CATEGORY : フィットネス |トレーニング
理学療法士が教える「産後ダイエット」。体型戻しに効果的な体幹トレーニング&助産師解説。妊娠中、産後のむくみの原因と対策法
こんにちは! 理学療法士でトレーナーの伊藤です。前回に引き続き、今回も産後の体型戻しに効果的な体幹トレーニングをご紹介します。後半は、助産師・瀧口小百合さんによる妊娠中から産後にかけて多くの人が経験するむくみの原因と対策について解説します。
Contents 目次
産後の体型戻し(体幹トレーニング編Part2)
体幹は、姿勢を維持して体を支え、動きの土台となる役割を持っています。体幹を鍛えることで美しいボディラインが手に入るだけでなく、代謝も上がるため、ダイエットには効果的です。
今回は、横腹にコルセットのように巻きつく腹斜筋のトレーニングをご紹介します。腹斜筋は、体を安定させる役割だけでなく、お腹を引き締めたり、ウエストのくびれをつくる効果もあるので、ぜひ行ってみてください。
【腹斜筋トレーニング】
1.右体側を下にして、右肩の真下に右ひじをつき、右ひじは90度に曲げます。左手は腰にあてます。上から体を見たときに、耳‐肩‐骨盤‐ひざを結んだラインが一直線になるようにします。
2.姿勢を意識した状態で、ゆっくりと腰を浮かせ、頭からひざまで一直線になるようにします。このとき、腰が反ったり、丸くなったり、頭の位置が下がったりしないように注意してください。体幹とひざのラインが一直線になった状態で10秒キープして、ゆっくりと腰を元の位置に戻していきます。反対側も同様に行います。
3.このエクササイズを2~3セット行います。エクササイズ中は呼吸を止めないようにしてください。慣れてきたら少しずつ秒数を伸ばしていき、20秒キープを目標にしましょう。
助産師解説!妊娠中、産後のむくみの原因と対策
ここからは、助産師の瀧口がお届けします。
今回は、妊娠中から産後のお悩みで多い「足のむくみ」について解説致します。
妊娠すると体内の血液量が増加し、子宮が大きくなります。血液量が増えているところに大きくなった子宮が血管(静脈)を圧迫することになります。その結果、血管から血液の中の水分がしみ出してむくみとなります。妊娠中に血液量が増えることや赤ちゃんが大きく育って子宮が大きくなることは、特に妊娠中期以降に起きるため、足のむくみも妊娠周期が進むにつれて出やすくなります。このようなむくみは、多くの妊婦さんでみられるもので生理的なものと考えられています。しかし、注意点として、妊娠中に尿にたんぱくが出た場合は妊娠高血圧症候群の可能性があり、その場合には注意が必要です。
むくみが急に現れた場合やひどい場合には、血圧を測り、高血圧がみられる場合や、左右でむくみ方が違う、痛みがある場合は血管に血栓症(エコノミークラス症候群)ができている場合もあるので受診が必要になってきます。
[むくみが出やすい人の特徴]
・冷え性
・運動不足
・長時間同じ姿勢を続ける
・味の濃い食べ物が好き
などがあげられます。
むくみが増えると、脚のだるさや体のだるさ、歩きにくさ、疲れがとれにくいなどの症状につながります。
[むくみの対処法]
・足首、ふくらはぎ、太もものストレッチをする
・足先から鼠径部(そけいぶ)にかけて、皮膚の表面を軽くさするようにマッサージする
・寝るときに、クッションで足を高くして寝る
・弾性ストッキングをはく
・シャワーではなく、お風呂につかり冷え対策をする
・塩分の高いものを控え、カリウムが含まれた食事を意識してとり入れる
などです。
妊婦さんは、体調の変化が大きいです。気づいたときに、長時間同じ姿勢になっていないか、疲れすぎたりしていないかも確認しましょう。スキマ時間に足首をまわしてみたり、伸びをしたりなどを意識しながら過ごしていってくださいね。
【監修協力】
産前産後onlineチームケアMY Team/助産師・瀧口小百合さん
山口大学医学部保健学科助産師コース卒業(看護師、保健師、助産師)
東京大学病院女性外科勤務
結婚後神奈川のフリースタイル分娩の湘南厚木病院産科勤務
助産師、保健師、看護師の資格を取得後、東京大学病院女性外科にて勤務。
その後、結婚して神奈川のフリースタイル分娩をしている総合病院で助産師として働き、夫の転勤にて退職後、専業主婦として小学生2人の子どもを育てており、兵庫、横浜、旭川の転勤経験あり。
転勤先で出会ったお母さんやお子さんたちとの関わりの中から病院勤務時代では知らなかった育児の心配などさまざまな声を聞き、子育てするお母さんたちの支えになりたいと感じる。
お母さんがひとりの女性として楽しく元気に自分らしく過ごしていけるお手伝いをしたい、という思いから産前産後オンラインチームケアMy Team に参加。現在、オンラインにて母子相談を行なっている。