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    漢方家・櫻井大典先生のオンライン健康相談を実録レポート 肌の乾燥に悩むモニターさんの不調の根本原因とは?

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オンライン相談中

Twitterのフォロワー数が15万人を超える、大人気の漢方家・櫻井大典先生。国際中医学専門員として年間5000件以上の相談に応じています。今回は、そんな櫻井先生のオンライン健康相談の様子を実録レポート。モニターさんのお悩みは、肌の乾燥です。一体どんな方法で不調の原因を探っていくのでしょうか。自分でできる養生法もご紹介するので、同じく肌の乾燥に悩んでいる方は参考にしてみてください。


中医学では日々の体調から食事内容まで詳しくチェック

チェック中

モニターのHさんは47歳の会社員。仕事が忙しく、夜遅くまで働くことも多いそうです。

オンライン健康相談は、そんなHさんのお悩みを詳しく伺うところからスタートしました。

Hさん「肌の乾燥が年々悪化して困っています。以前は、冬になると乾燥が気になるな~くらいだったのに、ここ数年はボディクリームを塗っても効果がなくて……。特に乾燥が気になるのは、お腹や腰周り、足のすねです。最近は、顔のお肌も乾燥気味で、目の周りがかゆくなることもあります」

櫻井先生「ここ数年で、急に変化したんですね。まずは、お仕事の様子を教えてください。立ちっぱなしとか、座りっぱなしとか、どんな作業が多いですか?」

Hさん「座りっぱなしで、パソコンに向かっていることがほとんどです」

櫻井先生「なるほどなるほど。お仕事は、夜何時くらいまでされていますか?」

Hさん「夜8時くらいまでです」

櫻井先生からの質問はさらに続き、起床時間や就寝時間、すぐに寝付けるか、夢は見るか、寝汗はかくか、寝起きにだるさはないか、などさまざまなことが聞かれます。もちろん、身長・体重、血圧、既往歴、飲んでいる薬やサプリメントはあるかなど、一般の病院と同じような質問もあります。

ほかにも詳しく聞かれたのが、生理の状態について。生理周期、生理の期間、生理痛や生理に伴う不快な症状の有無だけでなく、こんなことも質問されます。

櫻井先生「血のかたまりのようなものは出ますか?」

Hさん「はい、ときどき出ます。でも前は必ず出ていたけれど、そういえば最近は出ないこともあります」

櫻井先生「では、一番多い日の経血の色は、薄い赤、暗めの赤、真っ赤のどれに近いですか?」

Hさん「暗めの赤です」

普段、あまり自分の体に意識を向けていないと、答えにつまってしまいそうな質問が続きます。なぜ婦人科の相談でもないのに、こんなにも詳しく生理について聞かれるのでしょうか。それは、中医学(東洋医学の一種で、2000年以上の歴史を持つ中国伝統医学)が血液検査などのデータに頼れない時代から続く医学だから。便や尿、生理などの状態は、体の中のことを教えてくれる大切なヒントになるのです。

そして、もうひとつその人の状態を知るヒントになるのが食べ物。朝・昼・夜、間食は、何時にどんなものをどのくらいの量食べているのか、飲み物はどんなものをどのくらいとっているか、お酒は飲むのかといったことが詳しく質問されます。

食事について考えている

【Hさんの日々の食事】

  • 朝:朝食はあまり食べない。9時くらいにヨーグルトや果物を食べる。
  • 昼:14時頃にパスタやサンドイッチ、フレンチトーストなどカフェなどでサッと食べる。
  • 間食:毎日は食べない。ときどき17時くらいにチョコレートやプロテインバーを食べる。
  • 夜:21~22時頃にご飯、お肉やお刺身、サラダ、お酒(ビールやワインを1~2杯)
  • 食事以外の水分:麦茶、コーン茶、ルイボスティーなどを計1リットル、コーヒー2杯

コーヒーは、ブラックで飲むのかミルクや砂糖を入れるのか。1回に飲むコーヒーの量は何CCくらいかと、櫻井先生はさらに掘り下げて質問します。開始からわずか15分ほどの間に、50以上のことが聞かれました。

ほかにも、「あざはできやすいですか?」「目の不調、乾燥、痛み、まぶしさ、疲れ、めやになどはありますか?」といった、お悩みの症状とは直接関係がなさそうな不調についてもその有無を確認されます。

 

乾燥肌の原因は、胃腸の弱りによる血の不足

オンラインでアドバイスをいただく

続いて、Hさんからの答えを重要なヒントにしながら、実際に舌をみる舌診(ぜっしん)もおこなわれます。

櫻井先生「では、舌をべ~と出してみせてください」

Hさん「べ~」

舌診に加えて、顔色や目の状態、声のトーンなど、その人の体が発する情報をトータルで読み取り、体の中の状態を理論立てていきます。舌診後に、いよいよ櫻井先生からの詳しい解説が始まりました。

櫻井先生「肌の乾燥は、専門用語で言うと“血虚生風(けっきょせいふう)”。これは、血が少なくなったことで、体の中に風が生じている状態です。例えるなら、乾燥している土のようなイメージで、カラカラに乾いていたら、少しでも風が吹くと砂が舞い上がりますよね。それと同じように、ちょっとした刺激ですぐにかゆみが起こるという状態になっているのです。

