独特の粘り気と、シャキシャキとした食感が魅力のオクラ。出始めの時期(6~7月)や、採れたてのやわらかいものは生で食べられますが、基本的には加熱して使うことが多い野菜です。この記事では、オクラの生と加熱(茹で)した場合の栄養の特徴と、ねばねばを生かした簡単レシピを紹介します。
Contents 目次
生と、茹でたオクラの栄養比較
オクラに含まれるカリウム、カルシウム、β-カロテン、葉酸、ビタミンK、食物繊維総量について、生と茹でを比較しました(可食部100gあたり)。下はそのグラフです。
生のオクラは、β-カロテン670μg(マイクログラム)、ビタミンK71μg、葉酸110μgと豊富で、食物繊維総量5.0gを含みます。カリウムなどのミネラル類、葉酸などのビタミン類ともに茹でてもあまり変化しません。カリウム、β-カロテン、ビタミンK、食物繊維総量は、生よりも茹でたほうがわずかに増えています。
オクラ、小松菜、ほうれん草の調理法による葉酸の変化を比較
葉酸などの水溶性ビタミンは茹でると減少しますが、オクラに含まれる葉酸量は変わりません。他の野菜がどのくらい変化するのか、葉酸を豊富に含む小松菜、ほうれん草と比較しました(可食部100gあたり)。
小松菜に含まれる葉酸は、茹でることで110μgから86μgと約80%に減少、ほうれん草の場合は210μgから110μgと約50%に減ってしまいます。オクラに含まれる葉酸は量が変化しないので、茹でて食べる調理でも葉酸を効率的に摂取できると考えられます。
粘り成分の正体は食物繊維の一種
粘り成分の正体は、ペクチンなどの水溶性食物繊維といわれています。
調理の仕方で「粘り具合(粘度)」は変わるの?
・温度や調味料による粘度の変化を調べた実験によると、15~20℃ではほぼ変化がありませんでしたが、加熱などで20℃を超えると粘りが弱くなることが分かっています。
・酸性、アルカリ性との関係では、pH5.5の粘度が最高で、それより酸性側、アルカリ性側のいずれの場合も低下します。例えば酢を加えた場合は酸性に偏るため粘りが弱くなり、食塩(5%および10%の食塩水)では中性のままなため、ほとんど変化しないことが分かりました。
オクラのおひたしなどおかずレシピ3選
オクラのねばねばを生かした簡単レシピです。
オクラのおひたし
ちょっとスパイシーなおつまみに!
材料(1人分)
・オクラ:6本(70g)
・めんつゆ(3倍濃縮):小さじ1と1/2
・水:小さじ2
・カレー粉:小さじ1/8
作り方
1.オクラはラップで包み、電子レンジ600Wで約1分加熱する。
2.めんつゆ、水、カレー粉を混ぜておく。
3.1をビニール袋に入れ、2を加えて軽くもみ、10分程度浸しておく。
memo
・冷蔵庫で冷やしてから食べるのもおすすめです。
・カレー粉の代わりにからし(チューブ)を少量入れてもおいしくいただけます。
オクラと豆腐のあえ物
すぐに作れて、暑い時期にもぴったり!
材料(2人分)
・オクラ:3本
・絹ごし豆腐:半丁
・塩:少々
・かつお節:適量
[A]
・醤油:大さじ1
・ごま油:小さじ1
・砂糖:小さじ1/2
作り方
1.絹ごし豆腐は、キッチンペーパーを下に敷いて、水気を取っておく。
2.オクラは、ヘタを取ってガクを削り、塩をふって軽くこすりうぶ毛を取る。
3.2を沸騰したお湯で1分ほど茹でて冷水で冷まし、厚さ5mm程度の輪切りにする。
4.ボウルに3と豆腐、Aを加え、豆腐を軽く崩しながら、ざっくりと混ぜる。
5.皿に盛りつけて、かつお節をかけたらでき上がり。
とろみ味噌汁
オクラとなめこでとろみのハーモニー
材料(約4人分)
・オクラ:4本
・なめこ:1袋
・長芋:15cm
・水:800ml
・だし:適量
・味噌:大さじ4(お好みで調節)
作り方
1.オクラは、板ずり(分量外の塩少々でもんでうぶ毛を取る)をして、さっと茹でる。
2.なめこを洗う。
3.長芋は皮をむいて、1cm角のさいの目切りにする。オクラは小口切りにする。
4.鍋に水を入れ、沸騰したら2とだしと長芋を入れる。
5.ひと煮立ちしたら、オクラを入れる。
6.火が通ったら、火を弱めて味噌を溶かして完成。
最後に
オクラの栄養や特徴を知って、調理に生かしてください。
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