3歳の頃からバレエを始めバレリーナとして活躍してきた城山珂奈見さん。ところが進学、就職、結婚、出産、子育て...人生の節目で何度も自身の体の不調に悩まされたといいます。そんなときこそいつもそばにあったのがバレエの存在でした。
城山さんの身も心も快調にするトレーニングとは一体どんなものなのか? 著書『姿勢を直すだけで全身が「上がる」プリエボディ エクササイズ』をもとに、お話を伺いました。
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生活が一変!体がなまって体型がゆるゆるに…
3歳のころから始めたバレエでは世界的なプリンシパルを多数輩出しているジュニアバレエ団で学んだことで、小学生ながらも本格的なバレエの世界に目覚め、プロを目指すようになった城山さん。
バレエのレッスンをすることで体が引き上げられ、体が軽くなり、受験勉強が大変なときもバレエを続けていたそう。ところが、進学にともない一人暮らしを始めてから生活が一変したのだとか。
「一人暮らし生活では、今までのようにバレエのレッスンをすることもなく、慣れない自炊生活で、油っこいものや甘いものを食べるようになりました。そんな生活を続けていたら体はなまって体型がゆるんできてしまったんです。
このままではいけない! と思って再びバレエのレッスンを始めることにしました。半年以上もブランクがあり、体はかたくなっていましたが、レッスンを受けるうちに感覚がよみがえり、踊りながら自分の体が原点に戻るような、不思議な感覚を得ました」
仕事も恋愛もうまくいかなかったけれど…
バレエのレッスンを再開してその後もバレリーナとして大活躍する城山さん。大学時代はバレエだけでなく、チアリーディングにもチャレンジしていたそう。バレエとチアリーディングは、一見ジャンルが異なりますが、体の動かし方には共通することが多いとか。
「大学時代ではチアリーディングサークルに入り、みんなと全力でがんばりました。そのかいあって、一般チアリーディング部門で3位に入賞という結果に。その後もプロ野球チームのチアリーディングチームに入って、プロとして活動していました。
この経験を生かし、JCDAチアダンスインストラクターの資格も取得し、バレエとチアリーディングに打ち込み、充実した生活を送っていたのですが、社会人になって人生のどん底を経験したのです」
城山さんが新卒で入社した会社は、ベンチャー系のIT企業で新規事業の立ち上げ営業チームでした。しかも全員新人という不安な部署…。
「会社では誰も何も教えてくれず、テレアポと飛び込み営業を続ける地獄の日々。毎日終電、毎日コンビニ飯、帰宅しても仕事のことで眠れず、睡眠不足の連日でした。運動する余裕もなく体は肥満ぎみに、さらに当時つき合っていた恋人も離れていってしまいました。
そんなやさぐれていたときに当時の先輩が社会人チアリーディングチームの練習に誘ってくれたんです。すべてにおいて余裕がなかった私ですが、思い切って参加し、体を動かすことで、心身が整っていきました。気持ちもリフレッシュでき、仕事もうまくいくようになりました」
人生の節目でいつも自分のバランスを整えてくれるのがバレエ、そしてチアリーディングだったのですね。何をやってもうまくいかないけれど、体を動かせば動かしただけ、ちゃんと応えてくれる城山さんのエクササイズについて知りたくなります。
では、次に日本人にもっとも多いといわれる猫背改善のエクササイズをご紹介します。肩甲骨が埋もれて見えない背中、背骨のゆがみは姿勢・立ち姿にも影響しますよね。