近づくクリスマス、定番のケーキの代わりに本場の伝統菓子も人気がありますね。ドイツ発祥のクリスマス菓子・シュトレンは、最近では日本のパン屋さんでも買えるようになっていますし、イタリアの伝統的なクリスマス菓子・パネトーネも、じわじわと浸透中。今年は無印良品にもパネトーネが登場していますよ!
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イタリアの伝統酵母を使用した発酵菓子
パネトーネはイタリア・ミラノのクリスマス前に食べられる伝統菓子で、ドライフルーツをたっぷり使ったやわらかく甘い発酵菓子パンです。
イタリアでは家庭で手作りすることも多く、食事にしたりおやつにしたりするそう。バターも卵もたっぷりのリッチな味わいで、パンといってもケーキの位置づけに近いようです。サワードウの一種であるパネトーネ種という天然酵母を用いているので、長期間保存できるのも特徴。このパネトーネ種はイタリア北部に伝わる伝統的な酵母で、酵母のほかに多種多様の乳酸菌が含まれているそうです。乳酸菌の恩恵で腸活にもよさそうですね!
無印良品の『クリスマスの伝統菓子 パネトーネ』はパネトーネ種を使用し、バターや卵黄を加えた生地にドライフルーツを練り込み、発酵させて焼き上げています。
ドライフルーツはレーズン、オレンジピール、シトロンピールが用いられています。シトロンはみかんとレモンの間のような果物です。
製造は神戸生まれの老舗ベーカリー「ドンク」が担っています。ドンクでは自社でもミラノより製法技術を直接修得したパネトーネを手がけていて、期待大!
ふんわりとした濃厚な味わいの生地
上部が円形状に膨らんだドーム型で大きなカップケーキのようなボリューム感。ケーキのように中央から放射線状にカットしていただきます。
生地には鮮やかな卵黄の色が出ています。こんがり焼けたサラサラとした表面に内側はふんわりとしていてなめらか。なんともおいしそうな甘い香りが漂います。やわらかな食感、そして材料のおいしさが感じられ、濃厚な味わいです。
ドライフルーツも色とりどりにたくさん入っていますよ。砂糖漬けのレーズンがメインで、素朴なフルーツの味わいが感じられるほのかな甘さがいいです。オレンジやシトロンは柑橘ではありますが、特有の苦味や酸味は特になく、食べやすい味わいになっています。このドライフルーツの味わいは日を追うごとに変化し、本国ではその味わいを楽しむのだそうです。たしかに、日が経つごとに味わいがよりまろやかになっていくような気がしました。
パネトーネはラム酒が入っているものも多いそうですが、無印良品のものは使われておらず、家族全員が食べられる甘く芳醇な味わいに仕上がっています。日にちをおいても味わいが落ちることなく、おいしくいただけました。毎日少しずついただくことで、クリスマス月間を幸せな気持ちで過ごせそうです。
クリスマスの伝統菓子 パネトーネ 790円(税込)
文・写真/庄司真紀