こんにちは! 理学療法士でトレーナーの伊藤です。産後は「猫背姿勢」になりやすく、猫背姿勢が強くなると腰に負担がかかるだけでなく、やせにくい体質になってしまいます。今回は「猫背姿勢」を改善するためのエクササイズをご紹介します。育児中のちょっとしたスキマ時間に行ってみてくださいね。
Contents 目次
産後のメンテナンス(猫背改善編)
猫背とは、胸椎の後弯が強まった姿勢のことをいいます。胸椎の後弯が強くなると腰への負担がかかりやすくなったり、腹圧が骨盤底筋にかかり、尿もれなどを引き起こしやすくなります。産後でなくても、生活習慣により胸椎の後弯が強くなっている人は多いです。
日常生活では、体の前で行う作業が多いため、体の前側の筋肉はよく使います。そのため、体の前側の筋肉は収縮して固くなりやすいです。反対に、体のうしろ側の筋肉は、引き伸ばされた状態で固くなりやすい傾向があります。
また、猫背が強まると、横隔膜(おうかくまく)がうまく使えなくなり、呼吸が浅くなってしまいます。横隔膜とは、呼吸をするうえで最も働きが大きい筋肉で、横隔膜がスムーズに動くことで、ラクに呼吸をすることができます。酸素が効率よく送り込まれることで、代謝もアップし、体脂肪をため込みにくい体へと変わっていきます。さらに、横隔膜を使った深い呼吸が身につくと、お腹まわりのリンパの流れがよくなり、お腹まわりのむくみもスッキリします。
産後の猫背改善エクササイズ
今回ご紹介するエクササイズを行うことで、猫背姿勢の改善だけでなく、横隔膜のはたらきがよくなることで代謝が上がり、太りにくく、やせやすい体質にもなります。育児中のちょっとしたスキマ時間に行ってみてください。
【リブグラブ】
[方法]
1)左肩を上にして寝ます。右手は左ひざの外側にあて、左手は左ろっ骨の前側にあてます。
2)息を吐きながら、ゆっくりと左手で左側のろっ骨を外側へねじります。骨盤と下半身が動かないように、右手で下半身を固定します。
3)ゆっくりと息を吸いながら元の位置に戻します。
4)この動作を10回行います。反対側も同様に行います。
【胸郭ストレッチ】
[方法]
1)左肩を上にして寝ます。右手は左ひざの外側にあて、左手は頭上に伸ばし、ゆっくりと左側のろっ骨を外側へねじります。
2)息を吐きながら、ゆっくりと左ひじを背中側へ近づけるように動かしていきます。
3)ゆっくりと息を吸いながら元の位置に戻します。
4)この動作を10回行います。反対側も同様に行います。