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土踏まずがパンパンに張っている人は、腸に便がつまった状態…。 足刺激でお腹スッキリを体感しよう!
足から全身に働きかけることで健康的な毎日を生み出す「足ウェルネスⓇ」というライフスタイルを提唱している足のひと 鈴木きよみさん。足裏に表れる表情を読み解き不調の原因を見出す、先生の足相診断をレポートします。今回のモニターさんは、偏平足が原因で消化器の不調が起きやすい体の状態だとわかりました。とくに便秘の悩みをスッキリさせる足刺激の方法をご紹介します。
Contents 目次
四角い足の形は、常にアクセルを踏み続ける頑張り屋さんの証拠
今回のモニターは、会社員をしている40代前半のYTさんです。
YTさん:「体調もメンタル面も安定していますが、リモートワークによる肩や首のこり、目の疲れは慢性的になっています。1年中冷えを感じ、冬は手足が氷のように冷え切って足の指はしもやけになります。冷えがひどすぎて、もうあきらめるしかないのかな、と思ってしまうほどです」
YTさんのお話では「こうした不調があるのが当たり前になって、調子の悪さに気づけなくなっているのかもしれない」と感じるのだそうです。
足相から、不調の原因について何か明らかになるのでしょうか? さっそくきよみ先生に見てもらいましょう!
きよみ先生:「YTさんは四角い足の形をしていて、土踏まずのアーチがない偏平足です。足の表情からは、これまでの人生をとても頑張ってきた人なのでは?と感じますが、いかがですか?」
YTさん:「社会人になってからフルマラソンを始めるなど、未知のことにチャレンジするのが好きです。コロナ禍以前はトレーニングでかなり自分を追い込んでいました。何事もストイックになりやすい面がありますね。今も運動を続けていて、週に1回のランニング、週4回の筋トレなどに加えて、毎日ストレッチポールで体をほぐしています」
●YTさんの足相
きよみ先生:「自分にストレスをかけることが多いのかもしれませんね。目標に向かってアクセルを踏み続けるタイプだと思います」
YTさん:「誰か止めて~!!と思うこともあります(笑)」
きよみ先生:「YTさんのように何事も頑張りすぎてしまうことによる負担は、先々、腰の不調につながりやすくなるので注意してください」
きよみ先生によると、長時間、車の運転でアクセルを踏み続けると、腰が痛くなってくるのと同じように、生き方のアクセルを踏み続けることも、体を支える要である腰に負担がかかりやすいのだそうです。足刺激は、体の力を抜いてリラックスさせることができます。何事も全力で頑張ってしまう人は、足刺激をとり入れてみてくださいね!
きよみ先生:「YTさんは、足裏の色はとても赤いのに足の甲は白く、色の差が大きいですよね。このような足は、呼吸が浅くなっている人が多いのです。ため息をつくように、吐く息を意識して、呼吸を深くするように心がけてみてください。それだけでも体が軽くなるのがわかると思いますよ!」
YTさん:「自分でも呼吸は浅いなと感じることはありました」
●赤い足裏と白い足の甲
呼吸が浅く息苦しさを感じやすい人は、呼吸を深くすることを意識してみてくださいね!
土踏まずの肌がパンパンに張ってかたいのは、つまった便が原因!
次にきよみ先生がチェックした足相は、足裏の土踏まずの部分です。
きよみ先生:「土踏まず部分にアーチがなく偏平足になっているので、胃腸の調子が悪いのではないでしょうか? 便秘でもお困りのようですね。今、左足から先に土踏まずにある大腸のゾーンを刺激していますが、ここに尿酸や乳酸がたっぷりとたまっているので肌がパンパンに張っています。さわるとじゃりじゃりとした音がしますが、これは腸につまった便を表すものなのですよ」
●大腸のゾーン
YTさん:「胃炎になったり胃潰瘍ができたりして、胃腸の調子はよくないです。最近は便秘気味で、コロコロとした小さい便が少ししか出ず、腸にぎっしりとたまっているような感覚です」
YTさんの便秘は、偏平足によって消化器の働きが悪くなり、腸にたくさんの便がつまってしまうことから起きているようです。便秘でお悩みの人の中には、同じように土踏まずの部分がパンパンに固くなっている人がいるはずなので、チェックしてみてください!
