かかとに体重を乗せるように「立つ」「歩く」だけで、ひざ痛や猫背、O脚、X脚、外反母趾、むくみなどの症状が改善されると話題の「プライマリーウォーキング®」。「O脚を治したい!」「しなやかな筋肉の脚になりたい!」「むくみのないスッキリした脚を手に入れたい!」など、美脚を手に入れたい人のために、全7回にわたってやりかたを紹介する本企画。
最終回となる今回は、むくみや骨格のゆがみを引き起こさない生活習慣についてお伝えします。せっかく歩き方をマスターしても、生活習慣を変えないと元も子もなくなってしまうので、ほんの少しだけ意識を変えてみましょう。
Contents 目次
「かかと体重®」で歩くほかにも、毎日のちょっとしたケアで、脚の血行を促進してむくみを解消したり、マッサージや座り方を工夫して骨格のゆがみを改善したりすることができます。
脚は、むくんだまま放置しておくと、老廃物がたまっていき、血管や細胞が老化していきます。それが慢性化していくとむくみがなかなかとれなくなるので、毎日のこまめなケアが重要です。
今回は、日々の生活に取り入れていただくとよいケア方法の一部をご紹介します。マッサージや座り方など、だれでもカンタンにできるものなので、あまり難しく考えずに行ってみてください。すべて行う必要はなく、できることを続けていくだけでも十分予防効果はあります。
マッサージで血行をよくする
むくみはもとより、下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)になると、寝ているときに、脚がだるくて眠れなくなったり、脚がつったりして目を覚ましてしまうことがあります。このような症状がある人は、入浴時や寝る前に2~3分ふくらはぎのマッサージをするとラクになります。マッサージを行うことで、ふくらはぎの筋肉のポンプ作用がしっかり働くようになり、静脈の血液の滞りが解消され、下肢静脈瘤の改善・予防になります。ふくらはぎのマッサージを毎日続けたことで、下肢静脈瘤で太くなった血管が細くなったという患者さんもいます。
また、むくみがとれると、脚がスッキリ、ほっそりしてきます。
マッサージのしかたはとてもシンプルで、足首から太ももに向かって段階的に押したあと、今度は太もものつけ根から、ひざ、ふくらはぎ、足首へ向かって行います。
なぜ上から下に施すかというと、下から上、つまり足先から心臓に向かって血流を促すと、血液が心臓に勢いよく戻り、心臓に負担をかけてしまうためです。
それでは、早速やってみましょう。
①
まず、足首からひざ裏、太ももに向って段階的に押していきます。このとき、必ず等間隔で押していき、絶対にもまないようにしましょう。
②
太ももからひざ裏、足首へともみながら流していきます。
痛みが生じるほど強く行うと、筋肉がこわばってしまうため、気持ちいいと感じる程度に押していくのもポイントです。
脚を上げて眠る
眠るときには、あお向けになって、脚を高く上げて眠るのがおすすめです。
バスタオルを丸めて10㎝くらいの高さにし、そこにふくらはぎを置いて眠るといいでしょう。こうすれば、脚の血液が心臓に戻りやすくなり、下肢静脈瘤はもちろん、むくみを解消し、全身の血行促進になります。
バスタオルの高さが高すぎると、ひざや腰に負担をかけたり、脚が疲れたりするので注意してください。
椅子の座り方に注意する
椅子に座るときも、注意が必要です。
床に足がつかない椅子に座っていると、太もも裏側の血管やリンパ管が圧迫され、むくみの原因になります。かかとが床にしっかりつくよう、椅子の高さを調節しましょう。
望ましい座り方は、太ももと椅子の間に隙間があることです。
隙間があると、太ももの血管を圧迫しないので、むくみを防止し、血液の循環障害を防ぐことができます。高い座面で、足が床から浮いてしまうような椅子よりも、低めの座面の椅子を選ぶと、太ももが圧迫されにくくなります。
高い座面の椅子でも、台のようなものを足もとに置いて足を乗せることで、太ももと座面の間に隙間を作ることができます。
また、横座りや脚を組む座り方は、骨格のゆがみにつながるのでNGです。
末端に血液を送り込む
腕を回し続けたり、脚を前後に振り続けると、指先や足先などの末端まで血液が送り込まれます。そのため、血行がよくなり、むくみの解消にもつながります。
ちなみに、腕を約20回ほど振り回すと、次のようになります。
回した右腕の手のひらが赤くなっているのがわかります。
日々こまめにケアしてむくみや骨格のゆがみを解消しておくと、スッキリした脚に近づいていくのはもちろん、じつはさまざまな病気の予防にもつながりますので、ぜひ試してみてください。
<参考書籍>
『かかと体重®で歩くと脚の悩みは9割解決する』(ゴマブックス)
撮影/国井美奈子 取材・文/垣内 栄 モデル/鈴木 優(バウンドプロモーション)