待ちに待った長期休み、みなさんは何をして過ごしますか? 日々の疲れを癒しに近くの銭湯に行ったり、温泉旅行くという人もいるかもしれません。この度、FYTTEでは温泉に関するアンケートを公式Instagramのストーリーズで行いました。イマドキ女子が温泉に期待するものとは? 気になるアンケート結果をご紹介していきます。後半では温泉地への滞在での効果についてもご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください!
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フォロワーの9割以上が温泉好き!?
FYTTE公式Instagramのストーリーズで「あなたは温泉が好きですか?」と聞いたところ、なんと全体の95%の人が「はい」と回答しました。さすがは日本人、私たちにとってなじみ深く身近な存在の温泉はみなさん大好きなようです。
続いて温泉に行く頻度について聞いたところ、「まったくいかない」(41%)、「年に数回」(40%)、「半年に数回」(13%)、「月に数回、またはそれ以上」(6%)となりました。
温泉好きな人が90%を超えているにも関わらず、ふだん温泉に行くという人はかなり少ない結果に。1年を通してふだんから頻繁に温泉に行くということはあまりないようですが、旅先や記念日、寒い時期に行くという人は少なくないはず。
では、温泉旅行に行く際はどのくらいの期間、温泉地に滞在するのでしょうか? 理想の滞在期間を聞くと、1番回答が多かったのは「1泊2日」(56%)、次いで「2泊3日」(39%)、「日帰り」(3%)、「3泊以上」(2%)でした。
1泊2日や2泊3日と答えた人が多いことから、日帰りではなくある程度の期間温泉地に滞在し、疲れを癒したいと考える人が多い様子です。ただ3泊以上との回答が少ないことから、長期間の滞在になるとどうしても費用がかかったり、自炊ができなかったりするということも影響しているのかもしれません。
ここからは、実際の温泉利用についてお聞きしました。
温泉は、ゆっくり湯船に浸かる人、サウナを楽しむ人、短時間の入浴を何度もくり返す人などさまざまですが、温泉に行った際の入浴時間については、「5分以上15分未満」との回答がいちばん多く、全体の半分以上を占めていました。
また、温泉に期待する効果・効能では、「ストレス解消やリラックス効果」(56%)、「肩こりや腰痛などの症状改善」(22%)、「冷え性改善や保温効果」(12%)、「むくみ解消や保湿など、美用的な効果」(10%)となりました。
人間関係や労働環境などストレス社会で生きる現代人。非日常感が味わえる空間でリフレッシュしたり、日ごろたまったストレスの解消を目的に、温泉を訪れる人が多いようですね。
後半では、そんな温泉地への滞在での効果について、医学博士の早坂信哉先生に解説していただきました!
日帰り温泉でも意外と効果がある!?
温泉地への滞在の効果についてお話します。冬になると温泉地に出向くという人も多いですよね。じつは日本では昔、伝統的な温泉の使い方として主に農閑期に疲れた体を癒すため温泉地に1週間以上滞在するという「湯治」という行為が行われていました。
「昔の研究を見ると1週間以上温泉地に滞在することで体のバランスが整い、たとえばホルモン値や血圧が正常になるといった結果が出ています。しかし、現代社会において1週間以上温泉地に滞在するというのはなかなか難しいですよね。
じつはそんな中、ワーケーションという言葉が最近出てきています。温泉地などに1泊2日よりもう少し長めに滞在しながら仕事をするような新しいスタイルのことで、こういったことに取り組み始めた企業もいくつかあるようですね」(早坂先生)。
温泉地に1週間以上滞在することで、疲労回復効果を得ることができるとされた「湯治」ですが、実際、滞在期間によって効果の違いが出てくるのでしょうか?
