汗ばむ季節になると、満員電車や混み合うエレベーターといった、人が密集する場所で ニオイを不快に感じることはありませんか。
他人が発するニオイで不快になりながらも、気をつけたいのが自分のこと。普段香水をつけていなくても、毎日お風呂に入っていても、自分から発するニオイは自分ではわからないぶん、もしかしたら自分のニオイが誰かを不快な気持ちにさせていることもあるのです。
とくに「“頭のニオイ”は、下から上にあがるニオイの習性もあり、じつはこの時季意外な悪臭元でもあるのです」と指摘するのは、ヘアメイクアーティストchihoさん。
今回は、夏場に頭がニオイやすくなってしまう原因と対策をchihoさんに教えていただきました。
Contents 目次
洗髪後の乾かしが甘い!
夏は「洗髪後そのままにしていても寒くないし、扇風機の前にいれば乾くし…」といった言い訳で、髪を洗ったあと、自然乾燥をして寝ていませんか?
髪を乾かさないで寝るのは、部屋干しした生乾きの洗濯ものと同じ状態です。
洗濯ものに雑菌が増えて、ニオイが発せられるように、頭皮にも雑菌が増えてニオイの原因になります。
どんなに暑い季節になっても、悪臭を発したくなければ自然乾燥は厳禁!
洗髪後は速やかに、ドライヤーを使って髪の根元からしっかり乾かすことで頭皮から発する悪臭を防ぐことができます(chihoさん)
シャンプーする場所が甘い!
髪を洗うとき、髪の“毛”を洗っていませんか?
髪を洗うときには、正しくは“毛”ではなく、“地肌”を洗うのが正解なんです。
例えば美容室では、頭皮をマッサージしながら洗っていませんか?
濡れた毛をこすってしまうと、髪表面のキューティクルがはがれてしまう原因になるため、毛をこすり合わせることは避けたほうがいいんですよ。
また、頭皮の毛穴は大きくて数も多いため、汗、皮脂、フケ、整髪料が毛穴に詰まりやすく、地肌を洗えていないとそれらが酸化して毛穴に残るため、結果ニオイの元となってしまうのです。
それはまるで顔に例えると、鼻の毛穴の角栓と同じ状態。
ちなみに頭をかいて、爪につく白い皮脂は、頭皮の角栓です。
ロングヘアの女性は、シャンプー前のブラッシングでホコリを落とすことで、シャンプーの泡立ちがよくなり、結果地肌をすみずみまで洗いやすくもなります。
また、洗髪前に湯船で温まることで毛穴がしっかり開くため、この状態からのシャンプーも効果的です。
そして忘れてならないのが、シャンプーを直接頭につけずに手のひらでシャンプーを泡立ててから洗い、「長いかな?」と感じるくらいすすぎましょう。
月に数回、頭皮の毛穴クレンジングをするのも効果的です(chihoさん)
ライフスタイルが甘い!
汗ばむこの時期は、疲労やストレスが溜まると、皮脂分泌が盛んになることがあります。
その状態で、肉や揚げものなど脂質を多く含む食べものをとると、気になるニオイが出やすい傾向があるだけでなく、アルコールも汗腺が活発になるため、さらにニオイが出やすくなります。
このような状態で頭はどうなるかというと、皮脂が過剰に出る頭皮の上に髪の毛が覆っているため、髪の毛で頭皮は温かく蒸されてニオイが出やすくなるのです。
夏に帽子がニオイやすくなるのは、このような条件が関係している可能性大!
日々のライフスタイルからの見直しは、外せない事項といえます(chihoさん)
いつもの習慣が、頭のニオイの原因にもなりやすくなるのがこれからの季節。chihoさんのアドバイスを、ぜひ役立ててくださいね。
取材・文/高田空人衣