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A~Dの選択肢はすべてグッドチョイス。血糖値の急上昇が体によくない理由を説明しています。
A 甘いものが常にほしくなって太りやすくなるから
太る原因になるからNG
血糖値は急に上がると急に下がります。血糖値が下がると甘いものがほしくなります。そこでまた甘いものを食べると血糖値は急上昇し、やがてまた急降下するので甘いものがほしくなり…と、甘いものを口に入れているとき以外は常に甘いものを欲している状態に。当然のことながら、太りやすくなります。また、この状態が続くとカロリーを消費するために、血流をよくしたり血中から酸素を細胞にとり込んだりすることもできなくなるため、太りやすさが加速します。
B イライラやめまいなど不調が起こるから
体の不調を引き起こすからNG
血糖値の急上昇、急降下を何回もくり返すことによって体調が悪くなります。Aのように甘いものが常にほしくなり、血糖値が急激に下がったときに甘いものを食べないとイライラするという状況に陥ると、これは「シュガーホリック」と呼ばれます。さらに進むと、異常にのどがかわく、糖を排出しようとして排尿の回数が増える、疲れやすい、めまいがする、ふるえがくるといった体の不調が起こります。
C 血管内部を傷つけるから
失明や透析にもつながるからNG
血糖値の急上昇、急降下は血管の内壁を傷つけてしまいます。これは血糖値スパイクとも言われ、たとえば、目や腎臓の毛細血管が傷むと、最悪の場合、失明したり、腎臓透析をすることにも…。ずっと甘いものを食べ続けていたら、本人が気づかないうちに、血管がものすごく傷ついてしまっていることもあるんです。
D 糖尿病のリスクが高まるから
糖尿病にもつながるからNG
血糖値の急上昇、急降下を何回もくり返すことによって、インスリンを出す機能が低下したり、働かなくなったりして、糖尿病を引き起こすリスクが高まります。
【「血糖値が急に上がる」はなぜ悪いのか】
糖質を多量に含む食品を摂取すると、血糖値が急に上がります。血糖値が急に上がると急に下がります。この血糖値の乱高下がなぜ悪いのかというと、太りやすくなるのはもちろんですが、体調の悪さを引き起こしたり、血管の内壁を傷つけたり、糖尿病のリスクを高めたりするからです。
栄養バランスのよい食事を1日3回とっていれば、血糖値のゆるやかな上がり下がりを3回くり返すだけですみますが、間食として、お菓子、甘い飲みものなどをちょこちょことっていると、血糖値の乱高下が1日計12回くらいになることも! まさにジェットコースター状態ですね。こうなると、太りやすくなるだけでなく、体もボロボロになってしまいます。特に甘い飲みものは無自覚にとっていることが多いので注意しましょう。
文/野上 郁子 イラスト/たなか のりこ