仕事などで新生活がスタートし、環境の変化にも慣れてきたこの時期。不安や緊張が続いてストレスがたまっている人も多いのでは? そこで、心の疲れやストレスをやわらげる栄養・食材を管理栄養士の大越郷子先生にうかがいました。
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ストレス緩和に効く栄養素は?
「ストレスを軽減するには、カルシウム、マグネシウム、ビタミンCが有効です。カルシウムとマグネシウムは精神を安定させ、イライラや興奮を鎮めてくれます。ストレスがかかると抗ストレス作用のある副腎皮質ホルモンが分泌されますが、ビタミンCはこの副腎皮質ホルモンの合成に関わるので、どんどん消費されます。ストレスを感じたら、ビタミンCを補給することも大切です。
また、副腎皮質ホルモンの分泌が盛んになると、たんぱく質の分解が促進されます。たんぱく質を構成する必須アミノ酸の一種・トリプトファンは、精神の安定や安眠に作用するので、たんぱく質を補うこともポイントです」(大越先生)
ストレス解消に効く栄養を手軽にとれる食材やメニューも知りたいところ。
「ビタミンCは少ないものの、これらの栄養を網羅しているのは牛乳です。ホットミルクにコーヒーなどのフレーバーを加えて味の変化を楽しんでもいいですね。バナナにはマグネシウムやトリプトファンが多く、グレープフルーツなどの柑橘類にはビタミンCが豊富です。このほか、リラックス効果のある手軽なドリンクとしてハーブティーもおすすめです。
よく眠れないときは、夕食に温かいものをとることで心が落ち着き、安眠につながります。刺激の強いもの、辛いものは避けましょう。食物繊維の多い食事も消化がよくないのであまりおすすめできません。寝る2~3時間前までに食事をすませるようにし、スープやミルク煮、雑炊、煮込みうどんなど、柔らかく煮込んだものをとることが睡眠時に胃腸の負担が少ないのでベターです」(大越先生)
次のページでは、ストレスが緩和されるドリンクメニューを紹介していきます。