きよみ先生は、腸につまった便を押し流すように、大腸のゾーンを強めに刺激していきます。
きよみ先生:「先に左足(下の画像の右側)だけ大腸のゾーンを1~2分刺激しました。足刺激後の足裏は肌がやわらかくなりましたよ」
YTさん:「はい、土踏まずが少しへこんでアーチができたように見えますし、足色も違いますね! まだ足刺激をしていない足(画像の左側)は、紫色っぽく見えます」
きよみ先生:「足刺激をしても、まだ足が冷たいですね。YTさんの足の爪は巻き爪になっていますが、冷えで爪先まで栄養が届かないことが原因です。冷えの体質は必ずよくなるので、足刺激を続けてみてくださいね! 生活面では、食事に黒米をとり入れると、血行がよくなり体が冷えにくくなります。YTさんは、しもやけができるほどの冷えに悩んでいるようなので、ぜひ黒米を食べるようにしてみてください」
黒米は白米に混ぜ込んで炊けば食べやすく、毎日の食事にとり入れやすいですよ。冷えが気になる人は、黒米をとり入れてみてはいかがでしょうか?
土踏まずを刺激し内臓の働きをよくする足刺激テクニック
YTさんには、偏平足をなおし消化器系の内臓の働きを整える足刺激テクニックがおすすめです。たまった便を排出し、すっきりとしたお腹を手に入れましょう!
【腎臓~輸尿管~膀胱のゾーンをプッシュ】
はじめに、足裏の反射区の基本的な部位である腎臓・輸尿管・膀胱のゾーンを流れで刺激します。体の不要な毒素を排出する働きを高めることで、全身の巡りをよくし、むくみを解消します。オイルやクリームをつけ、指圧棒を使ってしっかりと刺激しましょう。
●腎臓・輸尿管・膀胱のゾーン
【足の指先を刺激する】
足の指先を指の関節の角や指圧棒の先でゴシゴシとこすって刺激すると、全身の血流がよくなります。指先がぐらつかないように、1本ずつ手でしっかり支えながら刺激しましょう。体の冷えが気になる人は足の指先を刺激することを毎日の習慣にしてみてください。足の爪にも栄養が行きやすくなるので、巻き爪などのトラブル予防にもなります。
【土踏まずにある消化器系のゾーンを刺激する】
土踏まずの部分にある胃、十二指腸、小腸、大腸のゾーンをそれぞれ刺激します。
土踏まずの上のほうにある胃と十二指腸のゾーンは、指の関節の角や指圧棒の先をあてて、プッシュしたりゴシゴシとこするようにしたりして刺激します。
大腸のゾーンは上行結腸、横行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸・直腸に分かれていますが、右足はアルファベットのLを逆さにした形を描くように刺激します。左足はカタカナのコの字を描きながら、つまった便を流すようにして刺激します。土踏まずの真ん中にある小腸のゾーンは、まんべんなくゴシゴシとこするようにして刺激しましょう。
●胃と十二指腸のゾーン
●大腸と小腸のゾーン
【親指と人さし指の間をストレッチする】
偏平足の改善のために、親指と人さし指の間を開くようにしてストレッチしましょう。これらの指の可動域を広げると、土踏まずのアーチができやすくなります。
足刺激後は末端まで血液がめぐり、血色のいい足に変化
足刺激をしたあとの足裏は、とても血色がよくなりました。足の指先の刺激で、足全体の血流がよくなったことがはっきりとわかりますね! 凹みがなかった土踏まずの部分も、足刺激後は少しアーチが目立つようになっています。
●足刺激前
●足刺激後
きよみ先生:「土踏まずをしっかりと刺激して内臓の調子が整うようになると、浅い呼吸では不快に感じるようになります。自然と深い呼吸をするように体が変化していくはずですよ。すると慢性的な肩や首のこりなども、ラクになっていきます」
これから3週間の足刺激で、YTさんのお悩みの便秘や冷え体質はどのように変わるでしょうか? YTさんのモニター体験への意気込みをお聞きしましょう!
YTさん:「きよみ先生の足相診断の帰りに、さっそくアドバイス通りに黒米を購入しました。毎日の足刺激を続けて、自分の変化を楽しみたいと思っています!」
次回の記事では、モニター体験の様子をくわしくお伝えします!
取材・文/牧内夕子 イラスト/湯沢知子
鈴木きよみ先生の足相学が1冊にまとまりました! 足をチェックするときに欠かせない、ゾーンMAPをはじめ、足の形、色、しわ、温度などのチェックポイント、各症状別の足相、そしてそれを解決すべきゾーンセラピーの方法などがわかりやすくまとまっています。初めてご自分の足裏を見るという方にも、足裏のケアを続けてきた方にも、すぐに役立つ1冊です。ご自身の体調管理を、足裏から始めてみてはいかがでしょうか。全国の書店、ネット書店で販売しています。
『すべての不調は足裏をみればわかる!』(ワン・パブリッシング刊)