
花粉症や喘息、アトピーなど、アレルギー性疾患はさまざま。環境が大きな要因になりますが、なりやすい体質かという点では遺伝も一因に。このたび、6歳くらいまでの子を調べると、父親よりも母親からの影響が強く現れるという研究結果が。特に小さい子どものアレルギーでは、遺伝だけでなく、妊娠中の要因もあるそう。もっとも成長につれて影響は変わってくるようです。
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両親それぞれの影響を分析
アレルギー、特にアトピーなどになりやすい体質は遺伝すると考えられています。これまでも父親より母親がアレルギー体質の場合に、遺伝するリスクが高いと見られていたそうです。そこで、このたびデンマークの研究グループは、子どもがアレルギーや喘息になる可能性に、両親それぞれがどのように影響を与えるのか比較してみました。
その関係を分析するため、デンマークで行われた追跡研究のデータを調べました。研究の参加者のうち、子どもと両親を3人1組として685組を対象に、両親の喘息と6歳までに子どもが喘息になるリスクとの関連性、子どもが生後6か月、1年6か月、6歳の時点で、子どもと両親のアレルギー症状に関係している「IgE」を血液検査で測定して、その関連性を調べました。
6歳ごろには父親も同様に影響
ここから見えてきたのが、子どもが小さいうちは、母親からの影響が大きいということ。それが成長してくるにつれて父親の影響も同じように出てくるということです。
まず6歳までの間は、母親の「IgE」が多いと、父親の「IgE」が多い場合に比べて、子どもの「IgE」が多くなる確率が高くなっていました。成長して6歳になるころには、どちらの場合も同じくらい影響するようになりました。喘息についても、同じ結果が見られました。
この結果から、幼少期には母親からのリスクのほうが大きく、妊娠中の子宮内の要因など、遺伝以外の要素が関係している可能性があるといいます。喘息と母乳の効果も報告されており、こうしたお母さんのアレルギーの影響は小さいころには強く出るようです。もっとも成長するにつれてお父さんの影響も出ており、両親にアレルギーがあるときには、気をつけておくのがよさそうです。
<参考文献>
Links Between Parents’ and Children’s Asthma and Allergies
https://newsroom.wiley.com/press-releases/press-release-details/2020/Links-Between-Parents-and-Childrens-Asthma-and-Allergies/default.aspx
Schoos AM, Hansen BR, Stokholm J, Chawes BL, Bønnelykke K, Bisgaard H. Parent-specific effects on risk of developing allergic sensitization and asthma in childhood [published online ahead of print, 2020 Jul 7]. Clin Exp Allergy. 2020;10.1111/cea.13670. doi:10.1111/cea.13670
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/cea.13670
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32638472/