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    あなたの隠れ不眠をチェック!専門医が警鐘「睡眠不足」が肥満と高血糖を招く理由

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寝ている女性

睡眠不足だと食欲が増すと感じたことありませんか。ダイエットや血糖値のコントロールでは、よく眠ることが重要です。今回は、睡眠の質が肥満や高血糖に影響する理由を、睡眠と糖尿病のスペシャリスト、田中俊一先生にお聞きしました。管理栄養士の浅野まみ子さんとの共著『血糖値は食べて下げる寝て下げる』(アスコム)から、お伝えしていきます。

監修
田中 俊一

■なぜ睡眠不足は「肥満」と「高血糖」を招くのか

ぼーっとする女性 

寝不足の状態が続くと、心身に疲労が蓄積され、記憶力や思考力、集中力が低下していきます。その状態がさらに続くと、さまざま深刻な症状が出ることはご存じでしょう。
免疫力も低下し、食欲もなくなり、肌質も悪化、原因不明の頭痛に悩まされたりするようになります。
これでも、十分に恐ろしいですよね。でも、睡眠不足は、みなさんが知らない、もっと恐ろしい症状も引き起こします。「肥満」と「高血糖」です。

睡眠は、「成長ホルモン」「レプチン」「グレリン」「コルチゾール」という4つのホルモンと「オレキシン」という神経伝達物質が深く関わっています。
「成長ホルモン」は、寝入ってから1〜2時間後に分泌されます。細胞の修復や疲労回復などを誘発し、基礎代謝を上げてくれます。
疲れた内臓を修復し、免疫細胞を新しいものに入れ替えてくれるので、内臓に元気に働いてもらうためには、欠かせないホルモンなのです。
「レプチン」は、脳の視床下部にある食欲中枢に「お腹がいっぱい」という満腹信号を送る役割をはたします。「グレリン」はその逆で、食欲中枢に「お腹が空いた」という空腹信号を送ります。
「オレキシン」は、眠りと目覚めをコントロールする物質のひとつです。睡眠不足になると、眠気を防ぐために「オレキシン」の分泌が増えます。このオレキシンには強い食欲誘導作用があります。また、レプチンが減ってグレリンが増えてしまいます。そのため、結果として必要以上にたくさん食べてしまい、肥満につながるのです。
「コルチゾール」は、別名ストレスホルモンと呼ばれています。ストレスを感じたとき、ストレスへの抵抗力を上げるために、たくさん分泌されるホルモンです。ストレスがかかると、コルチゾールが体を興奮状態にすることで心拍数が増加し、血圧や血糖値の上昇まで促します。ストレスが血糖値を上げる原因のひとつは、このコルチゾールによるものです。

お菓子を食べる女性 

睡眠不足が続いたり、睡眠の質が悪くなったりすると、満腹ホルモンであるレプチンが減り、空腹ホルモンであるグレリンが増えます。これが食べ過ぎや肥満を招き、血糖値も上昇します。一方、成長ホルモンが減って、基礎代謝が下がり、内臓の働きも鈍ります。
さらにストレスホルモンであるコルチゾールが増えて、血糖値の急上昇にもつながる。さらに内臓脂肪が増えてしまう。こうして負の連鎖ができるのです。睡眠が代謝にとってどれだけ重要なものか、おわかりいただけましたか。

■「隠れ不眠チェック」で確認しよう

チェックリスト

「自分の睡眠に問題がある」と思っている人は、じつはそれほど多くはありません。「5時間くらいしか寝てないけど、体調にとくに問題はない」とか、「ちょっと寝起きがツラいけど、まあこんなものかな」などと思っているようです。
しかし、実際に調べてみると、重度の睡眠障害を抱えていたというケースは、たくさんあります。
次の「隠れ不眠」のチェックリストで確認してみてください。

【隠れ不眠チェックリスト】
□よく昼間に居眠りしてしまうことがある
□車の運転中にすごく眠くなることがある
□電車で座れると、たいてい寝てしまう
□夜中にトイレなどで何度か起きてしまう
□思ったよりも早く目覚めてしまうことがある
□寝つきが悪いほうだ
□起きたときにぼーっとしていて熟睡感がない
□昼間、起きているのに「いま、寝てたでしょ」といわれることがある
□寝相が悪い
□いびきをかく
□寝ているときに息が止まっている、といわれたことがある
□休日に寝だめをすることが多い
□寝る時間は毎日、決まっていない
□自分は睡眠時間が短くても平気な体質だと思う
□ときどき徹夜をすることがある
□最近、好きなことにもあまりやる気が出ないことがある
□集中力が続かず、イライラすることがある

・9個以上当てはまる人:睡眠に問題がある可能性大。病院を受診しましょう。
・3個以上当てはまる人:「隠れ不眠」予備軍。生活を見直しましょう。

代謝を高める「よい睡眠」とは、レム睡眠(夢を見る浅い眠り)とノンレム睡眠(深 い眠り)のサイクルが乱されずに一晩に5回ほどくり返されるものです。
1サイクルが90分ほどなので7時間半の睡眠時間が理想になります。実際に、7〜8時間の睡眠が、最も太らないという研究データが、世界中で発表されています。
血糖値の安定した「燃える体」になるためには、まず睡眠の質を上げること。これを覚えておいてください。

『血糖値は食べて下げる寝て下げる』(アスコム)

『血糖値は食べて下げる寝て下げる』(アスコム)
著者:糖尿病専門医 田中俊一/管理栄養士 浅野まみこ

浅野まみこ
管理栄養士。食と健康のコンサルティング 株式会社エビータ代表。
総合病院、女性クリニック、企業カウンセリングにて糖尿病の行動変容理論をベースに1万8千人以上の栄養相談を実施。その経験を生かし、現在は、食育活動やレシピ開発、食のコンサルティングをはじめ講演、イベントなど多方面で活躍中。飲食店のヘルシーメニューの考案や駅やコンビニに商品のプロデュースなどを行う。年間講演数は、130本を超え、全国を飛び回っている。
メディアや雑誌に多数出演。著書に草思社『「コンビニ食・外食」で健康になる方法』アスコム『血糖値あがらないのはどっち?』など。

文/庄司真紀

田中 俊一

医学博士。横浜市立大学大学院医学研究科客員教授、医療法人みなとみらい理事長。早稲田大学理工学部数学科を経て横浜市立大学医学部卒業後、1997年に金沢内科クリニック(現医療法人みなとみらい)を設立、その後、ニューヨーク市立大学 Mt.Sinai School of Medicine,assistant professor、国際医療福祉大学教授、横浜市立大学教授を経て、現職。毎月8000名の生活習慣病の治療に睡眠から取り組む、睡眠と糖尿病のスペシャリスト。日本テレビ系「世界一受けたい授業」「ヒルナンデス! 」など、メディア出演も多数。

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