今年も発表された読者1,000⼈が選ぶ『FYTTEダイエット&ヘルス大賞2021』 。毎年、さまざまな商品がランクインしますが、さて、今年の傾向は? FYTTE編集部ではダイエットやヘルスケアに詳しい識者ら3名を招いて1位受賞商品をもとに、最近の傾向や注目ポイントについて意見交換。
今回はvol.1に引き続き、「ふだんの食事やおやつにとり入れやすく、生活習慣の改善や、ダイエット&ヘルスケアに役立つ商品」*がテーマです!
*「ヘルシー調味料」「野菜・フルーツドリンク」「腸活」「その他発酵系・乳酸菌入りドリンク」「のど飴」「オイル」「植物系食品」「グルテンフリー」部門の「使ってよかった」「使ってみたい」に選ばれた各商品
☆座談会メンバー☆
今回、座談会に参加したのは、ダイエット&食に精通する3名と、日々ダイエット取材にとり組む編集部員1名。
小山圭介先生
ダイエットトレーナー&メンタルコーチ。これまで2万人以上にダイエット指導を行ってきました。ダイエットオンラインサロン「小山圭介のダイエット革命」運営中!
https://fytte.jp/author/kkoyama/
浅野まみこ先生
管理栄養士、コンビニ外食研究家。企業向けの商品開発などコンサルティングの会社を経営。個人では、プロアスリートのパーソナルサポートなどを行っています。
https://fytte.jp/author/masano/
でぶみ・ゆうさん
ダイエットインスタグラマー。フォロワーは18.6万人(※2021年4月28日現在)。苦しいこともフォロワーさんと共感し合いながら、日々ダイエット情報を発信しています!
https://fytte.jp/diet/136614/
編集森下
FYTTE編集部員。食べ盛りの子どもも満足するボリューミーな食事とダイエッター的な食生活の両立を模索しています。3児を子育て中。
“腸にいい”訴求がプラスに
―第1回は、主に植物性食品についてでしたが、ここからは腸活や減塩につながる食品についてもみていきたいと思っています。
私は甘い飲みものが大好きで、以前はお砂糖がたっぷり入っているカフェオレをよく飲んでいて。それではよくないということで、『オリゴのおかげ(塩水港精糖)』(ヘルシー調味料部門/使ってよかった1位)など、少しでも体によくて甘みもとれる調味料を買ってきて、自分でコーヒーとミルクで作るようにしています。オリゴ糖だと腸にもいいというイメージがありますね。
そのイメージありますよね。『オリゴのおかげ(塩水港精糖)』が今回「ヘルシー調味料」部門で1位をとったのは、まさに腸にいいという訴求があと押ししたからなのでは、と編集部でも分析しているんですよ。 あと腸活というと、『野菜生活100シリーズ(カゴメ)』(野菜・フルーツドリンク部門/使ってよかった1位)、『明治プロビオヨーグルトR-1(明治)』(腸活・食べるヨーグルト部門/使ってよかった1位)、『明治ブルガリアのむヨーグルトLB81シリーズ(明治)』(腸活・飲むヨーグルト部門/使ってよかった1位)、『AJINOMOTOオリーブオイルエクストラバージン(J-オイルミルズ)』(オイル部門/使ってよかった1位)にもいいイメージがありそうですね。
―たしかに。ヨーグルトはもちろんそうですし、ヘルシーオイルの王道、オリーブオイルも腸にいい面が知られてきたと思います。
オイル部門では、新たに「使ってみたい」1位に『日清MCTオイルシリーズ(日清オイリオグループ)』が登場しました。
「MCTオイル」はここ数年でずいぶん注目度が高まりましたね。ほかの油とカロリーはそんなに変わらないですが、代謝が早いことが特徴です。脂肪燃焼効果が期待でき、また運動時の利用などでもさらに注目度が高まりそうだなと期待しています。
そうですよね! ちょうどMCTオイルを試しているところなのですが、“油=悪”ではなく、いい油を適度にとるのがいいということを実感しています。
―そのほか「使ってみたい」1位の中で、興味のある商品はありましたか?
今回の「使ってみたい」1位でも、『「キッコーマン マカダミアミルク」シリーズ(キッコーマンソイフーズ)』(植物系・植物性ミルクドリンク部門)や「アーモンドミルクヨーグルト(国分フードクリエイト)」(植物系・植物性ヨーグルト部門)、「豆乳シュレッド(マルサンアイ)」植物系・調味料部門)のように、さまざまな切り口の植物性食品が多いですね。今後、プラントベース、ヴィーガンのムーブメントはどんどん加速していくのではと思います。 「完全にヴィーガンになる!」というところから、「ゆるゆるヴィーガン」、「半日ヴィーガン」、「週1ヴィーガン」のようにライトなとり組みが流行っていきそうです。
本当ですね! 植物性の食品というと、最近、よく取材を受けるのがオートミール(オーツ麦をつぶして乾燥させたもの)なのですが、『「オーツミートと野菜のスープ」シリーズ(ひかり味噌?)』(植物系・大豆系肉類部門/使ってみたい1位)は、「オーツ麦とえんどう豆たんぱく、そら豆たんぱくを合わせたもの」をオーツミートとして使っていて、個人的にも使ってみたいなと思いました。ひかり味噌?さんなのでスープも期待できそうです。
スープでおいしくたんぱく質がとれるっていいですね。仕事などで忙しい日のランチってたんぱく質が不足しがちじゃないですか。そんなときにお湯を入れるだけで、植物性たんぱく質が野菜などといっしょにバランスよく食べられるので、私もいいなと思いました。 ちなみにオートミールはインフルエンサーの間でも本当に流行っていて、オートミールに特化した発信をされている方もいるほどなんですよ。
―オートミールは日本にも定着しそうな食品のひとつですね!
