かぼちゃは、β‐カロテンを3,900μg(マイクログラム)含む緑黄色野菜です(西洋かぼちゃの場合)。では、その他にどんな栄養素を含むのでしょうか。また種類によって栄養は違うのでしょうか。今回は、かぼちゃの種類ごとの栄養の違いや種の栄養についてまとめました。
Contents 目次
かぼちゃの主な種類と品種
日本で栽培されているかぼちゃには、大きく「西洋かぼちゃ」「日本かぼちゃ」「ペポかぼちゃ」の3種類があります。
西洋かぼちゃ
でんぷん質が多く、ほくほくとした食感と強い甘みが特徴。現在流通しているかぼちゃは、ほとんどが西洋かぼちゃです。
[主な品種]
「黒皮栗かぼちゃ」「赤皮栗かぼちゃ」「坊ちゃんかぼちゃ」「栗マロンかぼちゃ」「雪化粧」など
日本かぼちゃ
でんぷん質が少なく、ねっとりした舌触りで、味は淡泊です。煮崩れしないため、煮物など長時間の加熱料理に適しています。
[主な品種]
「黒皮かぼちゃ」「菊座かぼちゃ」「ひょうたんかぼちゃ」「鹿ヶ谷かぼちゃ」「バターナッツかぼちゃ」など
ペポかぼちゃ
北米南部の乾燥した地域で作られた品種の総称です。
[主な品種]
「ズッキーニ」「金糸瓜」「おばけかぼちゃ」「おもちゃかぼちゃ」など
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・金糸瓜:茹でると中身がそうめん状にほぐれるのが特徴。
・おばけかぼちゃ、おもちゃかぼちゃ:主に観賞用です。ハロウィンのジャックオーランタンにも使われます。
種類による栄養の違い
西洋かぼちゃ、日本かぼちゃ、ペポかぼちゃ(ズッキーニ)に含まれる主な栄養を比較しました(生、可食部100gあたり)。下はそのグラフです。
カリウム、β-カロテン、ビタミンC、食物繊維は、西洋かぼちゃが最も多く含んでいます。特にβ-カロテンは、日本かぼちゃの5倍以上、ビタミンCは2倍以上です。一方、ビタミンKは、ペポかぼちゃ(ズッキーニ)が最も含んでおり、西洋かぼちゃと日本かぼちゃはほぼ同じです。葉酸は、日本かぼちゃが最も多く含んでいます。
かぼちゃの皮にも栄養がある?
現在日本で流通量が最も多い西洋かぼちゃは、皮つきでβ‐カロテンを3,900μgと豊富に含みます(可食部100gあたり)。かぼちゃの皮には果肉以上のβ-カロテンが含まれているといわれており、皮を付けたまま食べることで、栄養を効率よく摂ることができます。
種にも栄養がある?
かぼちゃの種にどれくらい栄養が含まれているか、カリウム、マグネシウム、β-カロテン、葉酸、食物繊維総量を下のグラフにまとめました(可食部100gあたり)。
グラフの試料としたかぼちゃの種は、煎って食塩で味付けをした種の数値のため、ミネラルの量にはその影響があると考えられますが、栄養価は高く、葉酸(79 µg)、食物繊維(7.3g)のほか、たんぱく質(26.5g)、亜鉛(7.7mg)を多く含んでいます。西洋かぼちゃの果肉と比較すると、β-カロテンは少ないのですが、葉酸と食物繊維は果肉よりも多く含みます。
最後に
かぼちゃの種類や栄養の特徴を知って、料理に生かしてください。
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