脚やせ、美脚メイクは多くの女性の永遠のテーマです。話題の脚やせトレーニングを片っ端からトライする人も少なくありません。しかし、太ももやふくらはぎの脂肪や筋肉に着目する前に、見直してほしいところがあります。それが股関節や大転子といった骨です。骨格ボディメイクを提唱する、「Re-bone」インストラクターのYoriさんに、見落としてしまいがち、かつ聞きなじみの浅い「大転子」や股関節を整える重要性についてお話を伺いました。
Contents 目次
ポコッと出た「大転子」は脚が太く見える原因になる
脚のつけ根にある関節を、股関節といいます。これは球体状の関節で、先が骨盤にポコッとはまることで、いろんな動きができるのが特徴です。
また、太もものつけ根にポコッと出ている骨を「大転子」といいます。この骨が正しい位置にないと、太もも周りが太く見えるとYoriさんは言います。
「大転子が外側に張って見える人は、そもそも骨盤に股関節がちゃんとした状態ではまってないことが多いです。これは、太ももの骨が内側にねじれるようになっているのが原因です。太ももの骨がねじれしまうと、前ももの筋肉が縮まってしまいます。
例えば、歩くときに裏ももが使われずに前ももばかりに負担をかけてしまうため、前ももが張ってきてしまうのです。健康のためにも1日7,000歩は歩いてほしいのですが、骨格に問題があれば、歩けば歩くほど脚が太くなるなどレッグラインに問題が生じることも。まずは、大転子を正しい位置に引っ込める、股関節をはめこむエクササイズで、まっすぐでスラリとした脚を目指していきましょう」
股関節まわりを柔軟にして、大転子&太ももの位置を正してスッキリ脚に!
骨盤と太ももの骨をつなぐ股間節周りの筋肉を柔軟にし、太ももの骨を正しい位置に導いていきましょう。
<1>まずは、股関節をやわらかくしていきましょう。手を肩の下、ひざを脚のつけ根の下に置いたら、両脚をマット幅に開きます(60cmくらい)。つま先は軽く内側に向けておきましょう。
<2>腰が丸まらないようにしながら、お尻をぷりっとうしろに突き出すようにして、ゆっくりかかと側にお尻を近づけます。下腹はしっかり引き上げておきましょう。これを20~30回くり返し。
<これはNG!>
股関節を鍛えて、太ももの骨・大転子を正しい位置でキープする
股関節は柔軟性だけでなく、安定性も大事。股関節の柔軟性と、股関節の動きに関わるお尻周りの筋肉を鍛えることで、太ももの骨が正しい位置にリセットされやすくなります。
<1>右側にひざが向くように横座りをし、右のすねとマットがなるべく平行になるようにセット。このとき、骨盤がななめに傾かないよう注意します。両手は腰に当てましょう。
<2>前に置いた右のすねを前に転がすようなイメージで体を上げ、ひざ立ちになります。しっかりここで太もものつけ根のそけい部を伸ばしましょう。こうすることにより、右のお尻と股関節にスイッチが入りやすくなります。
<3>鼻から息を吸い、お尻をななめうしろに引いて、上半身を床に近づけていきます。床すれすれでお尻をストップ。
口でゆっくり息を吐きながら、<2>の姿勢に戻ります。息を吸ってお尻を床に近づける、息を吐いて<2>に戻るを20回くり返し。脚を入れ替えて、反対側も同様に行います。
<これはNG!>
お尻のインナーマッスルを鍛えて、股関節を正しい位置にキープ
ふだんあまり使わずに縮こまってしまったお尻のインナーマッスルを、適切な長さに伸ばしながら股関節を正しい位置に戻していきましょう。
<1>体の右側面を床につけ、横向きに寝そべります。右腕はまっすぐ伸ばし、左手は腰に添え、ひざの角度を90度に曲げてスタンバイ。腰が丸まってしまわないように、お尻を軽く突き出し、お腹の力が抜けないように下腹を引き上げておきましょう。
<2>太もものつけ根から、ゆっくりひざを広げています。ひざだけを開こうとするのではなく、太もものつけ根から脚を後ろにねじっていくようなイメージで行いましょう。鼻から息を吸って脚を戻したら、口から息を吐いてひざを開くを20回くり返します。
ひざを開いたとき、お尻の下がかたくなってたら、お尻のインナーマッスルに効いているサイン。しっかり意識しながら動かしていきましょう。
股関節のかたさがとれ、太ももの骨の位置が正しくなると、大転子が目立たなくなるように。レッグラインに自信が持てるようになりますよ! 美脚作りに役立ててみて下さいね。
撮影/我妻慶一(スチール) 文/平川恵