毎日寝るベッドのマットレス、どんなふうに選んでいますか? 人の体は頭部、胸部、腰・臀部、脚と場所によってベッドにかかる重力が変わるため、しっかりと体圧を分散してくれる機能があることが重要なのだそう。今日は、「正しい寝姿勢」で寝るための寝具(マットレス)について睡眠コンサルタントの友野なお先生に教えていただきました。
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「正しい寝姿勢」で眠るコツは「マットレス」
昼間、ずっと全身を支え続ける足に少しでも負担をかけないため、靴を選ぶ際は足のサイズにピッタリと合うもの、歩きやすいもの、快適ではき心地のよいものなど、慎重になりませんか? もしも靴が足に合っていなければ、疲れやすさや違和感、痛みなどの原因になってしまいますよね。日中は靴が全身を支えるための道具ですが、夜はベッドのマットレスが同様の役割を果たします。
横になった際、枕を使う頭部は8%、胸部は33%、腰・臀部は44%、脚部は15%と体の部位ごとにかかる体重は変わるため、しっかりと体圧を分散してくれる機能があることがマットレス選びの重要なポイントです。
もしも体圧を分散してくれない、あるいはやわらかすぎるマットレスを使用していると、重い腰・臀部のあたりが沈み込み過ぎるので、不自然な寝姿勢がつくられることに…。これではスムーズに寝返りをうてないうえに、腰痛や肩こりなど体の痛みの原因になってしまう可能性もあります。
逆にかたすぎるマットレスも、体全身がしっかりと受け止められていない状況がつくられるうえに、毛細血管が圧迫されてしびれたり、発汗がさまたげられたりする原因となりきちんと休まりません。
マットレスは頻繁に買い換えるものではないので、靴を試着してていねいに選ぶように、マットレスも試眠して自分の体型に合わせた心地よいものにこだわりましょう。
マットレス選びのポイントと日常のお手入れ法
お店で試眠する際には、あお向けと横向き寝の寝姿勢の確認と、何度かゴロンゴロンと実際に寝返りをうって寝返りがうちやすいかどうかも確認するといいです。自分の感覚だけでなく、お店の人にも客観的に寝姿勢を見てもらい、アドバイスをいただくのがおすすめ。
理想的な寝姿勢をつくることと併せて、マットレスの衛生面も管理したいところです。マットレスには、どうしてもホコリやダニの死骸などのゴミがたまってしまうため、シーツやパッド、カバーをすべてはずし、念入りに布団クリーナーや掃除機をかけることも怠らないようにしてくださいね。
また、カビは湿気が多い環境下で繁殖をするため、通気性をよくしておくことが大切です。裏面にも風を通してあげることがポイントなので、3か月に一度はマットレスを日光に当てるようにしましょう。
マットレスは全身をあずけるパートナー。自分の体に合ったよいパートナーと出会って、睡眠時間にどんどんキレイを磨き上げてくださいね。