お酢やヨーグルトなど健康食材に+αでトータルケア
―そのほか、「はちみつ黒酢ダイエット(タマノイ酢)」(発酵系ドリンク部門/使ってよかった1位) や「美味しく飲めるホンチョ(紅酢)(大象ジャパン)」(同/使ってみたい1位)の“飲むお酢”やユーグレナなどのスーパーフードなどもそうですし、健康志向が高い食品が支持されているようです。
機能性の訴求はますます増えていますね。私は、『からだにユーグレナ(ユーグレナ)』をよく飲んでいます。ユーグレナは開発されたストーリーを知って惚れ込みました。ユーグレナは多くの栄養素を含んでいて、これだけで植物性も動物性のたんぱく質もとれるのですが、開発のきっかけとしては、途上国の食糧問題に貢献したいというのがあったそうです。
ユーグレナは私も有効性が高いなと思っています。体のベースとしてビタミン&ミネラルは不可欠ですが、サプリメントよりも自然なもので補えたら理想的ですね。
あとは、機能性ということでいうと、『ケールヨーグルト(増田採種場)』 (腸活・食べるヨーグルト部門/使ってみたい1位)や『明治スキンケアヨーグルト素肌のミカタ(明治)』(腸活・飲むヨーグルト部門/使ってみたい1位)など、“機能性×ヨーグルト”というのが、消費者に届きやすいのかなって思いました。
私も今回の「使ってみたい」1位を見たときに、腸活に加えて、トータルの健康や美肌など、これひとつでトータルケアができるという商品が結構多いなと思いました。“ダイエットだけでなく、美容にもいい”というような商品はこれからも人気が出そうです。
―そうですね。たとえば、のど飴部門「使ったよかった」1位は『龍角散ののどすっきり飴シリーズ(龍角散)』で、やっぱり根強い人気。その一方で「使ってみたい」1位は『ドモホルンリンクルのど飴(パイン)』が入っていて、美容的な要素をイメージする人も多かったのかなと思いました。
たしかに『ドモホルンリンクルのど飴(パイン)』は、のど飴なのに、ドモホルンリンクルでも使われている希少な高麗人参「長白参」や、コラーゲンたっぷりの「鱧コラーゲン」が入っていて、美肌にいいイメージもありますね。
飴は糖質が多くダイエット的にはよくないかなと思っていましたが、“ご飯を食べても何か甘いものが食べたい”というときに、デザート替わりに飴を1個なめて満足するなら、この方法も有効だなと最近、発見しました。
大きなデザートをバンッと食べてしまうよりは、飴1個で甘いものへの欲求が満たされたら、お得な感じがしますね。
そうそう。飴を食べるうえで、気をつけるべきことってあるのでしょうか。
飴は食べることで唾液が出るので、口内のケアになりますよね。ただ、砂糖やブドウ糖は、血糖値を急上昇させる働きがあります。 ガリガリとかんでたくさん食べればそれだけ血糖値も上がりやすくなるので、かまずにゆっくりなめること。また食べたあとに甘みが残っていると、さらに何か食べたくなってしまうので、水やお茶を飲んだりするといいと思います。そういったことに気をつけて、たまのご褒美としてうまくつき合っていけたら大丈夫でしょう。
減塩できる商品も続々と。減塩はダイエットの基本
―長期的なダイエットでは、“減塩”も新たな切り口ですが、でぶみさんは減塩の商品も興味があるんですよね。
今は普通の本つゆを使っているのですが、フォロワーさんから「塩分は気にしていますか?」と聞かれることが多くて、減塩できる「キッコーマン 本つゆ 塩分・糖質オフ(キッコーマン食品)」(ヘルシー調味料部門/使ってみたい1位)が気になっています。むくみ対策にもいいですし、“ちりつも”で減塩にもとり組もうかなと思っています。
「減塩=高血圧」のようなイメージが強いですが、浅野先生、ダイエットにも減塩は効果的なのでしょうか。
そうですね、むくみの原因は過剰な塩分と糖分なので、減塩はダイエットにも直結します。むくみを改善して流れをよくすると代謝がよくなりますよ。もうひとつは味覚の問題です。しょっぱいものを食べると、口に入れた瞬間に味を感じやすいので、すぐ飲み込んでしまって、早食いになりやすいんです。 でも、たとえば玄米だけを食べようと思うと、最初は味がそんなにしないので、かんで甘みが感じられるまで、ゆっくり食べることになりますよね。それと同じでゆっくり食べると満足感も上がりますし、塩分を減らすのは、そういう意味でも基本中の基本です。
まさか塩分と早食いが関係するとは…。それはいいことをお聞きしました。減塩はやっぱり大切なんですね。
FYTTEダイエット&ヘルス大賞ランキングはこちら!
https://fytte.jp/taisho2021/
―今回はいつもの食事やおやつにとり入れやすいダイエット&ヘルスケア商品を中心に意見交換してきましたが、最近のトレンドワードをはじめ、じょうずな活用法などお役立ち情報がいっぱいでした。腸活やプラントベース食品、糖質や塩分のとり方など、編集部でもさらに注視していきたいと思います。
座談会企画は、vol.3へと続きます!
文/庄司真紀