った寝具を選んで使っている
□外界が明るくなるにともなって寝室内も明るくなる
□図書室のような静けさが維持されている
□寝巻はジャージや部屋着ではなくゆったりとしたパジャマ
□照明は睡眠中真っ暗にしている

いかがでしたか? 上記で8個以上チェックできた人は「睡眠環境マスター」です。きっと質のいい眠りがとれているのではないでしょうか。チェックできた数は少なかった人は次からの質のいい眠りができる部屋の条件を読んで参考にしてみてください。

眠りの質を高める理想的な寝室の条件とは

キレイやダイエットを助け、老化をゆっくりにさせるために理想的な寝室の条件を見ていきましょう。

【条件1】睡眠中は真っ暗に 照らすなら足もとだけ

「かつて人間は夕方には夕暮れ、夜は暗闇の中にいました。その本能は変わっていません。そのため、夕方以降は間接照明を使って夕暮れのような暖色系の明かりにし、睡眠中は真っ暗にすることで体内時計が整い質のいい睡眠につながります」(梶本先生)
「夜中のコンビニや睡眠前のスマホの明るさは体内時計が昼間だと勘違いするので注意しましょう。また、真っ暗が怖い人は、目に光が当たらないように足もとなどなるべく低い位置を照らす照明を選びましょう」(友野先生)

【条件2】温度は15~27℃前後、湿度は50~60%前後をキープ

「寝床内環境の温度と湿度を一定にすることで朝までぐっすり眠れることが研究でわかっています。室温は夏なら25℃〜27℃、冬なら15℃~18℃、湿度は通年50%〜60%程度がいいとされています。空間の温湿度調整だけでなく、季節に合わせた寝具を使い快適な状態を調整できるようにしましょう」(友野先生)

【条件3】花粉やホコリを吸い込まないよう空気もキレイに

「昼間は鼻呼吸でも睡眠中は口呼吸になっている人が多いんです。しかも寝ているときの口は唾液の量が少なく無防備な状態なので、空気と一緒にいろいろ吸い込んでしまいます。寝室はチリやほこりがたまりやすく、春なら花粉も気になりますよね。寝室は空気清浄機や空気清浄機能つきのエアコンなどを使い空気もキレイにする必要があります」(友野先生)

「アレルギー反応を起こす物質(アレルゲン物質)は花粉だけではありません。ダニのふんやハウスダスト、カビ、ペットの毛、PM2.5なども考えられます。それらが体内に入れば、アレルギー反応(抗原抗体反応)が起きて体内で炎症を起こすわけですが、そのときは脳も動いています。結果として体も脳も休まっていないので睡眠の質が落ちるのです。ほかにも、アレルギーによって鼻がつまったり、のどが荒れて炎症を起こせばいびきをかきやすくなったり、眠りが浅くなったりする可能性や、これからの季節は風邪のウイルスなどを吸い込んで病気になるケースもあります。

必要なことはアレルゲン物質を除去するために寝具を洗うだけでなく、空気清浄機や空気清浄機機能つきのエアコンで空気もキレイにすること。私も寝室に2台の空気清浄機を置いていますよ」(梶本先生)

【条件4】安心できるのは環境に合うホワイトノイズ

「眠る前、リラックスするために好きな音楽や小川のせせらぎなどのネイチャーサウンドを聞くのはいいですが就寝中は無音、もしくは自然に聞こえる音(ホワイトノイズ)がいいですね。自然に聞こえる音とは、ネイチャーサウンドではなく寝室で聞こえて不自然ではない音のこと。眠りの質を高められるのは五感的に違和感がない本能的に安心できる環境です。寝室であればエアコンや空気清浄機の音がホワイトノイズに当てはまります」(梶本先生)

夏仕様から秋冬使用に寝具を切り替えるのと一緒に、寝室環境全体を見直してキレイやダイエットにつながる質のいい睡眠を手に入れましょう。

 

<監修者プロフィール>
医学博士 梶本 修身

東京疲労・睡眠クリニック院長。医学博士。2003年より産官学連携「疲労定量化及び抗疲労食薬開発プロジェクト」統括責任者。ニンテンドーDS『アタマスキャン』をプログラムして「脳年齢」ブームを起こす。『世界一受けたい授業』(日本テレビ系)など、メディアでもおなじみの疲労研究の第一人者。著書に『すべての疲労は脳が原因』『すべての疲労は脳が原因2〈超実践編〉』(集英社新書)、『隠れ疲労』(朝日新書)など多数。

睡眠コンサルタント 友野 なお

睡眠コンサルタント 株式会社SEA Trinity代表取締役。
千葉大学大学院 医学薬学府 先進予防医学 医学博士課程。順天堂大学大学院 スポーツ健康科学研究科 修士。日本公衆衛生学会、日本睡眠学会、日本睡眠環境学会 正会員。「社会予防医学」「社会疫学」のフィールドにおける睡眠を研究し、健康寿命の延伸、健康格差の縮小を目指す。自身が睡眠を改善したことにより、15kg以上のダイエット、さらに体質改善に成功した経験から科学的に睡眠を学んだのち、睡眠の専門家として全国にリバウンドしない快眠メソッドを伝授。著書に「疲れがとれて朝シャキーンと起きる方法」(セブン&アイ出版)、「大人女子のための睡眠パーフェクトブック」(大和書房)など多数。

取材・文/浜田彩 イラスト/ヤマグチカヨ

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