“第6の栄養素”とも呼ばれる「食物繊維」の存在は、ご存じの方も多いと思います。食物繊維とは、炭水化物に含まれる成分で、消化吸収されずに消化器官内を通過するもの。よくテレビでも食物繊維入りサプリやドリンクなどが紹介されていますよね。
実はこの食物繊維、「水溶性」と「不溶性」の2種類があって、同じ食物繊維でもその特徴と働きがまったく異なるのです!
そこで今回は、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の働きの違いと、それぞれの食物繊維がたっぷり入った、目的別おすすめ食材・食品をご紹介します。
Contents 目次
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の違いとは?
水溶性食物繊維はその名の通り、水に溶ける性質があります。腸内で水に溶けてゼリー状となった水溶性食物繊維は、粘着物質となって、糖分と消化酵素の接触を防ぎます。
水溶性食物繊維の働きとは?
血糖値の上昇を抑制し、コレステロールの排出にも一役買います。
水溶性食物繊維の多い食品は、糖質の消化・吸収を緩やかにしてくれるので、血糖値が気になる方にもおすすめです。
もう一つの不溶性食物繊維とは、水には溶けない食物繊維です。
腸内で水分を吸いながら膨らみ、腸の活動を活発にします。
どちらも人間にとって欠かすことのできないものです。
不溶性食物繊維の働きとは?
お通じを改善し、お腹にうれしい効果が期待できます。
食物繊維を多く含む食材・食品は?
水溶性と不溶性、どちらの食物繊維もやはり野菜などに多く含まれています。
水溶性食物繊維を多く含むのは?
らっきょう、いんげんまめ、じゃがいも、ごぼう、ケールの青汁など。
不溶性食物繊維を多く含むのは?
おから、しいたけ、まいたけ、あずき、グリーンピースなど。
日本人に必要な食物繊維量はレタス○個分!?
よく食物繊維の量を「レタス○個分の食物繊維」と表現している広告を見かけますが、実際のところレタスはさほど食物繊維が多いわけではありません。
日本人の食事摂取基準(2015年版)によると、食物繊維の摂取目標量は、成人男性が1日20g以上、女性が18g以上。レタスは1玉あたり300~500g、100gあたりの食物繊維は1.1gですから、全部レタスで摂取しようとすると、女性なら4~5玉もの量を食べなければいけないのです。しかも、1.1gのうち、水溶性食物繊維が0.1g、不溶性食物繊維が1.0gですから、バランス面も気になりますね。
食物繊維サプリは過剰摂取に注意
食物繊維が不足すると、お通じがスムーズにいかなくなり、腸の不調から肌荒れや太りやすくなるなどの影響が生じます。ただし、サプリメントなどでは過剰摂取も要注意!過剰摂取は下痢を引き起こし、亜鉛をはじめとするミネラルの吸収を妨げてしまうこともあるそうです。
日本人は平均して1日5g程度不足しているというデータもあり、食品から摂る場合には過剰症の心配はほぼないと言われます。できるだけ毎日の食事で、水溶性食物繊維も不溶性食物繊維もバランスよく摂取し、日頃から体の調子を整えていきましょうね。
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