「FYTTEヘルスケアトレンド2023」で注目のトレンドワードのひとつにも選ばれた「バラエティ主食」。前回の「オートミールの次にくる注目の主食は? やっぱり白米は減らすべき? 管理栄養士・浅野まみこさんがイマドキの主食のとり方を解説!」に引き続き、今注目の主食について管理栄養士の浅野まみこさんに質問! どんな種類の主食が出てきているのか、主食の食べ方のポイントについて教えてもらいました。
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じつは玄米は要注意。おすすめは発芽玄米や雑穀
前回のインタビューで「白米は優秀」と教えてもらいましたが、白米より玄米のほうが体によさそうなイメージもあるのですが…。
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「オートミールの次にくる注目の主食は? やっぱり白米は減らすべき? 管理栄養士・浅野まみこさんがイマドキの主食のとり方を解説!」
「玄米はビタミンやミネラル、鉄、食物繊維など、白米よりも豊富に含まれているのですが、食物繊維が豊富なゆえ、消化吸収が悪いというデメリットもあります。しっかりかんで食べないと胃腸に負担がかかるので、胃腸の弱い人や小食な人は玄米食に向いていないといえます。そのため白米や玄米より消化吸収のいい発芽玄米をおすすめします。発芽玄米は玄米をわずかに発芽させたもので、白米より栄養価が高く、玄米より消化吸収がすぐれています。また、玄米の表面のかたい層を取り除いた「ロウカット玄米」(※東洋ライス株式会社の登録商標です)もおすすめです。消化吸収しやすくなっているのに、玄米と同様の栄養をとることができます」(浅野先生:以下同)
もち麦もいまや一般的になっていますが、やはりもち麦や雑穀米もとてもいいのだそう。
「雑穀はビタミン、ミネラルや食物繊維などが白米に比べ多く含まれます。もち麦は食物繊維が多く、もちもちとして独特の食感が楽しいですね。もち麦は、単体で炊いたり、リゾットにするのもおすすめですが、そのほかのひえやあわなどの雑穀と同じように、白米にプラスすることが手軽です。もち麦よりさらに食物繊維を多く含んでいるスーパー大麦「バーリーマックス」(※帝人株式会社の登録商標です)も食感がさらにアップしていておすすめです。ファミリーマートでスーパー大麦入りのおにぎりなどが販売されているので、手軽に試してみることができます。
私自身はもち麦やバーリーマックスを米飯と一緒に炊くほか、ゆでたものを小分けにして冷凍しています。主食にすることもありますが、スープに入れたり、炒め物やサラダに加えたりして食べると満足感が得られますし、栄養もプラスすることができるので便利なんですよ」
麺やパンでも注目すべき新商品が続々と登場!
前回のインタビューでは、ZENBヌードル(ミツカン)や大豆麺(キッコーマン)が話題に。麺は今注目すべきジャンルといえそうです。
「グルテンフリーや小麦アレルギー対策という流れもあって、豆由来の麺、米の麺やパスタなど、すごく種類が増えていますね。なかでも豆由来の麺は、小麦粉で作られる麺より糖質が少なくたんぱく質が多くとれるところがいいと思います。味もナチュラルにおいしく食べられるので、今後さらに市場が広がっていくのではないかと注目しています」
低糖質ということでは、ローソンのブランパンをはじめとする低糖質パンはもはや健康を気にする人には定番のパンとなりましたね。
「低糖質パンのほか、最近は『BASE BREAD』(BASE FOOD)も人気です。BASE BREADはパン1個にさまざまな栄養素が詰め込まれている完全栄養食パンで、忙しくてバランスのいい食事がとれない人や、ダイエットに活用している人も多いですね。ただ、パンの場合食べたときのずっしり感がないので、食べすぎないように注意が必要です。また、ジャムやバターを塗ったりすると脂質や糖質がアップしてしまう点にも要注意ですね」
さらに浅野先生が今注目しているのはオートミールだといいます。
「日本では米化して主食にするという食べ方で大ブームになり、その後、定着しつつありますよね。白米代わりにしても違和感がない味なので広く受け入れられたと思うのですが、栄養的にも、たんぱく質や食物繊維の含有量がとても多く、鉄分や亜鉛といった女性に不足しがちなミネラルも含まれているので優秀です。
最近は主食にとどまらず、クッキーやケーキなどお菓子などにも活用されるようになっていて、今後どんなふうに広がっていくのかちょっと楽しみにしています。私はオーソドックスに、牛乳や豆乳でふやかしたり、ヨーグルトに加えて食べる方法がやっぱりいちばん好きですね。とはいえ、毎日オートミールだけを食べ続けるというのはバランスもよくありません。イマドキはこんなにバラエティに富んだ主食がたくさん市場に出てきていますので、ぜひいろいろな主食をうまくとり入れて、食事を楽しみながら健康になっていけるといいと思います」
取材・文/小高 希久恵
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