−50kgのダイエットストーリー

20代前半、初のひとり暮らしをスタートさせた鈴木さん。ひとり暮らしの解放感に仕事のストレスが加わり、1日７食に。大好きな甘いもの、揚げもの、菓子パンなどをたくさんとるようになり、大幅に増量してしまったそうです。

「気づいたら97kgまで増えてしまい、途中で体重計に乗るのがイヤになってしまったので、もしかしたら100kg台だったかもしれない疑惑もあります。洋服は４Lサイズ、17号で着るものもない状態でした」

健康診断ではオールD判定。医師からは３年間に２度「早死にする」とまで言われ、ダイエットを決意します。

「最初は自己流で、りんごダイエットやプロテイン置き換えダイエットなど、ありとあらゆるダイエットをしましたが、結果リバウンドをくり返してしまいました。今思うと、ダイエットへの知識が足りなかったことが原因ですね。そうこうしているうちに医師から再び『早死にするよ』と宣告され、糖尿病関連の専門医師からの助言を受けながら食事改善と運動を行うように。ダイエットに再チャレンジしたんです」

糖質制限を中心とするダイエットに励み、74kgまで減量。

「主食を減らし、野菜やたんぱく質、良質な油をしっかりとるようにしました。その後、ジムでの筋トレ等も加えて徐々に体重を減らしていきました。最小値は41㎏・体脂肪率15％です。その頃を振り返ってみると、数値が落ちることがおもしろかったり、ちょうどボディメイクの大会に出る機会があったりで、数値の魔力にとりつかれていましたね。美容体重やモデル体重などがありますが、私の場合は、体重・体脂肪率ともに減らし過ぎてホルモンバランスをくずしてしまい、数年間にわたって治療に苦しんだ時期もありました。現在は体も心も心地よくいられるベスト体重・体脂肪率の47kgでキープしています。

体脂肪率は低すぎると、ホルモンの分泌とエネルギーの蓄えが少なくなるため、疲れやすかったり、体調をくずしやすかったりといった影響が出てきます。
またホルモンの分泌が少ないと、生理不順や自律神経の乱れなどのリスクが高まります。やせたいからと数値にだけこだわると、のちのち、ご自身にとって好ましくない状態になることもあるので、自分にとっての健康やこれからの生活を考えてダイエットしていただければと思っています」

鈴木さんからダイエットストーリーを聞いたあと、参加者のみなさんから寄せられた質問に答えていただきました。一部お伝えします。

ダイエット成功の秘訣は？ Q＆A

Q１. 生理前になると甘いものがやめられない！ ホルモンバランスで増加する食欲の抑え方を知りたいです。

A　私も生理前は食欲が増加しますので、お気持ちがよくわかります。生理前は、プロゲステロンというホルモンの分泌が高まるので、食欲が増進したり眠くなったりするのは自然なこと。

私の場合は、無理にガマンせず、質のいい食べものを選ぶように心がけています。例えば、ハイカカオチョコレートを食べたり、糖質と脂質を同時にとると太りやすくなるので、脂質の少ない和菓子を選ぶようにしたり。また、食欲を抑える方法として、コーヒーや紅茶など温かい飲みものをゆっくり飲むのもおすすめです。飲みものに植物由来の甘味料「ラカント」などで少し甘みをつけると、食欲も落ち着く気がします。

Q２.忙しくて食べる時間がないとき、いけないとわかっていても食事を抜いてしまいがちです。その結果、お腹が空きすぎて、ドカ食いや早食いになりやすいです。さっと食べられる簡単作り置きや、オススメの食べものがあれば教えてください。

A　空腹時は血糖値が下がり、よけいに甘いものを欲してしまうことがあるので、できれば、ナッツやチーズ、ハイカカオチョコ等を常備しておいて、食べられるときにさっと口に入れておくだけでも違ってくると思います。

また、濃厚なギリシャヨーグルトを常備しておくのも手です。すぐに食べられますし、食べごたえがあり、たんぱく質も豊富なので、腹もちもいいです。冷凍のミックスベリーなど冷凍フルーツを常備しておいて、ヨーグルトに載せて一緒に食べればビタミンもとれるので、忙しいときにはおすすめです。

