「ダイエットのために食事量を抑えているのに、体重が落ちない!」という問題を解決するためには、生活習慣の見直しも必要です。ついついエスカレーターやエレベーターに乗ってしまう、仕事中は座りっぱなし、日常生活ではほとんど歩かない、といった人は生活活動代謝が低下して、やせにくくなっているのかもしれません。
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まずはチェック! 「生活活動代謝低下タイプ」の傾向
- 1度に食べる量は少ないほうだ
- ごはん、パン、めん類などはよく食べる
- 運動はしていない
- 食後2~3時間ですぐお腹がすく
- 家の中ではいつもいる場所が決まっている
上記の項目に心当たりがある人は、生活活動代謝低下タイプです。
人間の体にも“省エネモード”が備わっている!?
「電力不足のときに節電して、少ない電力でも生活できるように工夫するのと同様に、体もエネルギーが不足すると、少ないエネルギーでも生きていけるよう省エネモードになります。その結果、いつもは階段を上っていたのにエスカレーターを使うなど、無意識に活動量を減らしてしまうケースが多く、消費エネルギー量が減ってしまうのです。特に日ごろから運動習慣のない人は、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回らず、やせないという結果を招いてしまいます」(よこはまメディカルクリニック院長・土田隆先生)
では、生活活動代謝(運動量)が少ないと、どういったことが起こるのでしょうか。
「日常における運動量が減れば、使われる筋肉量も少なくなるため、筋肉が落ちてしまいます。その結果、基礎代謝まで下がってしまうことに。代謝を下げずにダイエットするには、食事を減らしたらそのぶん活動量を増やすくらいのイメージで、積極的に動くことが大切です」(土田先生)
生活活動代謝の低下が、基礎代謝の低下も招いてしまうのです。この状態がつづくと、エネルギーや脂肪が体にたまりやすくなってしまいます。
消費カロリーの高い家事で生活代謝アップ!
消費エネルギーを上げる=生活活動代謝を上げるためには、具体的にどういった習慣や運動が効果的なのでしょうか?
「筋肉を増やすには筋トレが必要ですが、今ある筋肉量をキープするだけなら、それほど激しい運動は不要。5分でもいいから歩く時間を増やしたり、ひとつひとつの動作を大げさにして動いたりするだけでも効果があります。大切なのは、筋肉が使われるような体の動きをすること。いくら仕事や家事などで忙しくしていても、あまり動きがなければ、熱量は使われないため活動量は増えません」(土田先生)
どんなに炊事を行っても、キッチンの狭い空間では、歩く距離はほとんどありません。手元の動作が中心で、体を大きく動かすことも少ないため、忙しく働いたつもりでも熱量はほとんど使われないのです。家事のなかでは、ぞうきんがけや窓ふきといった、手足を大きく動かす動作を伴うものの熱量が高く効果的。また、通勤途中や外出先などで汗ばむ程度に早歩きすることもオススメです。生活活動代謝をアップすることで、体の省エネモードとやせにくい体質にサヨナラしましょう。