ふだんから猫背ではない人も、寒いこの時期には自然と猫背になってしまいがちです。ふと猫背に気づき、たんに背すじを伸ばすだけでは一時的には改善されても、すぐに元通りになってしまいます。根本から猫背をなんとかしたいなら、背筋を広範囲にしっかりと鍛えることが大事です。今回バレエダンサーの武田亜希子さんに教えていただくエクササイズは、猫背対策をしてよい姿勢を作るだけでなく、体全体の免疫力アップにもつながります。ぜひやってみてください。
Contents 目次
猫背対策エクササイズ ステップ<1>
まずは、肩甲骨付近のこり固まった筋肉をほぐすエクササイズを行います。
<1>両手を腰のうしろで組み、肩を前に出して背中を丸めます。肩は下げて左右の肩甲骨を離すように意識してください。
<2>肩を持ち上げて大きくうしろにまわしながら、両腕を伸ばします。両肩を後方へ向け、胸を開き左右の肩甲骨を中央に寄せましょう。
このまま5秒キープ。息を止めないように注意しましょう。
肩を下ろし、まわしながら元の姿勢に戻ります。この流れをほどよくくり返してください。
このエクササイズは、肩をまわすときに肩甲骨の動きを意識して大きくしっかりまわすことがポイントです。
猫背対策エクササイズ ステップ<2>
続いては、肩甲骨付近の筋肉を鍛えて猫背になりにくい背中を作るエクササイズです。
<1>脚を肩幅程度に開いて立ちます。背すじをまっすぐ伸ばし、両ひじを曲げ指先を軽く肩につけます。つかない人は離れているままでもOK。
<2>息を吐きながら両ひじを下げます。空気の抵抗を感じながら、わきをしめるように下ろすと効果的です。ひじは上半身の少しうしろ側を通るように下ろすイメージで動かし、両肩はしっかりと下げましょう。
<3>元の姿勢に戻ります。目安として10回くり返してください。
このエクササイズは、ゆっくりていねいに行うことがポイントです。とくに左右の背中のわきの筋肉が使われている感覚があるとベストです。
猫背対策エクササイズ ステップ<3>
最後は、体幹付近の背筋を鍛えつつ、猫背を撃退するエクササイズです。
<1>うつぶせ寝をして両手を腰の上で組みます。肩が床につかないように、意識して持ち上げましょう。
<2>息を吸いながら上半身と脚を上げます。高さはいらないので、遠くへ伸ばすように上げましょう。両腕は脚の方向へ伸ばします。両肩を下ろして左右の肩甲骨を中央へ寄せましょう。顔はあごを上げず、背すじと首が一直線になるように意識して!
<3>息を吐きながらゆっくりと元のうつぶせ寝に戻ります。目安として5回くり返してください。
次回は、寒さでゆがんだ骨盤をターゲットにしたエクササイズをご紹介します。
取材・文/高田空人衣