深みのある鮮やかな皮の色が「茄子紺」と呼ばれるように、日本では昔から親しまれ、地域ごとにさまざまな品種が発達しました。
どんな調味料ともマッチするのは、味にクセがないことと、果肉に細かい空気の隙間があるスポンジ状のため。油や調味料、だしをよく含み、おいしくなります。
Contents 目次
栄養素
栄養素のポイント
なすの93.2%は水分で、栄養価はあまり高くありませんが、低カロリーです。
なすの皮の鮮やかな紫は「ナスニン」と呼ばれる色素によるもの。ナスニンはアントシアニンの一種で、抗酸化作用を持ち、酸化物質による体内への悪影響を軽減する効果が期待できます。
旬・産地
なすの旬は5~11月。ハウス栽培されているので1年中手に入りますが、最もおいしいのは秋の初め頃。太陽の光をたくさん浴びたこの時期のなすは色ツヤがよく、味わいも濃厚です。出荷量も夏から秋にかけての時期が、冬から春の出荷量を上回っています。
旬で異なるなすの産地
主な産地は、夏秋は茨城県、群馬県、栃木県。冬春は高知県、熊本県、福岡県など。主に夏秋は茨城県、冬春は高知県のものが多く出荷されています。
選び方
おいしいなすを見分けるポイント
色鮮やかで、ツヤとハリがあり、重量感があるものを選びましょう。新鮮なものはヘタの切り口がみずみずしく、ガクの部分のトゲがとがっています。
皮にツヤやハリがない、ガクが茶色く変色しているものは、古い可能性があるので避けましょう。
保存方法・期間
おいしさをキープする保存のしかた
なすはヘタの部分から水分が蒸発しやすいので、ヘタの部分を中心に全体をラップで包むか、ビニール袋などに入れて口を閉じ、冷蔵庫の野菜室に入れましょう。
なすの賞味期限
なすは低温に弱いので、野菜室に入れたら3~4日程度を目安に食べきって。それ以上冷蔵庫で保存すると、しなびたり水分が出たりする低温障害を起こしやすいので注意しましょう。
下ごしらえのコツ
あく抜き
なすは、あくがあるので、切り分けたらすぐに、水に浸しましょう。変色も防げます。
余分な水分と一緒にあくを抜く方法も。切ったなすをバットなどに入れ、切り口に塩をかけてしばらくおいてから、ペーパータオルなどで水気をふき取ります。
なすをおいしく調理するために
皮に切れ目を入れると、味もしみこみやすくなり、見た目もキレイになります。
よく熟したなすはあくが少ないので、炒めものや揚げものなどにする場合は、水に浸さなくても大丈夫。高温の油で揚げれば、あくが抜けます。
電子レンジで下準備する方法
電子レンジで加熱すれば蒸しなすのような仕上がりになり、料理の下準備にも便利です。
1. ヘタを切り落として洗ったなすを耐熱容器に入れる。
2. ラップをかけて2~3分程度電子レンジで加熱する。
焼きなすのコツ
なすの旨みを味わえる焼きなす。ちょっとしたコツで簡単に調理できます。
1. 強火にして、皮を真っ黒に焼く。弱火で時間をかけて焼くと火が通るまでに水分が蒸発してしまい、うま味も逃してしまうので、手早く全体をしっかり焼いて。
2. 焼いたあとは、いったん冷水に浸けてから皮をむく。
memo
焼いた後は熱いので、手ぬぐいやキッチンペーパーなどを使いましょう。
レシピ
焼きなす ずんだあんかけ
材料
・なす:4本
【ずんだあん】
・枝豆:1/2カップ
・酒:大さじ1
・塩・昆布茶: 少々
作り方
1. なすはグリルで焼いて、皮をむいておく。
2. 枝豆(冷凍でもOK)は茹でてから、さやから出し薄皮をむき、酒、塩、昆布茶、水 大さじ1(分量外)といっしょにミキサーに入れるか、なめらかになるまですり鉢ですりつぶす。
3. なすを皿に盛り、「2」をかける。
なすのペースト かりかりトースト添え
材料
・なす:4本
・オリーブオイル:大さじ2
・レモン汁:大さじ1
・塩:小さじ1/3
・こしょう:少々
・好みのハーブ:適量
・フランスパン:適量
作り方
1. なすはグリルで焼いて皮をむき、ざくざくと大きめに切って冷ましておく。
2. ミキサーになす、オリーブオイル、レモン汁、塩こしょう、ハーブを入れ、なめらかになるまでミキサーをかける。フランスパンは1cmくらいの厚さに切り、オーブントースターでカリカリに焼く。
3. 「2」のペーストを器に盛り、トーストを添える。
memo
ミキサーがない場合は、焼きなすを細かく刻むことでもOK。
サッパリ麻婆なす
材料
・なす:4本
【肉みそ】
・豚ひき肉:200g
・しょうが、にんにく:各1/2かけ
・ねぎ:1/2本
・酒・しょうゆ:各大さじ1
・オイスターソース、豆板醤:各小さじ1
・ごま油:少々
・水溶き片栗粉:適量
・白髪ねぎ 1/4本分
・七味トウガラシ 少々
作り方
1. なすはしま状に皮をむいて、3~4cmの輪切りにして皿に並べ、ラップをして 電子レンジに 4~5分かける。
※茹でる場合は5~6分程度。
2. 熱したフライパンに油大さじ1(分量外)を敷き、しょうが、にんにくのみじん切りを炒める。
3. 香りが出たらひき肉を加えてぽろぽろになるまで炒め、豆板醤、酒、しょうゆ、オイスターソースを加えざっと炒めたら、水100cc(分量外)を加えて煮込む。
4. ねぎのみじん切りを加え、沸騰したら水溶き片栗粉を入れてとろみをつけ、仕上げにごま油を回し入れる。
5. 「1」を皿に盛りつけ、「4」をかけ、白髪ねぎ、七味トウガラシを添える。
なすと牛肉のサラダ
材料
・なす:4本
・しゃぶしゃぶ用牛肉:100g
・カラーピーマン:1/3個
・ブロッコリースプラウト:1パック
・好みのドレッシング:適量
作り方
1. なすはヘタをとり、たて半分に切って、皮に細かく切れ目を入れながら斜めに4~5つに切る。皿に並べラップをかけて電子レンジで5~6分加熱する。水にとりあら熱をとってから水気を切っておく。※茹でる場合も5~6分程度。
2. 牛肉は沸騰した湯に広げながらさっとくぐらせ、水にとってあら熱をとり水気を切っておく。
3. カラーピーマンは薄切り、ブロッコリースプラウトは根を切り落として洗い、水気を切っておく。
4. なす、食べやすい大きさにちぎった牛肉、カラーピーマン、ブロッコリースプラウトを合わせ、好みのドレッシングであえる。
memo
ブロッコリースプラウトはブロッコリーの芽で、最近注目されている新顔の野菜。手に入らないときは、かいわれ大根などで代用できます。
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