甘くておいしいはちみつですが、食用だけではもったいないほどの活用法があるって知っていますか?
なんとハミガキにも使えて、口の中の健康にも一役買ってくれるという、はちみつの意外な使い方を紹介します。自然療法に詳しい前田京子先生に教えていただきました。
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悪玉菌をやっつけ、口内環境を整える
「甘いものは虫歯の大敵」。多くの人が当たり前のように思っていることではないでしょうか。だから、甘いはちみつを使ったハミガキはきっとイメージしにくいですよね。でも、はちみつにはハミガキに適している理由があるのです。それが、はちみつの強力な“殺菌力”です。
「腸や肌の悪玉菌を退治してくれるように、はちみつの殺菌力が、虫歯をつくるミュータンス菌や口臭の原因となるさまざまな悪玉菌をやっつけてくれるんです。『甘いもの』と言っても、すべてが虫歯に悪いわけではないんです」(前田京子先生)。
さっぱりしたいなら、はっか油をプラスして
はちみつハミガキの方法はとても簡単。歯ブラシに天然はちみつをとり、歯をみがくだけでいいのです。ただし、くれぐれも、加糖や高温加熱されていない、“純粋はちみつ”を使うこと。「研磨剤が入っていないのに、みがいたあとの歯はツルツルです。ハミガキの前に口をゆすいでおけば、はちみつハミガキのあとにはもう口をゆすがなくてもいいくらいです。これだけで、口内のケアは十分なのですが、後味をさっぱりさせたいなら、はっかの精油であるはっか油を組み合わせて使用するといいでしょう。これは薬局で買えますよ」(前田先生)。
大さじ2の純粋はちみつに、はっか油を5〜6滴加えてよく混ぜ合わせ、密閉容器に保存。洗面所に置いて、使用時に小さなスプーンで歯ブラシにのせ、歯をみがきます。はっか油に含まれるメントールの効果で香味がアップ。また、息がさわやかになるのはもちろん、抗菌作用も高まります。
朝、目覚めたときの“口の中”が違う!
粘膜の修復作用があるはちみつが歯茎の炎症を抑えてくれるので、歯周病の予防や歯肉炎の改善にも、はちみつハミガキがおすすめです。
「一度、ハミガキを済ませたあとで、寝る前にはちみつをひとさじなめ、舌で歯と歯茎にはちみつを行き渡らせてみてください。寝ている間に口内環境が整えられるため、翌朝、お口の中のネバネバ感や不快感がなく、さわやかに目覚めることができるでしょう」(前田先生)。
まずは「寝る前のひとさじのはちみつ」で効果を実感すると、はちみつハミガキにトライしやすいかもしれませんね。はちみつを「味わうだけのもの」だと決めつけず、含まれる成分、働きにも注目すれば、はちみつはあなたの健康やキレイに大いに役立つ万能アイテムになるはずです。
文/馬渕綾子