中国や香港で古くから食されている薬膳デザートの亀苓膏(キレイコウ)。日本ではカメゼリーと呼ばれ、知っている人も少なくないはず。もともとカメゼリーは熱を冷ます特効薬として、宮廷から一般の人々へ浸透したもので、暑いときに最適のデザートです。そんな日本では珍しいカメゼリーをカルディで発見!さっそく食べてみました。
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亀の腹甲と生薬を煎じたカメゼリー
薬膳デザートの中でも断トツでインパクトの強いカメゼリー。
中国や香港で古くから食されているカメゼリー(亀苓膏)は、亀の腹甲と仙草や甘草などを煎じたものからできています。
ゼリーはゼラチンではなく、コラーゲン。現地では温かいゼリーもあるようです。
薬膳のゼリーなのでゼリー自体は苦味があり、黒蜜やシロップなどをかけて食べるのが一般的です。
カルディで見つけたカメゼリーは、亀苓膏粉に白砂糖や蜂蜜が入ったもので、食べやすく甘さが加えられています。
原材料は仙草、砂糖、羅漢果、甘草、蜂蜜、亀苓膏粉(アカミミガメの甲羅(腹の皮)の粉末)となっています。
このカメゼリーは缶に入っていますが、お店で食べるほか、缶に入ったものや亀苓膏粉から作るカメゼリーの元も広く普及しています。
体にやさしい、やわらかい甘さ
真っ黒なカメゼリーですが、この色は甲羅ではなく仙草によるものです。
台湾には仙草ゼリーがありますが、見た目はほとんど同じような感じです。
ところが、全然違うのが弾力! スプーンを入れたときのプルンとした感じが普通のゼリーとは違っていて、弾むように押し返してきます。
コラーゲンによる弾力なので、弾力があるうえになめらかです。
はちみつなどが入っているので、黒糖のようなあんみつのような、ほのかな甘い香りがして、漢方の匂いは一切感じさせません。
初めて食べる方でも「これなら食べやすそう」と感じられる香りです。
味わいでも薬草の味はほとんどなく、やさしい甘さが口に広がり、昔懐かしい味わい。カメゼリーのインパクトとは裏腹に、「体に効く!」という感じの強さはなくて、「体にやさしそう」な味。
香港の人は週に1回は食べると聞いたことがありますが、これなら週1回でも毎日でも食べ続けられそうな感じがします。
カメゼリーは美容・健康にいいヘルシーデザートとして愛されていて、美肌やデトックスから、夏バテ対策、のどの痛みなどさまざまな効能がうたわれています。まるで万能薬のような存在ですね。気になる方はぜひ夏の間にお試しください!
梧州正宗 亀ゼリー(亀苓膏) 250g 324円(税込)
文・写真/庄司真紀