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たんぱく質と糖が熱によってこびりつき、さらに焦げつくことでできるAGE。焼いたり揚げたりする料理に多く含まれるこの物質は老化の原因になることがわかっています。それならできるだけ体にとり込みたくない!と思うものの、から揚げにフライドポテト、カルボナーラにベーコンエッグ…現代の食事情では、AGEの多い食べものや料理があふれています。これらを完全に避けて通るのは難しいですよね。それに、おいしいものを食べる楽しみも大切です。そこでとり入れたいのが、AGEの吸収を抑えてくれる食材。こうした食材を使った料理を一品加えるだけで、AGEが体にたまるのを防ぐことができます。「AGE」研究の第一人者・山岸昌一先生に聞きました。

監修
山岸 昌一

糖化を抑える食品を活用しよう!

基本は食物繊維が豊富な食材

海藻ときのこの小鉢の画像 

食物繊維が豊富な食材は、AGE対策の強い味方。食物繊維には糖の吸収を抑える効果があるため、糖とたんぱく質がくっつくのを防いで、AGEを作りにくくします。
食物繊維が豊富なのは、野菜、きのこ類、海草類、そして納豆やオクラといった、いわゆるネバネバ系の食材。こうした食材は、もちろんAGEの量も少なめです。

食物繊維が豊富な食べものの一例

わかめ、ひじき、昆布、もずく、海苔、こんにゃく、寒天、しめじ、なめこ、オクラ、やまいも、ブロッコリー、キャベツ、レモン、たまねぎ

 

AGE抑制成分をもつ食材も

ブロッコリースプラウトの画像 

AGEの作用を抑えてくれる機能をもつ成分が含まれている食材にも注目したいところです。たとえば、ブロッコリースプラウトに含まれるスルフォラファンは、体内でのAGE化を抑える機能があります。ブロッコリーの種類によってスルフォラファンの含有量もさまざまですが、スルフォラファンが多く含まれる品種のブロッコリースプラウトもスーパーなどで販売されています。活用してみるのもよいでしょう。

また、ビタミンCは、抗酸化作用で体の酸化と糖化を防ぎます。とくにレモンは、ビタミンCの王様で、料理のアクセントとしても活用したい食材。レモン汁に食材を漬けて調理すると、加熱によるAGE化を抑える働きも期待できます。

きのこ類に含まれている食物繊維の一種であるキチン・キトサンは、AGEとくっついて体外に排出する作用があります。なかでもまいたけには、AGEを作りにくくする作用があることがわかっています。

キチン・キトサンは、エビやカニといった甲殻類の殻の主な成分でもあります。殻ごと食べられるものであれば、とり入れてみてもよいでしょう。
チーズの熟成に必要な真菌の中にも多く含まれています。ただし、チーズは脂肪分が多いので食べすぎには要注意。チーズの中でも脂肪分が少ないのはカッテージチーズです。サラダのアクセントとして活用するのも一法です。

食事のお供には緑茶がおすすめ

緑茶の画像 

食事のときには、緑茶を飲みながら食べるのがおすすめ。緑茶の渋みには、ポリフェノールの一種、カテキンが含まれています。このカテキンには、糖質の吸収を抑える働きがあり、AGE化を防ぐことが期待できます。

ポイントは、カテキン濃度を高めるために濃くいれることと、いれたてを飲むことです。時間が経って変色すると効果が落ちてしまいます。
ただし、高濃度の緑茶はカフェインも多く、寝つきが悪くなります。量は、1日1~2杯を目安に。

緑茶以外のお茶はどうでしょうか。ハーブティーやドクダミ茶にもポリフェノールが含まれていて、抗AGE作用が期待できます。ただし、ほうじ茶など焙煎されているものは、茶葉そのものが焦がされてAGE化しているのであまりおすすめできません。

豆を焙煎するコーヒーにも、AGEは含まれています。しかし一方で、コーヒー豆には抗酸化物質が含まれていて、AGE化を抑える効果もあります。1日2~3杯程度であれば、問題はないでしょう。ただし、保温したままにしておくとAGEが増えるので要注意。緑茶と同じく、いれたてを飲むようにしましょう。
ハーブティーは生の葉のままでいれたほうが効果を期待できます。

おすすめのお茶

緑茶、ドクダミ茶、クマザサ茶、甜茶、柿の葉茶
 

ギルトフリー食品はAGE化を抑える?

ナッツとドライフルーツの画像

ギルトフリー食品は、「罪悪感を感じずに食べられる食品」として、最近注目を集めています。なかには、グルテンフリーやマーガリン、ショートニングなどトランス脂肪酸を使用していない食品といった低AGEのもの、食物繊維の豊富な野菜、きのこといったAGE化を抑えるものもありますが、必ずしも「ギルトフリー食品=抗AGE食品」ではありません。

たとえばギルトフリー食品としてあげられることが多いナッツは、ローストしたものやバターピーナッツなど油で炒ったものはAGEが高めです。ドライフルーツもギルトフリー食品として代表的ですが、生の果物に比べるとAGEは多めになります。小腹がすいたとき、甘いものが食べたいときに少量をとり入れるのはよいかもしれませんが、食べ過ぎには注意しましょう。

体にとり込んでしまったAGEを完全にゼロにすることはできませんが、AGEをためこまないようにサポートしてくれる食品をとって、バランスのよい食生活を送っていきたいものですよね。次回は家で調理するとき、AGEを減らすためにできる工夫をくわしく見ていきます。

取材・文/大内ゆみ

山岸 昌一

山岸 昌一

昭和大学医学部糖尿病・代謝・内分泌内科学教授。
総合内科専門医、糖尿病学会専門医、循環器学会専門医。高血圧学会専門医。日本抗加齢協会理事。平成元年金沢大学医学部卒。金沢大学医学部講師、ニューヨーク留学をへて、久留米大学医学部教授を10年間勤め、平成31年より昭和大学医学部教授。糖尿病と心臓病の研究から老化の原因物質AGE(エージーイー)に着目。AGEに関する最新データを次々と発表し、その英文論文数は600編を超える。世界で最も精力的に老化、AGE研究に取り組んでいる医学者の一人。AGEに関する研究で、アメリカ心臓病協会最優秀賞、日本糖尿病学会賞、日本抗加齢医学会奨励賞など多数の医学賞を受賞。最近では、「ためしてがってん」、「あさイチ」、「たけしのみんなの家庭の医学」、「夢の扉」「林修の今でしょ講座」「主治医が見つかる診療所」「羽鳥慎一モーニングショー」などの多くのテレビ番組や5大新聞で研究成果が大きく取り上げられる一方、「AGEを抑え、老化を防ぐ食養生」について一般向けに広く啓蒙活動も行っている。

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  1. 糖化

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