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更年期障害予防のカギに!?注目成分「エクオール」って何?

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更年期障害予防のカギに!?注目成分「エクオール」って何?

女性の心身に大きく影響を与える女性ホルモン。その1つ、エストロゲン(卵胞ホルモン)とよく似た働きを持つ「エクオール」という成分が大きな注目を集めています。ただし、エクオールを腸内で産生できるのは、日本人女性の2人に1人だけという、驚きの事実が! ホルモンレベルの変化によるさまざまな不調の改善に役立つと期待されているエクオールを紹介します。

Contents 目次

大豆イソフラボン関連の中で最も強く女性ホルモン様の働きをする成分・エクオール

月経や妊娠、出産、閉経に限らず、心身の健康に大きく影響する女性ホルモン。多くの女性にとって関心の高いトピックですが、今後さらなる注目を集めそうです。
そんな中、女性ホルモンに対する正しい理解促進、正しいケアについて啓発を行っている「ホルモンケア推進プロジェクト」主催のメディアセミナーが、2015年7月15日に開催されました。テーマは、「注目成分エクオールと腸内フローラについて学ぶ」。セミナーでは、東京歯科大学市川総合病院産婦人科の髙松潔教授による講演も行われました。


「女性ホルモンのうち、注目されることが多いのが、エストロゲン(卵胞ホルモン)と黄体ホルモンの2つ。このエストロゲンに似た働きをするものとして知られているのが、大豆製品に含まれる大豆イソフラボンですが、近年の研究から、大豆イソフラボンに含まれるダイゼインという成分が腸内細菌によって代謝されることで、より強いエストロゲン様作用を持つ成分になることがわかってきました。これが『エクオール』です。このエクオールにより、ホルモンレベルの変化によって引き起こされる心身の不調の改善が期待され、研究が進められています」(髙松先生)

更年期に役立つエクオール。ただし、産生できるのは2人に1人!?


エストロゲンは、月経周期の中でも変動するものの、20歳代から30歳代後半まではある程度のレベルが維持されます。しかしそのレベルは40歳前あたりから閉経に向かって減少しはじめます。さらに閉経するとエストロゲンレベルが急激に低下し、心身の不調が出てきやすくなります。症状の原因が他にない場合、これらの症状を更年期症状、このうち日常生活に支障をきたすものを更年期障害とよびます。今回のセミナーでは、更年期症状により日常生活だけでなく、仕事でのキャリア形成にまで支障をもたらしているという調査結果も報告されました。

女性の場合、責任ある仕事を任されたり、昇進したりといったキャリアアップのタイミングが更年期と重なることも多いようです。ホルモンケア推進プロジェクトが行った調査では、更年期症状の影響によって、3人に1人以上が『仕事を辞めたことがある・もしくは辞めようと思ったことがある』と回答していました。女性管理職増加の大きな壁ともなりかねない更年期症状。

「更年期症状に有効と言われるエストロゲンの働きに似た作用を示すエクオールですが、実は腸内で産生できるのは、日本人女性の2人に1人、20代前後の若い女性では20%程度とも言われています。なぜなら、エクオールを産生するためには、大豆イソフラボンの一つであるダイゼインを腸内で代謝するのに必要な特定の菌を有している必要がありますが、半分の方はその菌を持っていないからです。また、残念ながら、大人になってから新たにエクオール産生菌を保有するのは、現段階では難しいようです」

ホルモンケアの基本は、日々の腸活にあり!

エクオール産生能があるかどうかを尿で測定する検査キットも市販されているので、興味がある人は調べてみては? 自分がエクオールを作れないとすると、ちょっとショッキングな話ですが、その場合、大豆製品をいくら食べても意味がないのでしょうか?

エクオール産生能をチェックする検査キットを提供している、ヘルスケアシステムズ社は、次のようにアドバイスしています。

「エクオールほどの強い活性はありませんが、大豆イソフラボン自体にエストロゲンに似た働きがあるので、エストロゲンレベルが低下をはじめる30代後半以降の女性は、意識して大豆製品をとることをおすすめします。エクオールを含有したサプリメントもあるので、サポート的にとり入れるのもいいでしょう。最近は、せっかくエクオール産生菌を保有しているのに、大豆製品をほとんど食べていない、不規則な食生活で腸内環境が乱れているといった理由から、十分にエクオールを作れていない人も増えています。まずは、1.大豆製品をとる、2.腸内細菌のバランスを整えるため、乳酸菌を含む食品をとる、3.腸内細菌のエサとなり、腸内環境を整える食物繊維をとる、という3点に気をつけて、日々の食事から、ホルモンケアにつなげていくことが大切なのです」

美容やダイエットはもちろん、女性ホルモンと正しく向き合うためにも、腸内環境を整えることはとても重要のようです。将来的には、エクオールの腸内での産生力をアップする、エクオールサプリメントを摂取するといった方法で、ホルモンケアを行うのが常識となっていくかもしれませんね。

文/田所佐月

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