舌の色をみる場合、真ん中のコケがある部分ではなくコケのつかない両端の色に注目するのですが、正常な場合のきれいなピンク色ではなく、少し淡い色をしています。唇の色や肌の色も白っぽく赤みが薄い印象で、こうしたことからも血虚であるとわかります。

目の不調についても質問しましたが、目は体の中でも血をたくさん使うパーツなんです。パソコン仕事が多いということなので、目の使いすぎが“血虚(けっきょ/血が足りない状態)”の一因になっていると考えられます」

櫻井先生の見立てでは、目の使いすぎはあくまで一因。もっと大きな原因は、実はHさんの日々の食事にあるそうです。

櫻井先生「理想的な食事は、温かくてさっぱり味で、消化のいいもの。ご飯に野菜いっぱいのお味噌汁があって、お魚があってというのがベストです。反対に体に負担になるのは、脂っこくて味の濃いもの、生もの、冷たいもの。直近の食事で言えば、フレンチトーストやサラダ、お刺身はちょっとよくありません」

Hさん「甘いものがNGなのは何となくわかっていましたが、サラダやお刺身はヘルシーで体にいいと思っていました」

櫻井先生「舌をみるときには、舌そのものの色とコケのつき方に注目するのですが、Hさんの場合は黄色っぽいコケがべったりとついていました。コケがたくさんついているのは、胃腸が疲れているサイン、しかもコケが白ではなく黄色なのは体に熱がこもっていることを示しています。これはほぼ毎日お酒を飲んでいるからでしょう。正常な人の舌でも、うっすらとコケがありますが、舌のピンク色がコケでみえなくなっている人は、胃腸がお疲れ気味と考えて間違いありません」

Hさん「胃痛や胃もたれの自覚症状はないのに、胃腸が疲れているなんて…!」

櫻井先生「さきほどの質問で、あざができやすいかどうかも伺いましたね。すぐにあざができるのは、胃腸、中医学でいえば『脾(ひ)』という器官が弱っている証拠なんです。脾は、食べたものをもとに体に必要な『気血水(きけつすい)』を作り出す役割を担っています。ですからHさんの場合は、食べているものがよくないことと、さらに胃腸が疲れていることで、血を作り出せず、血虚になっていると考えられます」

 

たまっているものを出す&水分を減らして体質改善

料理中の女性

乾燥肌の原因は、普段の食生活による胃腸の疲れであるとわかったHさん。櫻井先生からは、漢方薬を飲むよりもまずは食生活を改善するようにアドバイスがありました。

櫻井先生「まず食事を整えましょう。ご飯4:加熱した葉物を中心とした野菜4:たんぱく質2のバランスで、腹7分目から8分目に抑えること。今たまっているものを出すために、きのこ類、海藻類、こんにゃく、大根、玉ねぎを積極的にとってください。ご飯に具材いっぱいのお味噌汁がおすすめです」

Hさん「美肌のためにはたんぱく質が必須と思って、これまではたくさんとるように意識していたのですが…」

櫻井先生「たしかに、たんぱく質は肌や髪の原料にはなるのですが、それを消化吸収できる元気な胃腸かどうかが問題ですよね。まずは胃腸の弱りを解消することから始めましょう。そのためにもうひとつ重要なことは、水分を減らすことです」

櫻井先生「舌のコケが厚いということは、体の中に湿気もたまっています。食事以外で水分をとる際の飲み方を変えましょう。自分のデスクに水分を置くのをやめて、のどが乾いたら飲みに行って、一口飲んだらまた席に戻るというのを習慣にしてみてください。コーヒーも一度に飲み切るのはやめましょう。こうした生活を2か月くらい続けると、体調が次第に変化してくると思います。そして、自分の舌を毎日見てみてください。飲み会の翌日には舌のコケがすごいなとか、コケがだんだん薄くなってきたとか、変化を実感できるのでおすすめですよ」

Hさん「胃腸をいたわる食生活を意識して、舌のチェックも続けてみます!」

およそ40分でオンライン健康相談は終了。

Hさんと同じような乾燥にお悩みの方は、同様に胃腸をいたわる養生がおすすめです。この冬は、内側から潤うお肌を目指しましょう。

文/出雲 安見子

櫻井先生の健康チェックをおうちでセルフで行う方法が一冊の本になって発売中です!

書影

漢方的おうち健診 顔をみるだけで不調と養生法がわかる』(学研プラス)

また、実際に櫻井先生のオンライン漢方相談を受けてみたい方は、成城漢方たまり で予約できます。

櫻井大典 (さくらい・だいすけ)

櫻井大典 (さくらい・だいすけ)

国際中医専門員。日本中医薬研究会会員。漢方コンサルタント。
漢方薬局の三代目として生まれる。アメリカのカリフォルニア州立大学で心理学や代替医療を学び、帰国後はイスクラ中医薬研修塾で中医学を学ぶ。中国の首都医科大学附属北京中医医院や雲南省中医医院での研修を修了し、国際中医専門員A級資格を取得。現在は年間5000件以上の相談に応じ、より健やかに生きるための中医学の知恵をわかりやすく伝えている。Twitterで発信されるやさしいメッセージと実践しやすい養生法も大人気で、フォロワー数は15万人超。
公式Twitter @PandaKanpo

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