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医学博士が教える! 温泉・お風呂で免役力はアップする? じつは日帰り入浴でも疲労回復効果が高いって本当?

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露天風呂を楽しんでいる人のイラスト

お風呂や温泉と聞くと、疲労回復やリラックス効果をイメージする人も多いはず。とくに冬は日々の疲れをリフレッシュするために温泉地を訪れる人も少なくないのではないでしょうか。また、肌寒くなり風邪を引きやすくなるこれからの季節、免疫力アップにも力を入れたいところ。そこで今回は、温泉地への滞在や免疫力が温泉・お風呂とどのように関係しているのか、医学博士の早坂信哉先生に解説していただきました!

監修 : 早坂 信哉

東京都市大学人間科学部学部長・教授・温泉療法専門医・博士(医学)。 自治医科大学医学部卒業、同大学大学院修了。浜松医科大学准教授、大東文化大学教授などを経て現職。一般財団法人日本健康開発財団温泉医科学研究所所長。生活習慣としての入浴を医学的に研究する第一人者。ユニークな研究が注目を集め、数多くの雑誌やテレビなどで特集が組まれ、メディア出演や活動も多数出演。著書に『たった1℃が体を変えるほんとうに健康になる入浴法』(KADOKAWA)、『入浴検定公式テキストお風呂の正しい入り方』(日本入浴協会)、『最高の入浴法』(大和書房)、『おうち時間を快適に過ごす 入浴は究極の疲労回復術』(山と渓谷社)など。
http://hayasakashi.wixsite.com/bath

Contents 目次

お風呂で免疫力は上げられるの?

風邪を引いている人のイラスト

最初にご紹介するのは、お風呂と免疫力の関係について。よく、「お風呂で免疫力は上げられますか?」と質問いただくことがあるのですが、結論から言うとおそらく免疫力が上がるであろうと私は考えていますと、早坂先生。

「そもそも免疫力というのは何かの数値で直接測ることは難しいのです。ただ、これまでも温泉や入浴を使って免疫細胞の数を調査するといった研究はいくつかあるため、おそらく温泉や入浴によって免疫力が上がるのではないか、というふうに考えられるということ。

免疫細胞は血液の流れによって全身をパトロールしています。当然、血液の流れがよければ免疫細胞が全身をパトロールすることができるため、血流がよくなると免疫力がアップすることにつながっていくということ。とくに、この免疫細胞が作られる場所と働く場所は違うところになるため、やはり血液の流れは大事になってきます。こう考えると、お風呂で血流をよくすることは、おそらく免疫力アップになるのではないかということが想像できます」(早坂先生)。

また、当然自宅のお風呂より温泉のほうが温める力や血流をよくする力は強いです。

早坂先生によると、一部の研究では40~41度のアルカリ性単純温泉に入浴することによって、抗体の一種であるIgAが唾液の中に増えたという報告もあるとのこと。この唾液中のIgAという成分は、病原体の最初の侵入口である口や鼻に対する免疫機能のひとつであり、これがたくさんあることで風邪にかかりにくいという報告もあるのだとか。つまり、IgAが増える=免疫力アップにつながってくるということですね。

日帰り温泉でも意外と効果がある!?

雪のなか温泉を楽しんでいる女性のイラスト

続いては、温泉地への滞在の効果について見ていきましょう。冬になると温泉地に出向くという人も多いですよね。じつは日本では昔、伝統的な温泉の使い方として主に農閑期に疲れた体を癒すため温泉地に1週間以上滞在するという「湯治」という行為が行われていました。

「昔の研究を見ると1週間以上温泉地に滞在することで体のバランスが整い、たとえばホルモン値や血圧が正常になるといった結果が出ています。しかし、現代社会において1週間以上温泉地に滞在するというのはなかなか難しいですよね。

じつはそんな中、ワーケーションという言葉が最近出てきています。温泉地などに1泊2日よりもう少し長めに滞在しながら仕事をするような新しいスタイルのことで、こういったことに取り組み始めた企業もいくつかあるようですね」(早坂先生)。

温泉地に1週間以上滞在することで、疲労回復効果を得ることができるとされた「湯治」ですが、実際、滞在期間によって効果の違いが出てくるのでしょうか?

「環境省が行った『全国「新・湯治」効果測定調査プロジェクト』でここ3年間で1万人以上の温泉を利用された人を対象にした調査では、やはり温泉地に長時間滞在する人は少なく、3泊以上が全体のわずか7%、日帰りが23.5%、1泊2日が60.5%という結果になりました。

そこで、泊った日数によってグループ分けをし、温泉による体の改善の自覚症状を調べてみました。以前の医学的な研究では7泊以上が湯治の目安でしたが、おもしろいことに、今回の調査では意外と日帰り入浴でも症状の改善が見られるということが明らかになりました。

たとえば、主観的健康観(自分が体調がいいと感じる)の割合は、日帰りの人のほうが3泊以上の人よりも高い結果となりました。また同じく、「皮膚の状態」「疲労回復」「肩、腰、ひざの痛み」「むくみ」などの観点から行った調査でも、日帰りの人の改善者の割合が高い結果に。体以外にも、メンタル面である「抑うつ気分の改善」でも、3泊以上の人より日帰りの人の割合が高くなったのです。

また、年に何回温泉地に来ているかということも合わせて調査した結果、年に1~2回の人と比べると、年に6回以上と回答した人が、かなり多くの項目で改善値の割合が高くなりました」(早坂先生)。

つまり、「湯治」というと7泊以上などしっかり滞在しないと症状の改善は現れないと思われていたのですが、じつは日帰りでも年に何度も温泉に行く人で改善者の割合は高かったという結果が出てきたということ! なかなか1週間以上の温泉地への滞在が難しい現代人にとっては、これはかなりうれしい結果ですよね。

「忙しくて温泉地で長期滞在はできない…」「遠くの温泉地まで出向くのは面倒くさい」というお悩みを抱えている人でも、自宅の近くにある温泉や銭湯に頻繁に通えば、体や心の症状改善のためにプラスになっているということ。

冬は温泉・お風呂が恋しくなる季節。免疫力アップ、疲労回復、メンタルの改善など、まだまだたくさんの魅力が詰まっている温泉・お風呂の効果をじょうずに活用してみてくださいね!

【提供元:Voicy】
参考:温泉やお風呂で免疫力はアップする?

そのほか、今回の記事参考元、「温泉は長く滞在しないと効果ない?」の放送を聞くには【Voicy】へ

文/FYTTE編集部

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