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ウォーキングのプロが伝授! 姿勢よく歩くためのスニーカー選びとウォーミングアップのコツ

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ウォーキング

ウォーキングを始める前に、自分の足に合った靴選びができているかをチェックして―。こう話すのは、日常の移動にもとり入れられる「やせる3拍子ウォーク」を提案する、ウォーキングスペシャリストの山口マユウ先生。健康な人でも足に合わない靴をはき続けることで、姿勢が崩れ、骨格がゆがんでいく可能性があるそうです。今回は正しいスニーカー選びのポイントと、ウォーキング前にオススメのストレッチを教えてもらいました。

監修 : 山口 マユウ

ウォーキングスペシャリスト、(一社)日本DFWALK協会代表
「90歳になってもハイヒールの履ける人生を(R)」をコンセプトに、ウォーキングを通して健康美・活力寿命延伸活動を推進。指導実績は6万人以上。モデル、女優などへの指導や、学校、企業研修、顧客満足イベント・セミナーなどでウォーキング法や立居振る舞い、ビジネスマナーのレッスンを行う。著書に『医者が絶賛する歩き方 やせる3拍子ウォーク』(ダイヤモンド社)がある。

Contents 目次

紐タイプのスニーカーで、足首をしっかり固定!

紐タイプのスニーカー

――ウォーキングといえばスニーカーが必須アイテムですが、近年はスニーカーをふだん使いする女性も増えています。自分の足に合ったスニーカーを選ぶ際、どのような点に気をつければよいのでしょうか。

マユウ先生:まず、今はいている靴が自分の足に合っているかどうか確認するために、裸足になって足の裏を見てください。正しい姿勢と、正しい靴選びができている人は、タコや巻き爪などもなく、美しい足裏をしています。特にタコができている人は要注意。靴のサイズやはき方が合っていない可能性が高いですね。タコを放置しておくと、痛みをかばって歩くようになり、姿勢がどんどん崩れていってしまいます。また、角質が厚くなると感覚が鈍くなり、転倒のリスクも上がります。

スニーカー選びのポイントは、つま先に1〜1.5cm程度の余裕があること。歩くときは指先で地面をつかみながら歩くことが大切ですが、つま先に余裕がないと指先の動きが制限され、地面を蹴ることができず、重心がかかとに偏ってしまいます。足の指を使わずに歩いていると、足裏のアーチ部分のバネを使わずに歩くことになり、疲れやすく、ウォーキングも継続しにくくなります。

――オシャレさを優先しすぎて、「自分の足に合っているか」がおろかにならないよう気をつけたいですね。

マユウ先生:足裏は私たちの体のたった2%程度の面積。これで体の重さを支えているわけですから、大事にしなければいけません。

また、スニーカーは足首をしっかり固定できる「紐タイプ」のものがオススメです。足首が固定できると指先が自由に動けるようになるため、理想的な歩き姿勢を保ちやすくなりますよ。

――紐タイプのスニーカーは、着脱のたびに紐を縛り直す必要がありますか?

マユウ先生:そうですね。面倒に思うかもしれませんが、足のため、姿勢のためにも紐は着脱のたびに縛り直す習慣をつけましょう。

はき方は足を靴に入れたあと、かかとでトントンと地面をたたき、紐をぎゅっと持ち上げます。このとき、つま先が1本ずつ動かせることを確認しましょう。その後、つま先を立てて、紐を結びます。

正しい履き方は「かかとトントン」から

ウォーキング前に「アップ、シャキーン、パンチ」で体幹を伸ばそう

――ウォーキングの前にオススメの準備運動やストレッチはありますか?

マユウ先生:入念に準備体操をする時間がないときは、正しい姿勢を意識するために、アキレス腱を伸ばしたり、足首をぐるぐる回したりする以外にも、体幹を伸ばす動きをウォーキング前にとり入れてみてください。ポイントは「アップ」「シャキーン」「パンチ」の3ステップです。

●体幹伸ばしストレッチ

(1)「アップ」:両手を上げて「バンザイ」の姿勢で体幹を伸ばす。

(2)腕を重ねた状態でデコルテ前に下ろす。

(3)「シャキーン」:両腕を開いて肩甲骨を寄せる。このとき、肩を上げないように意識する。

(4)「パンチ」:(3)の姿勢をキープしたまま、下腹をグーパンチで「今日も頑張るぞ!」とマインドセット!

――この動きはわき腹も胸筋も気持ちよく伸びますね!

マユウ先生:重力にあらがって体幹を上げることで、ウォーキングの際に足が上がりやすくなります。ボディの重さすべてを足に任せず、上半身の脊柱起立筋(骨盤から後頭部にかけて背中の中心部にある細長い筋肉)と腹筋で支えることで、ひざや足裏への負担が減り、スイスイ歩けるようになるはずです。ちなみに、このストレッチは、ウォーキング前だけでなく、仕事や家事の休憩時間など日常生活にとり入れるのもオススメですよ。

――ほかにもオススメの準備運動はありますか?

マユウ先生:最近の歩行解析データによると、20代の女性でも70代と同じくらい「腕を振っていない」という動作不良の結果が目立っています。デスクワークで猫背になっていたり、バッグを片側に持ったりする習慣から、肩甲骨まわりがこりかたまってしまっているんです。肩を回して「ゴリゴリ」と音が鳴るような人は、こりかたまっているサイン。そこで、肩甲骨をほぐす運動を2つ紹介しましょう。

●肩甲骨ほぐし(1)「腕振り」

椅子に座った状態で、ひじをうしろに交互に引く。このとき、肩を下げてボディはぶらさないこと。肩甲骨から引いていくことを意識する。

 

●肩甲骨ほぐし(2)「腕回し」

指先を肩に置き、肩甲骨を動かすイメージで大きく回す。1、2回目は小さく回し、3回目を大きく回す。

マユウ先生:どちらの動きも、肩甲骨の間にある「褐色脂肪細胞」にアプローチします。褐色脂肪細胞は脂肪を分解して燃焼させる作用があるため、 やせやすくなります。さらに肩甲骨まわりがほぐれると、腕がスムーズに振れるようになり、歩幅も広く歩けるようになります。ウォーキングを始める前にぜひ試してみてください。

正しい靴を選び、体幹を気持ちよく伸ばしたら、いよいよウォーキングに挑戦! 次回は、ダイエットに効果的な「3拍子ウォーク」の歩き方についてご紹介します!

(参考書籍)

書影

『医者が絶賛する歩き方 やせる3拍子ウォーク』(ダイヤモンド社)

取材・文/佐藤有香

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