SNSでよく見かける、キレイに盛りつけられえた食事の写真。多くの料理が並んだ一見バランスのよさそうな夕食でも、栄養バランスが偏っているかも? 忙しく働く女性だからこそ陥りやすい"つもり食"について、医学博士であり管理栄養士の本多京子先生にお話をお聞きしました。
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彩り豊かな“つもり食”に隠された落とし穴
エバラ食品工業が行った調査によると、20~30代の働く独身女性は、ほかの調査対象区分に比べて外食率が高く、自炊をしても極端に食べる量の少ない人が多く見受けられました。また、品数が多く、カラフルで栄養バランスがとれていそうな食事でも、管理栄養士から見ると栄養バランスに偏りがあるそう。
一見すると品数もあり、見た目には栄養バランスがよさそうに見えても、何にどのぐらいの栄養素が入っているのかを把握していないので、栄養バランスがとれている“つもり食”になっている人が多い結果に。
写真写りを意識して食事の中に差し色感覚で野菜を足すだけでは、不足しがちなビタミン類や食物繊維、鉄分、カルシウムは補えません。
また過剰になりがちな塩分は、味つけを工夫したり、薬味を使ったりすることで減らすことができます。上手に塩分量もコントロールしたいですね。
健康は気にしている“つもり”
調査によると、20~30代の働く独身女性の4人に1人にあたる26.1%が、BMI値18.5未満の低体重にあることがわかりました。
「やせたい、太りたくない」という気持ちが強く、栄養バランスではなく太りにくい食材ばかりを食べたり、パンケーキなど栄養素の偏った軽食で済ませたりしがちです。こうした食事の影響もあり、冷え性や便秘、倦怠感のある人が多いのも特徴。
時間がない?欠食率の高さが目立つ若年女性
調査によると、20~30代の働く独身女性の40.8%が朝食を毎日は食べておらず、2日に1回以下の人は18.5%にもおよびました。また、16.4%が昼食を毎日は食べていないこともわかりました。
夕食の実態調査からはカロリーが過剰に摂取される傾向にありましたが、それとは逆にやせすぎな女性が多いことは、こうした欠食率の高さが原因かもしれません。
太りたくないという気持ちや、仕事が忙しくて食べる時間がとれないことが欠食につながり、やせすぎの要因になっているのでしょう。
しかし、自分の心と体をイキイキさせるためにも、まずは食事を見直さなければいけません。
20~30代だと、ちょっとした体の不調が出てもすぐに深刻な病気にはつながりませんが、栄養の偏りは肌荒れにつながったり、気持ちが不安定になったりすることもあるそうです。
では、どんな食材をどのくらい食べればいいのでしょう? 簡単にできる食生活の改善方法を見ていきましょう。