ダイエット中はちょっとしたことから"自分嫌い"に陥りやすいもの。そこでおすすめしたいのが「セルフエスティーム」。「セルフエスティーム」とは、自己尊重感、つまり自分を評価し、大切に思う気持ちのこと(詳しくはコチラ)。
コレを高めれば、心が前向きになり、自然と体もやせてキレイになろうとします。 まず、毎日の生活の中で、カンタンにセルフエスティームを高められる習慣づけを行いましょう!
Contents 目次
1 朝、鏡を見て自分の名前を呼び、ほめて微笑む
自分を愛し、認める習慣をつけるために、朝、起きたときに行いたい方法がコレ。
「毎朝、鏡に自分を映して、鏡の中の自分に向かって、名前を呼び、自分をほめて、自分に向かって微笑みかけましょう。たとえば、『○○ちゃん、今日も朝からしっかり起きてエライね!』などと、鏡の中の自分に話しかけ、微笑むのです。ふだん、自分に向かって微笑みかけることはなかなかないものです。この習慣をつけることで、自分を愛せるようになり、『今日もきっと何かいいことがある!』と、朝から前向きな気持ちになれるはず」
2 人からほめられたら否定せず“ありがとう!”
「日本人はほめられたとき、『いえ、そんなことないです』などと、否定するのがマナーだと思っている人が多いようです。でもこれは、セルフエスティームが低い日本人だけ。否定すると脳の“自分責め回路”が太められたら、素直にほめられた自分を認めることが大切。たとえば、人から『やせたね!』とほめられたなら、『ありがとう!』とか『うれしい!』と、素直にお礼を言ったり、よろこびを表現しましょう。実際にはやせていなくても『ありがとう、そう見えた!?』と言うなど、とにかく否定はしないこと」
3 夜寝る前に自分の心と体に感謝する
「夜、寝る前は、1日あったことを考えて、ともすれば、自分を責めてしまいがちな時間。でも、自分を責めるようなマイナスのことは、いっさい考えないようにすること。寝る前は、1日がんばった自分の心と体にありがとうと感謝しましょう。『1日仕事ができたのも体がちゃんと動いてくれたおかげ』と、当たり前のことにでも感謝するのです。ありがとうと心でくり返すうち、快感物質のセロトニンの分泌が高まり、ストレスが減って来ます。これを寝る前の習慣にすれば、自分を愛せるようになり、翌朝も前向きな気持ちで目覚められます」
4 人と比べそうになったら“ねたみブロックの呪文”
つい人と自分を比べて、『あの子はあんなに細いのに、自分は太ってる…』などと、ねたみの気持ちを持ってしまうことは多いもの。
「そんなときのために、自分にとっての“ねたみブロックの呪文”を用意しておき、ねたみの気持ちが起こったら唱えましょう。たとえば、友だちと買い物に行って、友だちはかわいい服が似合うのに、自分には似合わないと思ったとき、『私もいつか着られるよ』とか『私に似合う服もあるよ』などと自分に希望を与える言葉を心の中で唱えるのです。胸に手を当てて唱えると心を落ち着ける効果がアップ」(手塚先生)
5 人からの評価が悪いと感じたら腹式呼吸をして聞き返してみる
「自己評価が低いと、人のちょっとした言葉も過剰に悪くとらえ、それを心にためてしまい、脳の“自分責め回路”を太くすることに。でも実際は思い過ごしのことが多いもの。そこで心にため込まないためにも、人からの評価が悪いと思ったら真意を聞き返しましょう。たとえば、『太ったね』と言われたら、いったん腹式呼吸をしておなかに力を入れて心を落ち着かせます。そのうえで『そんなに太ったかな?』と、聞き返します。すると『気のせいかも』などと、案外真剣に思っていないことがわかったりするもの。思い過ごして悩まずに済みます」
6 ネガティブ思考をやめたいならほめ日記をつける
セルフエスティームを高めるのにもっとも効果的と、手塚先生がおすすめするのが“ほめ日記”です。
「ほめ日記とは、自分のよさに目を向けて、自分へのほめ言葉を書く日記です。他人と比べていいとか悪いとか判断するのではなく、自分でいいな〜と思えるところを、思いつくままに書き出すのです。たとえば『毎日ウォーキングをしてエラいね』などと、必ず末尾にほめ言葉をつけるのがルール。自分をほめると、脳が心地よいと判断し、快感物質のセロトニンやドーパミンの分泌が増えます。すると、感情のコントロール力や集中力、やる気などを司る脳の前頭前野という部分の働きがよくなります。また、“手で文字を書く”という行動も、前頭前野の血流をよくします。そのため、毎日ほめ日記をつけていると、自然に脳に“自分をほめる回路”ができて、自己尊重感が高まり、思考が前向きになっていくのです」
監修/手塚千砂子、取材・文/和田美穂