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ダイエット中でも満足感の高い低糖質セイボリー。簡単につくれるキッシュとタルトのレシピ

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低糖質スイーツ専門店『夢見菓子』オーナーパティシエの山本蓮理さん。以前FYTTEでも低糖質の焼き菓子のレシピをご紹介しましたが、今回、新たに塩味の焼き菓子(セイボリー)をテーマにした書籍『低糖質のキッシュとタルト ケークサレ シンプルで美味しい塩味の焼き菓子』(秀和システム) を上梓されたとのこと。セイボリーは、キッシュやケークサレ、甘くないスコーンのことを指し、朝食やパーティフードにもぴったり。こちらでは小麦粉を使わずおいしくできるキッシュとタルトのレシピを3つお届けします!

監修 : 山本蓮理 (やまもと・れんり) (『夢見菓子』オーナーパティシエ)

低糖質&低カロリー&グルテンフリースイーツ専門店『夢見菓子』オーナーパティシエ。低糖質&低カロリースイーツレシピを発信する『夢見レシピ』主宰。「ダイエット中の人や、健康に気をつかっている人にもストレスフリーに甘いものを楽しんでほしい」という思いのもと、低糖質スイーツの開発・レシピ提案を行っている。これまでの経験を生かして資金・資格なしからのお菓子屋さん開業支援も展開し、レンタルキッチン事業や開業相談も行う。(一社)日本フードアナリスト協会認定講師としても活動している。

Contents 目次

「低糖質なのにおいしい」 を叶えるために

*p3右下の、左端画像

お菓子作りの主な材料は、バター、砂糖、卵、小麦粉など。そのうち砂糖はほぼ100%が、小麦粉は70%以上が糖質でできています。低糖質のお菓子作りの基本は、こうした糖質の高い材料を糖質の低い材料に置き換えること。

山本さんのレシピでは、小麦粉ではなく、おからパウダーやアーモンドパウダー、オートミール、豆腐を用い、砂糖の代わりにラカントSを使用しています。代用品や調理器具も特別なものではなく、スーパーや100円ショップで買えるものだけ。

「この本では、小麦粉を糖質の低い材料に置き換えても、口当たりのよさやおいしさは損なわないように、配合や作り方、材料の組み合わせなどを工夫し、調味料で味に深みを出して満足感をプラスしています。“低糖質でおいしい新しいセイボリー”として、糖質と熱量を抑えつつ、おいしさのバランスを追求したレシピとなっています」と山本さん。

セイボリーは甘いお菓子と違って、そもそも砂糖をあまり多く使いませんが、生地に糖質の高い小麦粉がたくさん使われています。そこで生地の糖質を抑えることで、全体の糖質を抑え、具材の肉や魚、野菜、チーズと合わせて、バランスのよい健康的な食事にすることができます。

「糖質が高いからとあきらめていたお菓子や料理を、新しい材料の組み合わせによっておいしく食べられるようにする。そんなお手伝いができることを、私はとてもうれしく思っています。キッシュやケークサレ、セイボリーは、ふだんの食生活に絶対に必要な食事ではないかもしれませんが、食のバリエーションを増やし、食生活を豊かにしてくれます。この本がみなさんの “低糖質でおいしい”世界を広げてくれますように」

そんな山本さんのおいしいレシピ。今回は次の3品をご紹介します。
・オートミールで作る基本のタルト
・クアトロフォルマッジ(4種のチーズのキッシュ)
・オイルサーディンのクリームタルト

基本のキッシュ/タルト生地の作り方

生地

オートミールを使った生地
まずはキッシュやタルトの土台となる、基本の生地の作り方を紹介します。今回お伝えするオートミールの生地は、ザクザクとした食感で香ばしい味わい。洋風の味つけにおすすめの生地です。(1/8 カットあたり 糖質2.87g 熱量64kcal)

材料(18cm タルト型1台分)
卵黄……1個分
※余った卵白はキッシュのアパレイユ(タルトの中に入れる生地)に使用
油……10g (小さじ2と1/2)
牛乳……15g(大さじ1)

