姿勢の美しさは、美しさと若さのバロメーター。丸まった背中だと不健康に見えるばかりか、老けた印象にもなり、魅力も半減します。トレーナーの坂詰真二先生に教えていただいた猫背改善ストレッチで、正しい姿勢を取り戻しましょう。
Contents 目次
知らない間に猫背になっていませんか? 姿勢をチェックしてみましょう。
壁に背中をつけて、まっすぐ立ってみてください。
頭、肩、背中、お尻は壁についていますか?
横から見たとき、耳、肩、腰の出っ張り、くるぶしが一直線上にありますか?
1ヵ所でも壁についてなかったり、一直線上になかったりするなら、正しい姿勢をキープできていません。特に壁に頭がついてなかった人は要注意。猫背の可能性があります。
こうした猫背を引き起こす原因は、PCやスマホ操作で前かがみになってばかりで正しい姿勢がキープできてない、あるいは運動不足による筋肉の衰えが考えられます。
正しい姿勢を保つには、胸・お腹側の「前面」の筋肉と、背中側の「後ろ面」の筋肉をバランスよく鍛える必要があります。猫背の人は「前面」の筋肉がこり固まっているので、胸を覆う「大胸筋(だいきょうきん)」や、その内側にある「小胸筋(しょうきょうきん)」や「前鋸筋(ぜんきょきん)」、お腹の中央にある「腹直筋(ふくちょくきん)」を伸ばしてあげることが大切です。
「腕組みストレッチ」で胸の筋肉を伸ばしたあと、「胸あげストレッチ」でお腹の筋肉を伸ばすと、猫背が改善されますよ。
【猫背改善の腕組みストレッチ】
両肩を後ろに引き、胸周りの筋肉をストレッチします。肩をすくめるのではなく、左右の肩甲骨を引き寄せるようにするのが効かせるコツ。
1)お尻の後ろで両手を組む
両脚を肩幅くらいに開いて立ちます。手はお尻の後ろで組み、肩の力を抜きます。目線は前に向けましょう。
2)両肩を後方に引き、左右の肩甲骨を寄せる
両肩を後方に引いて、左右の肩甲骨を寄せます。ひじは曲げずに下に伸ばすようにします。目線をやや斜め上にすると胸の筋肉がしっかりストレッチできますよ。10秒キープ×1~3セット。
(これはNG)
肩を引くのと同時に腕を高く上げてしまうと、背中が丸まり、胸の筋肉をストレッチすることができません。
【猫背改善のための胸あげストレッチ】
胸を引き上げる動きで、猫背で縮んでいたお腹の筋肉を縦方向にストレッチしましょう。
1)まっすぐに立ち、腰骨に手を添える
両足を肩幅くらいに開いて立ち、視線をまっすぐ前に向ける。親指がお腹側にくるよう手のひらを内側に向けて腰に置きます。
2)胸を上に引き上げてお腹の筋肉を伸ばす
手で腰骨を支えながら、顔を天井に向けると同時に胸を高く引き上げて、お腹の筋肉を伸ばします。上体を反らすのではなく、お腹をへこませながら、ろっ骨をぐっと引き上げるつもりで前面を広げましょう。10秒キープ×1~3セット。
(これはNG)
上体を反らすことだけ意識するとひざが曲がってしまい、お腹の筋肉が伸びません。腰にも負担がかかってしまいます。ひざを伸ばしたまま行いましょう。
背すじがピンと伸び、すっとした立ち姿で、美人度もアップ! スタイルがよく見えるので、いつものファッションも決まりますよ。
これらのストレッチは、ちょっとした時間にできますから、冒頭で紹介した姿勢チェックで正しい姿勢への意識を高めつつ、猫背を卒業してくださいね!
撮影/山上忠 モデル/蒼木まや ヘア&メイク/斎藤節子 取材・文/平川恵