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「今」に集中をすることで、不安やストレスは減らせる 人気ヨガ講師・東丸あゆみさんに聞く、心のセルフリカバリー術<3>
ヨガ講師&マヤ暦アドバイザーとして、多くの人の心と体を整える活動を続けている東丸あゆみさん。かつては、悩んだり迷ったりすることも多かった東丸さんですが、ヨガやマヤ暦と出合い、心をリカバリーする術を身に着けていったそうです。また、現在は毎朝の瞑想も欠かせない習慣になっています。東丸さんが、瞑想を続ける理由とは…? 瞑想の効果や、やり方のコツなども教えていただきました。
Contents 目次
呼吸瞑想は、集中力を鍛えるための手段
毎日4時50分に起床をし、10分間の呼吸瞑想。そこから1時間ビジネスの勉強をすることが東丸さんの朝のルーティーン。
「マインドフルネスという言葉を聞いたことがある人も多いですよね? ときどき、『マインドフルネスって、瞑想と同じですよね?』と聞かれることがあるのですが、じつはそうではないのです。マインドフルネスとは、ただ目の前のことに集中している状態のこと。つまり、心の状態のことを示しています。それに対して、意識を集中させるためのトレーニングが瞑想です。だから瞑想はマインドフルネスになるためのトレーニングのひとつなんです。私自身も毎朝、瞑想によって意識を集中すること(=マインドフルネス)のトレーニングをしています」(東丸さん)
マインドフルネスでいることによって、集中力や想像力が高まることはもちろんですが、幸福度が上がる、不安や恐怖を過度に感じなくなるという研究結果もあるそうです。
「日々の仕事のスピードやパフォーマンスを上げるためには、ひとつのことに集中することがとても重要になってきます。しかし、ついほかの情報に目を奪われてしまう。あるいは過去のことや、先のことを考えて不安になったり、鬱々としてしまったり…。そういった経験がある人も多いのではないでしょうか。集中力はトレーニングによって鍛えることができ、そのための手段のひとつが瞑想。私自身も瞑想を習慣にすることで仕事の集中力が高まったと実感しています」
人は過去のことや未来のことを考えることで不安になったり、憂うつになったりしてしまうそう。目の前のこと、つまり「今」だけのことに集中すれば不安にふれる機会(過去や未来のことを考える時間)を減らすことができます。瞑想によって「今」だけに意識を集中することは、ストレスの緩和にもつながっていくようです。
呼吸の状態にとらわれず、ただ「今」の呼吸に集中する
呼吸に集中する瞑想のことを「呼吸瞑想」と呼びます。東丸さんも毎朝行っているという呼吸瞑想のやり方を教えてもらいました。
<1>椅子もしくは床に座ります。椅子の場合は浅く座って、軽く両脚を開きます。床の場合はあぐらでも正座でもOK。両手はひざの上に置き、手のひらを天井に向けます。
<2>頭のてっぺんからひもで吊るされているようなイメージで、背すじを伸ばします。
<3>目を閉じ、顔に筋肉をゆるめましょう。
<4>鼻から息を吸ってゆっくり息を吐きます。ありのままの呼吸をくり返しましょう。
「呼吸が長いとか浅いといった判断や評価をせず、ただただ今の呼吸を観察するよう続けていくことが大事です。そして呼吸をしながら、何か考えごとをしていることに気づいたら、気づいた自分を褒め、また呼吸に戻りましょう。雑念が沸いてきてしまうのは悪いことではありません。また呼吸に戻ればOK。それをくり返していきます」
無心になれる草むしりも、マインドフルネスのトレーニングに
さらに、よく笑うことや草むしりもまた、東丸さんのリカバリー術のひとつ。
「夫が人を笑わせるのが得意なので、わが家はふだんから笑いに包まれることも多くて。笑うとやはり気持ちがすっきりするし邪気払いになりますよね。それから草むしりも私のストレス解消法です。草をむしっているときは無心になれるので、雑念にふれる時間が少なくなります。つまりマインドフルネスの状態。瞑想と同じで集中力を鍛えるトレーニングにもなっています」
それから、東丸さんはマヤ暦に出合い“本当の自分”を知ることで「手を抜く」ことを覚えたそう。
「仕事を続けながら子育ても料理も完璧にやろうというのはなかなか難しいですよね。だから適度に手を抜くことも必要ではないかと思っています。でも以前の私は無意識のうちに、『料理は手づくりじゃなくちゃいけない』などといったこだわりに縛られていました。当時は、自分はまったく『こだわり』なんてないと思っていたんです。でも、マヤ暦を知り自分を一歩引いたところから客観的に見られるようになると、自分はすごくこだわりが強かったことがわかりました」
以前は、ひとつのことにこだわったり、縛られてしまったりすることも多かったという東丸さん。それが自分を苦しめ、ストレスにもなっていたそう。しかし、マヤ暦に出合ってからはストレスを感じたときや苦しいときは、「一歩引いて自分見る」クセが備わり、それによって行き詰まることなく対処ができるようになったといいます。
「他人のことは絶対変えることができないけれど、自分のことなら変えることができますよね。マヤ暦もヨガも自分を変えるためのもの、自分を整えるためのものです。そして自分が変われば自分とり巻く環境もいい方向に変わっていくと思います。そういったことをぜひみなさんにも知ってほしいし、私自身は、今後もマヤ暦やヨガを通して、多くの人の心と体を整えることのサポートをしていきたいと思っています」
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3回にわたって、ヨガ講師&マヤ暦アドバイザーの東丸あゆみさんのお話をお伝えしてきました。視野が狭くなっていると、失敗したり、できなかったときに心を病んだり、乱したりしがちです。「自分ができることはほかにもたくさんある」「可能性はひとつではない」というように視野を広げることが心のリカバリーにもつながっていくようですね。
東丸あゆみさん
マヤンヨガ主宰 ヨガ講師(指導歴14年)/マヤ暦アドバイザー(セッション歴8年)/マインドフルネススペシャリスト/シヴァナンダヨガ指導者資格取得/Rプラーナヨガ指導者養成講座修了/介護予防健康アドバイザー 【活動】ヨガ教室、マヤ暦個別セッション、YouTube(毎週土曜日の朝6時30~7時30分にライブヨガ「毎日ヨガ」配信中) ヨガで体を整え健康寿命を伸ばし、マヤ暦で心を整え不安や怖れからワクワクへと変えていく。そんな方法をとり入れて、「本当の自分を生きる=いつまでもワクワクしながら人生を送る」ということをコンセプトに活動中。
YouTube:https://www.youtube.com/@-mayanyoga-/featured
Instagram:https://www.instagram.com/mayanyoga_ayumi/
取材・文/柿沼曜子