[A]
・オートミール 30g
・アーモンドパウダー 40g
・塩 少々

準備
・オーブンは180℃に予熱する
・[A]は同じ器に合わせて量っておく
・キッチンペーパーで型に分量外の油を塗っておく

作り方

(1)ボウルに卵黄と油、牛乳を入れてよく混ぜる。

(1)ボウルに卵黄と油、牛乳を入れてよく混ぜる。

(2)[A]を入れて混ぜ、まとまったらラップでひとまとめにする。

(2)[A]を入れて混ぜ、まとまったらラップでひとまとめにする。

(3)ラップを広げて、上からもう1枚ラップをかぶせてはさみ、めん棒で伸ばす。

(3)ラップを広げて、上からもう1枚ラップをかぶせてはさみ、めん棒で伸ばす。

(4)型よりひと回り大きくなったら、上にかぶせたラップをはがし、生地を型にのせる。

(4)型よりひと回り大きくなったら、上にかぶせたラップをはがし、生地を型にのせる。

(5)空気が入らないよう、生地を指で押さえながらしっかりと型に敷きつめる。

(5)空気が入らないよう、生地を指で押さえながらしっかりと型に敷きつめる。

point
・側面と底面のつなぎ部分をしっかり固めると、具やアパレイユが流れません。
・側面は指で軽く押さえて、型よりも少し高さを出しましょう。

(6)はみ出た部分をめん棒でカットし、足りない部分や薄い部分に敷きつめる。

(6)はみ出た部分をめん棒でカットし、足りない部分や薄い部分に敷きつめる。

(7)フォークでピケ(=プスプス穴をあけること)する。 ※全体に穴をあけることで生地が一部だけふくらんだりするのを防ぎ、火の通りを均一にします。

(7)フォークでピケ(=プスプス穴をあけること)する。
※全体に穴をあけることで生地が一部だけふくらんだりするのを防ぎ、火の通りを均一にします。

(8)180℃のオーブンで10分焼き、焼けたらケーキクーラーにのせて冷ます。 ※キッシュは生地を焼かない状態でアパレイユと具材を入れて焼いてもOK。タルトは生地を焼いてから作ってください。

(8)180℃のオーブンで10分焼き、焼けたらケーキクーラーにのせて冷ます。
※キッシュは生地を焼かない状態でアパレイユと具材を入れて焼いてもOK。タルトは生地を焼いてから作ってください。

クアトロフォルマッジ

クアトロフォルマッジ

チーズ好きにはたまらない、4種のチーズのキッシュです。好きなチーズに替えても作れます。(1/8カットあたり 糖質 3.72g 139kcal ※オートミールの基本の生地を使用)

材料
カマンベールチーズ……35g
モッツァレラチーズ……35g
シュレッドチーズ……35g
※スライスチーズなら2枚をちぎって使う
パルメザンチーズ……35g

[アパレイユ]
・卵……1個+卵白1個分
・牛乳……70g
・塩・ブラックペッパー……少々

準備
・基本のキッシュ/タルト生地を作る
・オーブンを180℃に予熱する

作り方

(1)カマンベール、モッツァレラはひと口サイズにちぎるかカットする。

(1)カマンベール、モッツァレラはひと口サイズにちぎるかカットする。

(2)アパレイユの材料をよく混ぜる。

(2)アパレイユの材料をよく混ぜる。

(3)(2)に(1)とシュレッドチーズ、パルメザンチーズを加え混ぜ、生地に流し入れて180℃のオーブンで25分(生地を焼いていない場合は35分)焼く。

(3)(2)に(1)とシュレッドチーズ、パルメザンチーズを加え混ぜ、生地に流し入れて180℃のオーブンで25分(生地を焼いていない場合は35分)焼く。

次は、タルト生地に、豆腐ベースの濃厚なクリームを入れて焼く「オイルサーディンのクリームタルト」をご紹介します。

オイルサーディンのクリームタルト

オイルサーディンのクリームタルト

濃厚なクリームのベースはなんと豆腐! 白ワインによく合う大人の味です。
(1/8 カットあたり 糖質3.42g 117kcal ※オートミールの基本の生地を使用)

材料 おすすめ生地: オートミール
オイルサーディン……40g (約2~4尾)
ブロッコリー……30g
豆腐(絹) ……130g
クリームチーズ……60g
みそ……6g(小さじ1)
塩……少々

準備
・クリームチーズは常温に戻しておく
・豆腐はキッチンペーパーで包み水切りをする
・基本のキッシュ/タルト生地を作り、焼いておく

作り方

(1)ブロッコリーは小さくカットし、耐熱容器に入れラップをして 600Wのレンジに1分かけ、水気を切る。オイルサーディンは小さめに刻む。

(1)ブロッコリーは小さくカットし、耐熱容器に入れラップをして 600Wのレンジに1分かけ、水気を切る。オイルサーディンは小さめに刻む。

(2)クリームチーズとみそ 、塩を泡立て器でよく混ぜる。オーブンを180℃に予熱する。

(2)クリームチーズと 、塩を泡立て器でよく混ぜる。オーブンを180℃に予熱する。

(3)豆腐を加えて泡立て器でなめらかになるまで混ぜ、オイルサーディンを加えてゴムベラで混ぜる。

(3)豆腐を加えて泡立て器でなめらかになるまで混ぜ、オイルサーディンを加えてゴムベラで混ぜる。

(4)(3)を生地に入れ、表面をならす。

(4)(3)を生地に入れ、表面をならす。

(5)ブロッコリーを並べ、180℃で20分焼く。

(5)ブロッコリーを並べ、180℃で20分焼く。

point
オイルサーディンは商品により大きさが異なるので必ず量って。塩気はお好みで加減してください。

オートミールは小麦粉よりも糖質量が18%少なく、小麦粉に比べて血糖値が緩やかに上昇すること、食物繊維が多いことでも知られています。キッシュは具材のアレンジも楽しめるので、慣れてきたら別の食材を使ってバリエーションを増やしてみるのもおすすめです。

文/庄司真紀
参考書籍/『低糖質のキッシュとタルト ケークサレ シンプルで美味しい塩味の焼き菓子』(秀和システム)』

低糖質のキッシュとタルト ケークサレ シンプルで美味しい塩味の焼き菓子

 

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