作り置きとしてはゆで卵を麺つゆにつけた味玉もいいですよ。たんぱく質をとると食欲もおさまりますし、味玉はおやつや副菜としてはもちろん、お弁当などにも持っていけて便利です。味もカレー粉を入れたスパイシーな味つけにしたり、豆板醤を混ぜたピリ辛風にしたりとアレンジ無限大です。ゆでた鶏肉も一緒につけておくと味がしみてとてもおいしくなります。

Q３.肌のケアはどうしていますか？

A　スキンケアは保湿重視で選んでいます。大幅減量したことで、肉われやシワ、たるみなどが気になるようになり、その改善のためにお顔にはもちろん全身のケアを行なっています。製品としてはニベアクリームを愛用しています。保湿を意識することで、お肌の調子がだいぶ改善してきたように感じます。また、夏場にもっとさらっとしたものが使いたい場合は、伸びがよいベビーオイルとベビーパウダーを組み合わせることもあります。

最後に、甘いものがほしくなったときにギルトフリーで食べられる、鈴木さんのとっておきのレシピを３つ、ご紹介します！

おすすめおやつレシピ３選

チーズケーキ

【1個の栄養】
カロリー 107.7kcal
たんぱく質 12.2g
脂質5.3g
糖質2.8g

〈材料(直径7.5cmのココット2個分)〉
卵……１個
ギリシャヨーグルト (無糖) ……１個(100g)
甘味料……大さじ１

〈作り方〉
（１）ボウルにすべての材料を入れてよく混ぜる
（２）ココットに分け入れる
（３）ラップをかけずに、600Wの電子レンジで１分から１分半、表面がブクブクっとするまで加熱する
（４）あら熱をとり、冷蔵庫で冷やす

【ポイント】
・ヨーグルトは水切りヨーグルトでもOK!
・甘味料はラカントや、きび砂糖など、お好きなものを。
・甘いのがお好きな方は甘味料を大さじ２に増やしても美味！
・加熱しすぎると食感が悪くなるので、表面がブクブクしたら加熱をやめ、予熱で火を通すとなめらかな仕上がりになります。
・容器の厚さやレンジの機種よって加熱時間を調整してください
【保存期間】冷蔵2日間

わらびもち

【1個分の栄養】
カロリー21kcal
たんぱく質 1.2ｇ
脂質 0.8ｇ
糖質 2.2ｇ

〈材料(約12個分)〉
絹ごし豆腐(ミニ)……１パック(150ｇ)
砂糖……大さじ１
片栗粉……大さじ１

トッピング
きな粉……大さじ３
黒みつ(お好みで) ……小さじ２

〈作り方〉
（１）耐熱ボウルに豆腐を入れて泡立て器でつぶし、砂糖と片栗粉を加えてなめらかになるまでよく混ぜる
（２）ラップをせずに600Wの電子レンジで２分加熱して混ぜ、さらに１分加熱して混ぜる
（３）スプーンでひと口大にすくい、きな粉をまぶして器に盛り、お好みで黒みつをかける

【ポイント】
・加熱時間は機種によって調整してください
・砂糖はラカントやきび砂糖など、お好きな甘味料でOKです
【保存期間】冷蔵1日間

フォンダンショコラ

【１人分の栄養】
カロリー99.2kcal
たんぱく質5.7ｇ
脂質6.0ｇ
糖質３ｇ

〈材料(直径７cmココット２個分)〉
卵……１個
低脂肪乳……大さじ３
甘味料(ラカント等) ……大さじ１
おからパウダー……大さじ１
ココアパウダー……大さじ１
ハイカカオチョコレート（チョコレート効果 86%）……２枚（10ｇ）

〈作り方〉
（１）ボウルに卵・低脂肪乳・甘味料を加えて混ぜる
（２）おからパウダーとココアパウダーを加えて混ぜる
（３）（２）をココットに流し入れ、チョコを半分に割ってのせる
（４）ラップをせずに600Wの電子レンジで２分加熱する

【ポイント】
・甘味料はお好みでプラスしてください
・チョコレートはお好みで！
【保存期間】
冷蔵 ３日間／ 冷凍 2週間

減量後もリバウンドもなく健康的なスタイルをキープしている鈴木さん。「ダイエットにとり組む際は、極端に食事を抜いたりせず、自分の居心地のいい体でいることを目指して実践していってほしいと思います」と話します。リバウンドを回避する食事法や太りにくいおやつレシピなど、ダイエッターにはうれしい情報が盛りだくさんのクラスとなりました。

文／庄司真紀

参考書籍『毎日食べてもやせられる! 魔法のやせスイーツ』

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