CATEGORY : ヘルスケア |不調
細い足指は腎機能の良し悪しと関係が? ツラい首・肩のこりや腰痛をラクにする足刺激テクニックも紹介!
足から全身に働きかけることで健康的な毎日を生み出す「足ウェルネスⓇ」というライフスタイルを提唱している足のひと 鈴木きよみさん。足裏に表れる表情を読み解き不調の原因を見出す、先生の足相診断をレポートします。今回のモニターさんは、首・肩のこりや腰痛がお悩みです。足相の特徴から体に不調を起こす体質が明らかになりますよ! 体のこりや痛みを解消してラクになれる足刺激テクニックをご紹介します!
Contents 目次
毎日のように続く体のこりや痛み。その原因とは?
今回のモニターは、会社員をしている40代前半のミミさんです。
ミミさん:「肩こりや首こりがひどく、そのせいで体調が悪くなることがあります。毎日のように腰痛にも悩まされています。また、生理痛が重いので婦人科に通い、ピルを処方してもらっています」
こりや痛みが毎日のように続くのはツラいですね。きよみ先生によると、ひと目でミミさんの体質の弱いところがわかる足相のポイントがあるそうです。
きよみ先生:「ミミさんの足指に注目してください。細くて、隣の指とのすき間が広いのが特徴です。このような指の人は、腎臓の働きが弱い体質の人が多いのですよ」
●足指が細くすき間が広い
ミミさん:「健康診断で、腎機能を表す数値が引っかかることがありますね」
きよみ先生:「腎臓の位置は背中の腰付近にあるので、腎臓の調子が悪いと、腰が痛くなります。ミミさんの腰痛は、腎臓が原因のようですね」
さらにもうひとつ、腎機能の弱さを示す足相があるといいます。
きよみ先生:「ミミさんの足の爪は縦に割れています。爪は腎機能や肝機能を表す部分ですので、このような爪のトラブルは腎臓や肝臓の機能低下のサインです」
ミミさん:「爪がとても薄いので、いつもはがれるのではないかと心配になります。腎臓や肝臓の働きと関係していたのですね!」
●足の爪が縦に割れている
きよみ先生:「大事なものごとを『かんじん』と言いますよね。東洋医学の考え方では、『肝』と『腎』をじょうぶにすれば、体の機能は全部よくなると言ってもいいくらい、肝臓と腎臓の働きは大事なのです。とくに肝臓の機能が低下すると、体全体の代謝が悪くなってしまいます。ミミさんが感じている不調は、明らかな病気になる前の未病がひそんでいる状態なので、足刺激をスタートするのにとてもいいタイミングだと思います」
本格的な病気になる前に、足相から不調のサインをとらえていれば、病気の予防につながりますね。足の指が細くて隣の指とのすき間が目立っていたり、足の爪のトラブルに悩まされているなど、ミミさんと同じような足相のサインがある人は、今から足刺激を始めてみませんか。
きよみ先生:「ミミさんは肌が薄いので、うおのめやタコ、角質などの皮ふトラブルも多いようですね。かかとのガサガサした角質は、下半身の血流の悪さが原因です。子宮や卵巣の巡りが滞っているようですね」
ミミさん:「角質やうおのめができやすいのは、毎日しているランニングが原因だと思っていました!」
きよみ先生:「下半身の巡りが悪いと、体の重心バランスに乱れが生じやすく、歩き方に不具合が起きやすくなります。ランニングによる負荷も大きくなりますね」
●角質が多い足裏
感情はお腹に、ため込みやすい?! ガマンを続けてはいけない理由とは
ミミさんの不調は、腎臓や肝臓の機能低下や、子宮や卵巣の働きが弱っていることから起こっていることが足相からわかりました。どれもお腹の周辺にある内臓ですね!
きよみ先生:「ミミさんのセルフケアポイントはお腹にあるようですね! ところでミミさんは、普段、感情をあらわにしないタイプではありませんか?」
ミミさん:「ガマンしがちな性格だと思います。人からもそう言われることが多いです」
きよみ先生:「『断腸の思い』とか『腹に据(す)えかねる』など、お腹にまつわる言葉って多いですよね。その言葉通り、人間には感情をお腹まわりにため込みやすいという性質があります。そのため、ガマンを続けていると自分自身の細胞を攻撃するようになり、体を壊してしまうのです。例えば怒りの感情をため込むと腰が痛くなる人が多いのですよ」
ミミさん:「怒りを抑えてガマンを続けてしまうと、腰痛の原因になるのですね」
きよみ先生:「お腹にある内臓のゾーンをしっかり刺激すると、足裏がやわらかくなります。すると心もほぐれてオープンマインドになり、感情が外に出しやすくなります」
普段、自分の感情を抑えがちな人は、足裏をほぐしてみるといいかもしれません。じょうずに感情を発散させて、ストレスで体を壊さないように気をつけましょう!
