ダイエットにもいろいろなやり方がありますが、週に何日かカロリーを制限する方法が効果的だとされています。このたびオーストラリアの最新研究にて、BMIの高い10代(12〜17歳)に「プチ断食」を試してもらったところ、やはりダイエットなどに効果があるとわかったそう。
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週3日だけカロリーを500〜600 kcalに
ひとくちに「プチ断食」と言っても、週末や週1日だけジュースしか摂らないとか、1日の間に食べてよい時間を制限するなど、じつにいろいろな方法があります。
今回、オーストラリアの研究グループは、週に何日か摂取カロリーを減らす「インターミッテント・ファスティング(間欠的な断食)」と呼ばれる方法を取り上げました。これまでもダイエットへの効果について研究されてきましたが、あらためて10代の肥満をかかえる人たちのダイエットにも効果的なのかを調べることにしました。
研究グループが今回プチ断食を実践してもらったのは、BMIが30以上の30人(12〜17歳、女性25人)。
プチ断食の取り組み方についてはルールを決めています。最初の12週間は、週に3日は超低カロリー食(1日500〜600 kcal)にします。残り週4日についてはガイドラインに沿った健康的な食事をとってもらいます。
その上で、次の13〜26週の間には、引き続き週1〜3日の超低カロリー食にするのか、そうではない食事に切り替えるかを選んでもらいました。最終的には6カ月近くに及ぶ長丁場の中で、ダイエットの効果などが出るのか確認したのです。
動脈硬化の指標も改善
最終的に超低カロリー食を続けられたのは30人のうち23人。最後まで続いたのは21人となりました。
30人の平均で見てみると、BMIについては、最初の基準値よりも12週目に5.6下がり、26週目で5.1下がっていました。中性脂肪も、26週目で最初の水準よりも下がっていたほか、体脂肪率は12週目と26週目の間に1.57%下がっていました。
脂肪をうまく減らすことができて、ダイエット効果がきちんと現れていたことになります。
今回の研究では、さらに心臓や血管の病気の目安にもなる、血液の流れやすさについても検査が行われ、その改善も12週目と26週目に確認されています。生活の楽しさや快適さを表す「QOL」についての検査でも改善していると判定されたのです。
ダイエットの方法としてインターミッテント・ファスティングは注目されていますが、減量効果ばかりではなく、血液の流れがよくなり、心へのよい影響があることも確認できました。
<参考文献>
Jebeile H et al. Intermittent Energy Restriction Is a Feasible, Effective, and Acceptable Intervention to Treat Adolescents with Obesity. J Nutr. 2019 Apr 22. doi: 10.1093/jn/nxz049. [Epub ahead of print]
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31006807