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CATEGORY : ヘルスケア |妊娠・出産

妊娠中の運動は赤ちゃんを強くする! 海外研究で示された生後に現れる違いとは

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運動をする妊婦

妊婦さんも適度に体を動かすほうが自分だけでなく生まれてくる子どものためにもよいことがわかってきています。さらにこのたび、妊娠中に運動しているほうが子どもの体のある部分を強くすることにつながると報告されました。妊娠中のエクササイズによって生後に違いが出てくるポイントとして知っておくとよさそうです。

監修 : 星 良孝 <ステラ・メディックス>

ステラ・メディックス代表取締役社長 獣医師/ジャーナリスト
専門分野特化型のコンテンツ創出を事業として、医療や健康、食品、美容、アニマルヘルスの領域の執筆・編集・審査監修を担っている。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BP社において「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年に会社設立。YouTubeステラチャンネルでもヘルスケアの話題を発信。
YouTube:https://youtube.com/@stellach

Contents 目次

赤ちゃんの体への効果を調べたところ…

ストレッチをする妊婦

今回の研究から妊娠中の運動が赤ちゃんに及ぼす影響として浮かび上がったのは、肺を強くするという効果です。

従来の研究によると、子どもの頃に肺の機能が低いと、のちにぜん息など肺の病気を招きやすくなるなどのリスクが上がるとわかっています。今回、ノルウェーとスウェーデンの研究グループは、赤ちゃんの肺の機能がどのように決まるのか調べる一環として、妊娠前半の身体活動と新生児の肺機能に関連性があるかどうかを検討しました。

対象としたのは、ノルウェーとスウェーデンで行われた研究の参加者である健康な赤ちゃん814人(男女およそ半々)とその母親です。赤ちゃんが生後3か月のときに呼吸の能力を測り、肺の機能を評価しています。特に注目したのは、息をすぐに吐き切るまでの息の強さ(息を吐く時間に対して、吐く息がもっとも大きくなるまでの時間の比率)。吐く息がもっとも強くなるまでの時間が短い場合は、肺の機能が弱まっていると判断します。

妊娠18週と34週頃に母親に健康状態やライフスタイルなどのアンケートを実施。18週目の運動の頻度や強度などに基づいて、活動の多さによって3グループに分けました。

肺の強さへの影響は長期にわたる

妊婦

ここからわかったのが活動的ではない母親の子どもは、活動的な母親の子どもと比べると肺の機能が弱いという違いがあることでした。今回の呼吸能力の測定の結果として、母親が妊娠中に運動をしている場合に、生後の赤ちゃんが息を吐く能力が高いという結果が確認されたからです。

従来の研究を参考にすると肺の機能が弱いと10歳までにぜん息になりやすいとわかっているそう。肺を強くすることで、引いてはこうした病気を避けることにもつながるといえます。妊娠中の運動は肥満を予防するなどのメリットもあり、さらに重要視されても不思議ではないでしょう。

<参考文献>

Physical activity during pregnancy is linked to lung function in offspring
https://www.ersnet.org/news-and-features/news/physical-activity-pregnancy-lung-function-offspring/

ERS International Congress, 5 September, 2021
(16:30 – 18:00, Channel 3, Session150; Best of paediatric physiology and sleep research)
Infant lung function and physical activity in pregnancy(Abstract No. OA1294)
https://k4.ersnet.org/prod/v2/Front/Program/Session?e=262&session=13547

Preventing Atopic Dermatitis and ALLergies in Children-the PreventADALL study
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29710408/

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