「環境省が行った『全国「新・湯治」効果測定調査プロジェクト』でここ3年間で1万人以上の温泉を利用された人を対象にした調査では、やはり温泉地に長時間滞在する人は少なく、3泊以上が全体のわずか7%、日帰りが23.5%、1泊2日が60.5%という結果になりました。
そこで、泊った日数によってグループ分けをし、温泉による体の改善の自覚症状を調べてみました。以前の医学的な研究では7泊以上が湯治の目安でしたが、おもしろいことに、今回の調査では意外と日帰り入浴でも症状の改善が見られるということが明らかになりました。
たとえば、主観的健康観(自分が体調がいいと感じる)の割合は、日帰りの人のほうが3泊以上の人よりも高い結果となりました。また同じく、「皮膚の状態」「疲労回復」「肩、腰、ひざの痛み」「むくみ」などの観点から行った調査でも、日帰りの人の改善者の割合が高い結果に。体以外にも、メンタル面である「抑うつ気分の改善」でも、3泊以上の人より日帰りの人の割合が高くなったのです。
また、年に何回温泉地に来ているかということも合わせて調査した結果、年に1~2回の人と比べると、年に6回以上と回答した人が、かなり多くの項目で改善値の割合が高くなりました」(早坂先生)。
つまり、「湯治」というと7泊以上などしっかり滞在しないと症状の改善は現れないと思われていたのですが、じつは日帰りでも年に何度も温泉に行く人で改善者の割合は高かったという結果が出てきたということ! なかなか1週間以上の温泉地への滞在が難しい現代人にとっては、これはかなりうれしい結果ですよね。
「忙しくて温泉地で長期滞在はできない…」「遠くの温泉地まで出向くのは面倒くさい」というお悩みを抱えている人でも、自宅の近くにある温泉や銭湯に頻繁に通えば、体や心の症状改善のためにプラスになっているということ。
免疫力アップ、疲労回復、メンタルの改善など、まだまだたくさんの魅力が詰まっている温泉・お風呂の効果をじょうずに活用してみてくださいね!
温泉選びには、自宅からの距離も重要?
また、温泉の選び方として、意外と重要なのが“距離”について。自分の住んでいる場所から県をまたがずに行ける地元の温泉というのも魅力的ですよね。一方で、東京にお住いの人は「都心に温泉ってあるの?」と思う人も多いかもしれませんが、じつは東京は一大温泉地ということをご存じでしょうか?
早坂先生によると、東京都浴場組合の公式サイトの東京銭湯マップで温泉にチェックを入れて検索すると40件ほどの銭湯がヒットするのだとか。つまり、たった500円程度で都内にいながら温泉に入れるということ!
「私自身、疲れたときはなかなか遠方の温泉に行きにくいということもあり、銭湯をよく使っています。移動距離が短いというのは、ある意味移動中の体力の消耗もなく、時間も使わず交通費もかからないので、体にもお財布にもやさしいですよね。
都内の銭湯では色がついているものが多く、とくに大田区から川崎方面にかけては、大昔の植物の成分が分解された腐植質の成分を含んでいるものが多く、黒色または茶色をしていることが多いのです。じつはこの腐植質が入っている温泉は全国的に見ても非常にめずらしいもので、湯ざわりもよく、肌がすべすべになるやさしい温泉です。
また、銭湯と言うとどうしても入ることがメインになってしまいますが、もうちょっとゆっくりくつろぎたいと思う場合にはスーパー銭湯もおすすめです。スーパー銭湯でも温泉を使っているところは非常に多く、都心周辺から神奈川方面に向かってもたくさんの数があります。銭湯と比べれば多少入浴料金が高くなりますが、その分建物がこった造りになっていたり食事処が充実していたり、行くだけでもかなり気分転換になります」(早坂先生)。
近場であっても、銭湯は自宅のお風呂と比べて浴場の天井が高かったり、脚を伸ばして湯船に浸かれたり、非常にいい気分転換になりますよね。場所によっては、銭湯であっても露天風呂やジェットバスやサウナ、水風呂があるなど、かなり多彩な湯船が展開されていることもあります。
遠くの温泉に行くのももちろんいいですが、手軽に温泉を楽しみたい、ストレスや疲労を今すぐ解消したいという人は、自宅近くや地元の銭湯もぜひお試ししてみてくださいね!
文/FYTTE編集部