お腹にある内臓(腎臓・肝臓・婦人科系)の働きをよくし、体のこりや痛みを解消する足刺激テクニック
体調をよくする要である腎臓や肝臓、婦人科系の働きをよくする足刺激テクニックをご紹介します。
【腎臓~輸尿管~膀胱のゾーンをプッシュ】
はじめに、足裏のゾーンの基本的な部位である腎臓・輸尿管・膀胱のゾーンを流れで刺激します。体の不要な毒素を排出する働きを高めることで、全身の巡りをよくします。オイルやクリームをつけ、指圧棒や指の関節の角を使ってしっかりと刺激しましょう。
●腎臓・輸尿管・膀胱のゾーン
疲れや老廃物がたまっていると、ゾーンに強い痛みを感じたり、ゴリゴリとした手ごたえを感じたりすることがあります。痛みが和らぎ、肌がやわらかくなるまで、くり返し足刺激を続けましょう。
【肝臓のゾーンを刺激】
肝臓のゾーンは右足裏にあります。指の関節の角や指圧棒の先をこの部分に押し当て、ゴシゴシと上下にこするように刺激します。
●肝臓のゾーン
【生殖腺のゾーンを刺激】
かかとには婦人科系の臓器と対応している生殖器のゾーンがあります。指の関節の角や指圧棒の先を使って、かかと全体を押すようにして刺激します。角質がついて、カサついている人はクリームなどで保湿しましょう。
●生殖腺のゾーン
肩こりや首こりがツラいというミミさんには、肩や首のゾーンも合わせて刺激するのがおすすめです。
【僧帽筋のゾーンを刺激】
肩こりを解消するための僧帽筋のゾーンは、人さし指から小指のつけ根に近い部分です。ここに指の関節の角や指圧棒の先を当てて、縦に上下に動かすようにゴシゴシと刺激します。こりが強い人はゾーンの肌がかたく感じたり、ゴリゴリとしたかたまりを感じたりします。オイルやクリームをつけてすべりをよくしながら、しっかりとほぐしましょう。
●僧帽筋のゾーン
【親指のつけ根を刺激】
親指のつけ根には頸部・首のゾーンがあります。指圧棒の先や指の関節の角を当てて、ゴシゴシと強めに刺激します。
●頸部・首のゾーン
足刺激で巡りがよくなり足色がピンクに!
先に足刺激をした左足と、足刺激をしていない右足を比べると、左足の血行のよさが一目瞭然です。
●左足だけ足刺激をした状態
次に足刺激前後の両足を比べてみましょう。
足刺激前の足色は、足の上半身である土踏まずより上の部分が特に赤く、ほてったように見えますが、足刺激後は足裏全体がきれいなピンク色になっています。また、巡りがよくなって、足の形がすっきりした印象になっています。
●足刺激前
●足刺激後
ミミさん:「足刺激はお風呂の中で行ってもいいのですか?」
きよみ先生:「入浴中でしたら、泡立てた石けんをつけてすべりをよくしてから行ってもいいですよ。体を温めてから行うと、巡りがよくなっているのでさらに効果的です」
忙しい人は、お風呂の時間を使って足刺激を行うようにすれば、時短になりますね!
最後にミミさんに、足相診断を受けた感想を聞きました。
ミミさん:「これまでは自分で足裏を刺激しようと思っても、どこから始めたらよいのかわからずにいましたが、自分の不調に合ったゾーンをピンポイントで刺激すればいいのだとわかり、やってみようという気持ちになれました!」
疲れているときや時間がないときは、基本のゾーンである「腎臓・輸尿管・膀胱」を刺激するだけでも体がスッキリしますよ。これから始まる3週間の足刺激生活で体のこりや痛みに変化があるのか、次回の記事でくわしくご報告します!
取材・文/牧内夕子 イラスト/湯沢知子
鈴木きよみ先生の足相学が1冊にまとまりました! 足をチェックするときに欠かせない、ゾーンMAPをはじめ、足の形、色、しわ、温度などのチェックポイント、各症状別の足相、そしてそれを解決すべきゾーンセラピーの方法などがわかりやすくまとまっています。初めてご自分の足裏を見るという方にも、足裏のケアを続けてきた方にも、すぐに役立つ1冊です。ご自身の体調管理を、足裏から始めてみてはいかがでしょうか。全国の書店、ネット書店で販売しています。
『すべての不調は足裏をみればわかる!』(ワン・パブリッシング刊)