穴があって先を見通せることから「見通しがきく」という縁起物としても用いられるれんこん。蓮(はす)の地下茎が肥大したもので、漢字では「蓮根」と書きます。
きんぴらや酢ばすではシャキシャキ、煮物ではホクホクとした食感が楽しめます。加熱するメニューが多いようですが、本来は生食できる野菜。火を通す場合も栄養素を壊さないよう、加熱時間は短めにしましょう。
Contents 目次
栄養素
- ビタミンC
- パントテン酸
- カリウム など
栄養素のポイント
れんこんのビタミンCはでんぷんに守られているので、茹でても壊れにくいのが特徴。メラニン色素の沈着を防ぐ働きがあり 、美肌効果も期待できます。
胃腸のトラブル に効果があるとされる、ポリフェノールの一種であるタンニンを含みます。
旬・産地
最大の産地は茨城県、次いで徳島、佐賀、山口県など。
蓮は水生植物で、一般的な畑では育てられないため、生産している県は一部に限られています。
産地と食感の違い
茨城産はシャキシャキ系、徳島産はホクホク系の品種が多いそう。
れんこんの旬
通年で流通していますが、やはりお正月料理の縁起物として需要が高まる12月が出荷のピークです。
トリビア
明治時代に導入した品種を改良
原産地は中国、インドなど諸説あり、明確にはなっていないようです。日本へは奈良時代に中国から渡来したようですが、現在のような食味のよいれんこんは明治時代に中国から導入した品種を改良したものです。
れんこんの穴は何個?
れんこんの穴は、真ん中に小さいものが1個、まわりに9個、全部で10個あるのが普通だそう。この穴は水上の葉につながっており、れんこんの節々から出ている根に酸素を供給しています。
鉄鍋での調理は避けよう
れんこんにはポリフェノールの一種、タンニンが含まれており、これは鉄と結びつくと黒く変色してしまいます。調理時は鉄鍋を避けたほうがよいでしょう。
選び方
おいしいれんこんの選び方
太くてまっすぐで、重量感があり、穴が小さめなものがベストです。
こんなれんこんはNG
左のように穴の内側が黒くなっているものは鮮度が落ちている可能性大。切り口に傷や色ムラがあるものも避けましょう。
保存方法・期間
冷蔵庫で保存したい場合
切り口が見えるカットれんこんは、ラップでぴったりと包んで野菜室で保存を。
または、保存容器にれんこんを入れ、かぶるくらいの水を入れてふたをします。保存期間は1週間が目安。
冷蔵庫で保存したい場合
冷凍保存する場合、酢水にさらして水気を拭き取り、使いたい形に切ってから冷凍用保存袋に入れましょう。1カ月を目安に食べきって。
下ごしらえのコツ
酢水にさらしてアク止めを
皮をむくと黒っぽく変色するくので、酢水(水1カップに酢小さじ1/2程度)に4~5分さらしましょう。アク止めになり、白く仕上げることができます。
れんこんの切り方
[切り方 使い方 ※左から順に]1. 縦切り きんぴら、炒め物
2. 乱切り 煮物、炒め物
3. 輪切り(厚め) 煮物、ソテー
4. 輪切り(薄め) 酢ばす、サラダ