私たちは食事を通して、さまざまな食べものを体にとり込んでいます。けれども食べものに含まれるひとつひとつの栄養素については、案外知らないのではないでしょうか。今回の“ダイエットに役立つ栄養クイズ”でとり上げるのは、「パントテン酸」という栄養素。その働きを知れば、今日から食卓の内容が変わってくるかもしれません。
Contents 目次
問題1 「パントテン酸」は、次のうちどの仲間になると思う?
□アミノ酸
□脂肪酸
□ビタミンB群
□食物繊維
「ビタミンB群」です
「パントテン酸」は、ビタミンの仲間でビタミンB群の一種です。コエンザイムAという補酵素の構成成分として、多くの代謝過程において中心的なサポート役として働いています。役割としては、エネルギー産生を円滑にしたり、代謝やホルモン合成を正常に保ったりする働きに関与しています。
問題2 「パントテン酸」の別名は、次のうちどれ?
□コリン
□ビタミンB5
□グルコサミン
□フィチン酸
ビタミンB5です
「パントテン酸」は「ビタミンB5」とも呼ばれています。問題1でも説明した通り「パントテン酸」はビタミンB群の一種で、水溶性ビタミンの仲間です。食品成分表などには、「パントテン酸」という名称で記載されていますが、「ビタミンB5」という名前で販売されているサプリメントなども見かけます。
問題3 「パントテン酸」の語源は、次のうちどれ?
□さまざまな栄養をもつ
□必要不可欠である
□代謝の潤滑油である
□いたるところに存在する
「いたるところに存在する」です
「パントテン酸」の語源は、ギリシャ語の「いたるところに存在する」という言葉にあります。これは、「パントテン酸」が動物性のものから植物性のものにいたるまで、いろいろな食品に幅広く含まれていることを意味します。腸内細菌によっても合成されるので、普通の食生活で欠乏することは、ほとんどないと言われています。また過剰症の心配もない栄養素です。
問題4 次のうち、「パントテン酸」がいちばん多く含まれている食材はどれ?(100gあたり)
□納豆
□鶏むね肉
□豚レバー
□たらこ
「豚レバー」です
問題3でも解説したように、「パントテン酸」は、さまざまな食品に含まれています。上記の食材100g中に含まれるパントテン酸の量は、上から3.60mg、1.74mg、7.19mg、3.68mg。どれも「パントテン酸」が豊富な食材と言えますが、なかでもレバーには多く含まれています。レバーの中では、鶏レバーがいちばん多く、100gあたりのパントテン酸の量は10.0mgです。牛レバー100gには、6.40mgのパントテン酸が含まれています。
問題5 次のうち、「パントテン酸」が特に必要だと言える人は?
□ストレスの多い人
□貧血の人
□眼精疲労の人
□冷え性の人
「ストレスの多い人」です
栄養をとる上で大切なのはバランスです。何かの症状に悩んでいるときに、どれか特定の栄養素をとれば解決するというわけではなく、さまざまな栄養素をとることが、症状の緩和などにつながります。このことは「パントテン酸」も例外ではありません。ただし「パントテン酸」の、代謝やホルモン合成を正常に保つ働きを考えたとき、上記では「ストレスの多い人」に、特におすすめだと言えます。パントテン酸と一緒にビタミンCやEをとることで、より抗ストレスの力が発揮されます。