ファスティングで減りやすい順番は、グリコーゲン→筋肉→脂肪

ファスティングをして血中のブドウ糖が不足すると、最初に使われるのが肝臓や筋肉に蓄えられていたグリコーゲン。次に、筋肉、脂肪が分解されてエネルギーに変わりますが、先に減る割合が高いのは筋肉のほうです。

肝臓や筋肉に貯蔵されたグリコーゲンの重さは200～300g程度ですが、水に溶けているので体重としては、だいたい1kgになります。ファスティングをすると1～2日目に体重がガクンと減ることがありますが、それはおもにグリコーゲンが減ったからです。

グリコーゲンを使いきると、次に減りやすいのが筋肉。エネルギー不足のときは、筋肉のたんぱく質が分解されてブドウ糖になり、筋肉量が減っていきます。その後、体に蓄積した脂肪が分解され、エネルギーになって燃焼すると脂肪量が減少します。筋肉、グリコーゲンは、100kcal分減ると体重が100gほど減りますが、脂肪の場合は、100kcal分減っても10gほどしか体重が減りません。

だから、ファスティングダイエットの成果を体重だけで判断しないで！　リバウンドを防ぐには、できるだけ筋肉量を維持して、余分な脂肪を落とすことが重要なのです。

ファスティングで筋肉量を維持して脂肪を落とすカギは、たんぱく質

たんぱく質は、筋肉など体をつくる材料になる重要な栄養素。肉類、魚介類、豆・豆製品、卵、乳製品などの食品に豊富です。前述したように、ファスティングをしてエネルギー不足になると、筋肉など体のたんぱく質が分解され、ブドウ糖になって筋肉量が減ります。

ファスティングで筋肉量の減少を抑え、ムダな脂肪を減らすカギは、たんぱく質が豊富な食品をとること！ “低カロリーで良質なたんぱく質が豊富な食品”をファスティング中の食事代わりにすると、筋肉の分解を抑えられ、脂肪をエネルギーに変えて燃焼させることができます。

ファスティング中のたんぱく源には「グリークヨーグルト」が最適

良質なたんぱく質は、肉類や魚介類などに多く含まれますが、ファスティングで胃腸を休ませるためには、固形物を避けなければいけないですよね。また、脂肪を落とすためにふだんの食事よりも摂取カロリーを下げたいので、低カロリーで高たんぱくな食品が適しています。さらに、安価で手に入りやすい身近な食品ならベスト。

これらの条件にぴったり合うのが、「グリークヨーグルト」です。ギリシャヨーグルトとも呼ばれ、スーパーやコンビニなどで手軽に買えます。グリークヨーグルトは、ギリシャ伝統の水切り製法によって水分が除かれ、ヨーグルトのたんぱく質が濃縮。グリークヨーグルトには、普通のプレーンヨーグルトと比べて、たんぱく質が2～2.5倍（※）含まれています。

さらに、濃密で食べ応えがあり、満足感を得られること、乳製品で消化吸収されやすいこともファスティング中にとる食品に適している理由です。また、ヨーグルトの乳酸菌によって腸内環境を整えることができます。

※参考『日本食品標準成分表2015年版（七訂）』、グリークヨーグルトのたんぱく質量は編集部調べです。

書籍『4日間でやせる！　ヨーグルトファスティング』（学研プラス）には、たんぱく質が豊富なグリークヨーグルトを取り入れた、ファスティングの実践法が紹介されています。たった4日間で、「体重－3.0kg　体脂肪率－4.4％」「ウエスト－4.0㎝」という体験談も！　短期集中ダイエットを成功させたい人は、ぜひチェックしてみてください。

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『４日間でやせる！ヨーグルトファスティング」（学研プラス）

文／掛川ゆり