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CATEGORY : ビューティ |スキンケア

冬に向けて行いたい肌ケアを美容皮膚科医が解説! 乾燥する季節の前に保湿を始めるのがポイント

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スキンケアをしている女性のイメージ

皮膚科・美容皮膚科医の髙瀬聡子先生に今夏の肌ダメージのケア方法を教えてもらう企画の後編。前編では、新型コロナウイルスによる行動制限がなくなって外出の機会が増えたうえに、猛暑だった今年は日焼けトラブルの人が多かったというお話を聞きましたが、今回は、夏の肌ダメージが落ち着いてきた時期に行っておきたい「冬に向けての肌ケア」を教えてもらいました。

監修 : 髙瀬 聡子 (ウォブクリニック中目黒総院長)

1995年、東京慈恵会医科大学を卒業後、同大学付属病院で皮膚科勤務を経て、2007年美容皮膚科クリニック「ウォブクリニック 中目黒」を開院し、総院長を務める。日本美容皮膚科学会会員、日本皮膚科学会正会員。著書に講談社発行「いちばんわかる スキンケアの教科書」、「ゆる美容字典」、宝島社発行「気になるパーツのスキンケア」、日経BPマーケティング発行「女性医師が教えるスーパービタミンC美肌術」など。
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Contents 目次

肌をリセット。乾燥の季節の前に保湿ケアを開始!

肌トラブルの症状イメージ

前編で、髙瀬先生から「今年は日焼けした人が増えている」「夏のダメージ肌のケアはとにかく保湿が大切」というお話を聞きましたが、「保湿をして肌が落ち着いたら、次のステップは、ふきとりローションなどを使ってやさしく角質ケアをして肌をリセットすること」とのこと。それを行うのに適しているのが、秋から冬に入る時期なのだそう。そもそも秋と冬の境目はいつなのか悩むところですが、髙瀬先生によると「空気の乾燥が一気に進むころ」というのがひとつの目安になりそうです。

「肌の環境を左右するのは温度と湿度。温度と湿度が同じように下がっていけば肌も順応するのですが、冬は先に湿度が下がり、あとから温度が下がるという乖離が起こるせいで肌トラブルが起きやすくなります。私のクリニックの患者さんも急増します。それが例年は10月中旬くらいだったのですが、どんどんうしろにずれている感じはしますね。ただ、それがいつであれ、肌が乾燥を感じてからケアするのでは遅いんです。乾燥を感じる前に肌をリセットして健康な状態に戻し、冬の季節に合った保湿を始めることが大切です」(髙瀬先生:以下同)

肌をリセットしたあとは、冬に向けて再び保湿が重要になるのだそう。

「肌表面の水分は湿度が低いほうに流れるので、冬の時期は肌の中にある水分が外に逃げてしまいがちです。それを逃げないようにしているのが皮脂膜で、皮脂膜の働きをサポートしてくれるのが乳液やクリームといった化粧品です。30代~40代後半ならクリームも使うのがベスト、50代ならクリームはマストです」

毛穴やたるみのケアにも保湿を。NGケアには注意!

フェイスパックをしている女性のイメージ

毛穴の開きや肌のたるみのケアにも保湿が効果を発揮するのだそう。

「肌が乾燥すると水分保持力が弱くなって肌のキメが乱れ、毛穴の開きが目立つようになります。たるみも肌の水分量の低下によって起こることが多いんです。毛穴のケアもたるみのケアも、ローションパックなどで保湿して、肌に水分を補給してあげるのが効果的です。毛穴対策であればヒアルロン酸、コラーゲン、セラミドといった成分、たるみ対策であればナイアシンアミド、レチノールといった成分が配合されたものを使うといいですね」

しみ・しわのケアは「秋はリカバリー、冬は予防」と目的を切り替えて行うのがポイントなのだとか。

「しみのケアには、アルブチンやコウジ酸といったメラニンの生成抑制効果のある成分が入ったものが効果的です。ビタミンCも弱めではあるのですが効果があります。しわのケアには、レチノール、ナイアシンアミドなど肌のターンオーバーを促す成分が配合されたものを使うのうがおすすめです」

効果が期待できる成分を教えてもらいましたが、たくさんの化粧品があり、自分に合ったものを選ぶのはじつはなかなか大変です。

「今はたくさんの情報があって、みなさん成分で選ぶようになっているのですが、それが必ずしも自分の肌に合っているとは限りません。肌トラブルになる可能性もゼロではないんです。しっかりした知識がある人はいいのですが、そうでない人は、商品パッケージの『○○に効果』といった表示を参考に選んだり、オールマイティな効果のあるものを選んだりするほうが安心といえますね」

そのほかで気をつけたほうがいいケアについて教えてもらいました。

「『角質ケアをして肌をリセットする』という話をしましたが、最近はみんな角質ケアが大好きで、1年中やっていますよね。そして、角質ケアのあと、べたつくのがイヤだからといって保湿をおろそかにしがちです。すると皮脂膜がなくなり、肌のバリア機能もなくなって、刺激を受けやすくなります。そんなうふうに自分で敏感肌をつくりだしてしまっている人が少なくないんです。
『すっきり、さっぱり』と自分好みの心地よさを感じられるのがスキンケアのいいところなのですが、心地よさばかり優先すると肌の健康を損なうこともあるので注意が必要です。角質ケアだけでなくほかのケアも同じですが、化粧品などに表示されている使用方法を守ることが大切です」

また、インナーケアとして食事から肌にいい栄養素をとることも大事です。食事だけで補いきれない栄養素については、サプリメントなどを活用するのもおすすめだそうです。

取材・文/小高 希久恵

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