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のぼせる、汗が止まらない、肌が乾燥する!「潤い不足」の更年期不調は『ゆる薬膳』でおいしく解決!
40代に入って不眠やイライラ、さらにはのぼせやホットラッシュなどの更年期症状に見舞われるようになったら、日々の食事にぜひ、「薬膳」の考え方をとり入れてみて! ひと口に更年期と言っても症状は人によって実にさまざまで、それを左右しているのがその人の体質=タイプ。更年期全般に大切な「腎」をいたわる食材や食事をベースに、タイプにあった食材をプラスすることで、より効果的に不調にアプローチできるのです。薬膳アテンダントの池田陽子さんに「潤い不足タイプ」の人におすすめの簡単薬膳レシピを教えていただきます。
Contents 目次
「潤い不足タイプ」はこんな人!
「潤い不足タイプ」は文字通り、体内の水が不足して乾燥して体が熱を持ち、乾燥した状態。よぶんな熱を冷ます働きの水が足りていないため、体の内側から暑くなってしまいます。
「更年期の症状としてはホットフラシュやのぼせ、皮ふなどの乾燥、ドライアイなどが現れ、ほかにも尿の量が少ない、便秘、のどが渇きやすい、耳鳴りや、夕方以降微熱があるなどの症状も。
いちばん特徴的なのは寝汗。寝汗をかく人はほぼこのタイプと言って間違いありません」(池田先生)
このタイプは汗によって体内の水分を失うことが症状につながるので、汗のかきすぎはNG。
「サウナやスポーツなど汗をかきやすいことは要注意です。
あと、睡眠不足は体の水分を奪う大きな原因。東洋医学では『夜は水を養う時間』とされており、夜遅くまでのスマホ使用など睡眠の質を下げることは避けるのがベターです」
更年期症状で多い「冷え」は、このタイプにはあまり当てはまりません。そのため食べものにもやや注意が必要。
「しょうがやスパイスなど体を温める食材は、体に熱をため込んで潤い不足を加速させることに。できるだけ控えるほうがいいでしょう」
白食材で体の内側からモイスチャーチャージ!
潤いが圧倒的に足りていないこのタイプは、体に水分を与えてくれる食材が必要です。
「水分を与えてくれるのは白菜、豆腐、豆乳、牛乳など。より薬膳的な食材としては白ごま、松の実。白きくらげもおすすめ。
これらをいつものごはんや料理にプラスするだけで、たちまち『保湿ごはん』に変わりますよ」
腎(じん)をいたわる食材の中では、黒豆やクコの実をはじめ、長いも、ホタテ、カキなどがこのタイプにはおすすめ。豚肉も「潤燥」という潤いを癒す効果がある食材とされています。
「白い食材とこれらをじょうずに組み合わせた薬膳レシピなら、体の内外に潤いをたっぷり補給しながら更年期症状を和らげてくれます」
潤い不足タイプは、空気も乾燥し始める秋に症状が悪化しがち。
「特に秋はこれらの食材を積極的にとり、スパイシーなものは控えるといいでしょう」
「腎トレ」+「潤いアップ」のおすすめレシピ
豆乳とろろ冷うどん
腎に活力を与える長いもと、豆乳や白ごまなど潤いをチャージする食材をかけ合わせ。
とろろののど越しで食べやすく、ごまのコクで食べ応えもバッチリ。
【材料】(2人分)
うどん(市販)…2玉
長いも(皮をむいてすりおろす)…10cm分
<たれ>
豆乳…2カップ
白ねりごま…大さじ2
めんつゆ(3倍濃縮)…大さじ3
鶏がらスープ…小さじ2
白すりごま、クコの実…適量
【作り方】
(1)器に表示どおりに従ってゆでたうどんを盛りつけ、長いもをのせる。
(2)<たれ>の材料をすべて混ぜ合わせ、(1)にかける。
(3)(2)の上に白すりごまをふり、クコの実をのせる。
ホワイトやっこ
ヘルシー食材かつ白食材でもある豆腐に、具材をトッピングするだけのお手軽レシピ。
腎にいいほたて、白ごま、松の実、クコの実を乗せて。
ほたての缶汁の濃厚なうま味とほどよい塩気で、しょうゆなしでもおいしい!
【材料】2人分
絹ごし豆腐…1丁
ほたて缶(小)…1個
白すりごま…大さじ1
松の実、クコの実…適量
しょうゆ、わさび…適宜
【作り方】
(1)器に豆腐を盛りつけ、ほたて缶の身をのせ、缶汁もかける。
(2)(1)に白ごまをふり、クコの実をのせる。好みでしょうゆ、わさびで味つけする。
今回ご紹介したレシピを家で作る以外にも、外食では酢豚やゴーヤチャンプルー、揚げ出し豆腐などは潤い不足さんにおすすめのメニュー。
またコンビニごはんなら、豚汁や豆腐サラダ、チーズやヨーグルトなども◎。
「白い色」「豚肉」「豆腐」「ごま」を基準にすると、意外なほどいろいろなものが「潤い不足解消メニュー」としてとり入れられます。
撮影/安井真喜子 取材・文/遊佐信子 スタイリング/井口美穂