ふだん無意識のうちに乱れている姿勢は、ぽっこりお腹を成長させる原因のひとつ。ほかにも姿勢が悪いことで起こる体へのデメリットはたくさんあるもよう。美脚トレーナーの久優子さんにお話を伺いました。
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久さんによると、最近、ほとんどの人の姿勢がくずれてきているのだとか。
「現代人は、スマホを見ているせいで、あごを突き出して首を前に出し、背中は丸まって猫背になり、腰は反っている人が多いと日々感じます。
本来は、壁に背を向けて立ったとき、かかと、ふくらはぎ、お尻、肩甲骨、後頭部がつくのが正しい状態。そして横から見たときに、耳たぶと肩の中心、ひじ、中指の先が一直線になっているのが理想的ですね。
でも、ふだんから首が前に出て猫背ぎみになっているため、後頭部も肩甲骨も壁につかないという人、多いのではないでしょうか? また、反り腰になっているため、肩甲骨が壁につかない人もいると思います。
姿勢が悪いと、骨格がゆがみ、それによって内臓の位置が下がってしまうのでぽっこりお腹なってしまいます。胃腸の働きも低下し、代謝も落ち、腰回りや背中などに脂肪がつきやすくなります。猫背で背中が丸まっているとバストの位置も下がってしまいますね。
このように姿勢の悪さからくるデメリットはとても多いのです」(久優子さん)
ぽっこりお腹や、バストの下垂は女性としてなんとかしたい問題ですが…。
「逆に悪い姿勢を改善すれば、内臓が元の位置に戻るので、ぽっこりお腹が解消して、バストもアップし、代謝もよくなって太りにくくなります。
姿勢が悪くなるのを防ぐためには、座っているときは、耳たぶと肩の中心、足のつけ根の位置が一直線になるよう意識しましょう。
デスクワークをしているとどうしても首が前に出やすいので、首を背骨の上に乗せるように少しあごを引くようにするのがポイントです。
また、立っているときは、体が前のめりになっている人が多いので、ろっ骨が骨盤の上に来るように心がけましょう。ふだんから自分の姿勢をこまめにチェックする習慣をつけるのが大切です」
正しい姿勢のポイントは以下をチェック。久さんおすすめの、腰回りの脂肪をスッキリさせてくびれを作る方法と、ポッコリ下腹を解消する方法もご紹介します。
<正しい姿勢のポイント>
壁に背を向けて体をつけて立ったとき、かかと、ふくらはぎ、お尻、肩甲骨、後頭部がつくのが正しい状態。
■くびれを作る
1、脚をそろえて立ち、両手を腰に当てます。腰を真上に引き上げるように腸骨(骨盤の左右に広がる骨)だけを動かして、ひざを曲げずにその場で足踏みをします。左右それぞれ5回。
2、ウエスト(わき腹)の左右にあるコリコリした硬いすじを、左右交互にギュッとつまみます。左右各10回。
3、おへその両わきの少し下あたりに両手を当て、そのまま上体を倒します。90度まで倒すとより深くまで指が入ります。
4、上体を起こして、お腹の脂肪を両手でつかんでほぐします。
手のひらと指を使って硬い脂肪をしっかりと引っ張り、つまんでつぶしましょう。お腹が温かくやわらかくなるまで続けて。
■ぽっこり下腹を凹ませる
1、あお向けに寝て、両手の人さし指、中指、薬指でおへその周りを時計回りに押して刺激します。これを5回。
2、両手の人さし指、中指、薬指で、骨盤の骨に沿って押していきます。全体をまんべんなく押しましょう。
3、ろっ骨のキワを、両手の人さし指、中指、薬指で押します。指を立てて、奥までしっかりと入れて全体をまんべんなく押しましょう。
4、握りこぶしの第2関節をお腹に当てて押します。下腹から胸のほうに向かってまんべんなく刺激しましょう。
モデル/加藤夏子 撮影/山上忠 ヘア&メイク/斉藤節子 取材・文/和田美穂