短期間でやせたいと思ったときに、多くの人は食事制限によるダイエットを行うはず。ですが、何も考えず、ただ食事の量を減らしただけのダイエットではキレイにやせることはできません。体に必要な栄養をきちんと補いながら、ムリなく食事量を減らすカギは、たんぱく質にあるのだそう。そこで管理栄養士の豊田愛魅先生に、たんぱく質を味方につける食事のコツを教えていただきました。
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ダイエット中の朝食にふさわしいのはヘルシーorがっつり?
食べるものはとにかくヘルシーで低カロリーなものを選ぶという概念は、ある意味ダイエットの常識として考えられているのではないでしょうか。
しかし、アメリカのコネティカット大学で行われた研究では、食べる食事の種類で食欲が変わるという結果が明らかになっているのだそう。
突然ですが、ここで質問です。
これから紹介する2つの朝食、メニューAとメニューBでは、一体どちらのほうがダイエットに向いている、と言えるでしょうか。みなさんも考えてみて下さい!
<メニューA>
・低脂肪クリームチーズ
・低脂肪ヨーグルト
・ベーグル
<メニューB>
・スクランブルエッグ
・トースト
「正解は、メニューBです。
がっつりな印象のメニューBを食べたときのほうが、1日あたりの摂取カロリーが400kcalも少なくなった、というのです。つまり、一見ヘルシーそうではない食事のほうが、食欲が抑えられ、総カロリーも減ったということがわかります」(豊田先生)
ですが、メニューAには、ダイエット中に魅力的に感じる低脂肪な食品を使っているのに、どうしてメニューBのほうがダイエット向きなのか、疑問に思う人もいるのでは?
実は2つのメニューの違いは「たんぱく質の量」にあるのです。
たんぱく質摂取によるダイエット効果
豊田先生によると、メニューBにはダイエット向きといえる、2つの理由があるのだそう。
「1つは卵に含まれるたんぱく質により、血糖値の急激な上昇を抑えることができるため。さらに、最初にとる食事によって、次の食事の血糖値の上昇具合も変わることがわかっています。よって朝食は、高たんぱくな食事を心がけるといいでしょう。
2つめは、ホルモン調整をしてくれるから。たっぷりたんぱく質をとると、食欲を刺激するグレリンというホルモンの分泌が少なくなり、代わりに食欲抑制ホルモンがたくさん分泌されるといわれています。
また、2014年に栄養学の国際誌であるニュートリション・ジャーナル誌オンライン版に発表された研究ではこのような結果がわかっています。
少し肥満気味の女性20人を
(1) 通常の朝食
(2) 高たんぱくな朝食
(3) 朝食抜き
の3つのグループに分け、6日間、決められた条件で朝食を食べてもらい、1週間後に血液検査と食へのアンケートを実施。
すると、朝食抜きのグループでは、甘いものや風味のあるものへの関心が高まったのだそう。さらに、満足度と関係する成分の値が低くなり、食事が足りていないことへの不満が増したのです。
つまり、朝食を抜くと食への欲求や執着が高まり、ストレスも溜まりやすく、間食や暴飲暴食など昼以降の食生活が荒れやすくなるといえます。
一方、高たんぱくの朝食を食べていたグループは、朝食抜きのグループと打って変わって食への欲求や執着は弱まっていたのです。通常の朝食のグループと比べても、高たんぱくの朝食では食への執着が弱いという結果でした。
つまり、朝食で良質なたんぱく質をとれば、ランチの後のデザートも3時のおやつも、夕食の暴飲暴食、さらには夜食のお菓子も自然と減らせるということなのです!」(豊田先生)
<引用したのはこちらの記事!>
ムダな食欲がなくなった! ダイエットの強い味方「たんぱく質」の重要性
朝食に高たんぱくな食事をとることが重要ということが分かったところで、ここからは日々の生活に役立つレシピをご紹介!
たんぱく質をしっかりと補えるレシピを、さっそくチェックしてみましょう。