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    3度に1回は「老けない食べ方」を意識しよう! 血糖と老化の深い関係

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サラダを食べる女性の画像

たんぱく質と糖が結びつき、こげついた末にできるAGE。体の中にたまるとお肌のハリつやがなくなったり、さまざまな病気の原因になったりといった厄介な老化現象を引き起こします。じつはAGEは高血糖になった体の中でも作られ、そのまま体内にとどまってしまいます。そこで今回は、血糖の上昇を抑えるような食べ方の工夫をお伝えします。「AGE」研究の第一人者・山岸昌一先生に聞きました。

監修
山岸 昌一

AGEを作り出さない食べ方

改めてここで、AGEが体の中にたまる要因をおさらいしておきましょう。
(1)AGEをたくさん含む食べ物をとることで外からとり込まれる
(2)血糖が急上昇し、高血糖の状態が長く続くとAGEが体の中で作られる
これまでAGEが多い食べものを紹介してきましたが、今回は(2)、体の中にできるだけAGEができるのを防ぐ食べ方を解説していきます。

間食は控え、1日3食が基本

時計とスプーンとフォークの画像

だらだらと1日中食べ続けると、血糖が高い状態が続いてしまいます。そのため、1日3食をなるべく決まった時間に食べ、間食をしないことがAGEを作り出さない基本です。

食べる順番はベジファーストで

血糖が上がるスピードを抑えるには、食べる順番がキーポイント。
最初に食物繊維(野菜・きのこ・海草類)、次にたんぱく質、最後は炭水化物の順です。食物繊維を最初に食べることで、糖質の吸収が抑えられ、血糖の上昇がゆるやかになります。実際にサラダとごはん、どちらを先に食べたかを比較した研究では、サラダを最初に食べたほうが血糖の上がり方がゆるやかになることがわかっています。

<血糖の上昇をゆるやかにする食べ方の順番>
食物繊維(野菜・きのこ・海草類)

たんぱく質(肉・魚・大豆製品)

炭水化物(ごはん・パン・麺)

食事は一汁三菜がベスト

みそしる、ごはん、副菜の画像

食べる順番からもわかるように、主食と副菜、汁物を組み合わせた食事、いわゆる一汁三菜が理想的です。忙しくて、そんなに副菜を用意できないという場合は、ごはんに野菜料理をプラスするだけでもよいでしょう。
丼ものなどの単品メニューは、なるべく控えたいもの。例えば、カレーライスにはサラダを追加するなど、サイドメニューをつけるようにしましょう。
また、一汁三菜を手軽にとるには鍋料理がおススメ。具材次第で野菜などの食物繊維やお肉などのたんぱく質もとれますし、〆にご飯や麺を入れれば、自然と食べる順番を守ることもできます。

早食い、食べ過ぎはNG

早食いは血糖を急上昇させ、食べ過ぎはよぶんな糖が血液中にあふれる原因になります。食事は時間をかけてゆっくりと、量は腹八分目を心がけましょう。

<ゆっくりと食べるコツ> 
・ひと口に30回を目安によく噛み、飲み込むまで次の食べ物を口に入れない。
・箸置きを用意し、ときどき箸を置くようにする。
・お茶を飲みながら(いれたての緑茶などがオススメです)。
・会話を楽しむ。

食後には軽い運動を

ピンクの運動靴の画像

通常、血糖は食事を食べ始めてから、約75~90分後に最も上がります。ですから、その前に血液中の糖がエネルギーとして体の中に行き届くよう、体を動かすようにしましょう。そうすれば、よぶんな糖が血液に残らずAGE化を抑えることができます。
理想的なのは、食事を終えた20分後に、少し汗ばむくらいの運動を20〜30分間することです。運動といっても、スポーツでなくてかまいません。家の中だったら、掃除や洗濯などの家事をしてもいいですし、外であれば階段を使う、ひと駅分を歩くのでもよいでしょう。

食前よりも食後の運動を
とり入れた糖をエネルギーに変換することが、運動の重要なポイント。食前の運動はおススメできません。
いちばんよくないのは、寒い朝、食事前に運動すること。交感神経が興奮し、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まるなど、健康に悪影響を及ぼします。
 

甘いものを食べたいときは食後のデザートで

スイーツは和菓子でも洋菓子でも、高AGEであることにかわりありません。また、砂糖はきわめて吸収効率が良く、すぐに体内にとり込まれてしまいます。そのため、血糖の上昇スピードが速く、AGE化しやすいのです。どうしてもスイーツなど甘いものが食べたいときは、間食ではなく食後のデザートまでガマンしましょう。

甘いものでおススメなのは、抗酸化効果のあるカカオポリフェノールがたくさん含まれているチョコレート。カカオ成分70%以上が目安です。もちろん食べすぎは禁物。板チョコなら一度に1枚食べるのではなく、何日かに分けて食べるようにし、できれば小分けになっているものを選びましょう。

老けない食事をムリなく続けるために

食卓をみんなで囲んでいる画像

まずは‶気にしながら食べる″

AGEは老化のスピードを速めるといっても、食事にいろいろと制約があると、ストレスになってしまいます。
まずは3回に1回でもいいので、AGEを意識して気にしながら食べることが大切です。そうすれば、お肉や甘いものをたくさん食べても、次の日は低AGE食でリセットしようと思うようになります。その積み重ねが、未来の自分を変えることにつながるのです。

<おススメリセットメニュー>
・とろろやわかめのそばやうどん
・水炊きと酢のもの、〆のうどん

ゆっくりと食卓を囲む生活を

忙しい現代では、AGEが増えやすい食生活になってしまうのも確かです。そこで、週末に1回はゆっくり食卓を囲む時間をとり入れてはいかがでしょうか。すでに加工されている食品を電子レンジや高温の油でささっと調理するのではなく、低温からじっくりと煮炊きして、それをみんなで味わったり、家族や友人と鍋をつついたりするのもいいですね。会話を楽しみ、時間をかけて食事することでアンチAGEになるだけではなく、家族や仲間とのコミュニケーションもとれます。食事を通して新しい発見があるかもしれません。

取材・文/大内ゆみ

山岸 昌一

山岸 昌一

昭和大学医学部糖尿病・代謝・内分泌内科学教授。
総合内科専門医、糖尿病学会専門医、循環器学会専門医。高血圧学会専門医。日本抗加齢協会理事。平成元年金沢大学医学部卒。金沢大学医学部講師、ニューヨーク留学をへて、久留米大学医学部教授を10年間勤め、平成31年より昭和大学医学部教授。糖尿病と心臓病の研究から老化の原因物質AGE(エージーイー)に着目。AGEに関する最新データを次々と発表し、その英文論文数は600編を超える。世界で最も精力的に老化、AGE研究に取り組んでいる医学者の一人。AGEに関する研究で、アメリカ心臓病協会最優秀賞、日本糖尿病学会賞、日本抗加齢医学会奨励賞など多数の医学賞を受賞。最近では、「ためしてがってん」、「あさイチ」、「たけしのみんなの家庭の医学」、「夢の扉」「林修の今でしょ講座」「主治医が見つかる診療所」「羽鳥慎一モーニングショー」などの多くのテレビ番組や5大新聞で研究成果が大きく取り上げられる一方、「AGEを抑え、老化を防ぐ食養生」について一般向けに広く啓蒙活動も行っている。

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