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たんぱく質は自分では作れないし溜められない! だから知りたい「たんぱく質」の量ととり方 #Omezaトーク
最近、改めて重要性が見直されてきているたんぱく質ですが、たんぱく質って、そもそも何でしょう。筋肉を作ってくれる? お肌の中のコラーゲンもたんぱく質だったよね…。そのくらいの理解しか私の中にはありませんでした。でも、じつはたんぱく質の役割は、筋肉や皮膚にとどまらず、髪や骨を作ったり、脳の働きやメンタルを整えたりと多岐にわたっています。にもかかわらず、現在多くの日本人女性がたんぱく質不足に陥っているそう…! キューサイのセミナー「たんぱく質の賢い摂り方」で、1日に必要なたんぱく質の量と、たんぱく質が体の中でちゃんと活躍できるための効果的なとり方を教えてもらってきました。
Contents 目次
たんぱく質、あなたは足りてる? 足りてない?
「人間の体内には1万種類以上のたんぱく質があり、全身の約16%がたんぱく質です。しかも人間のたんぱく質を構成する20種類のアミノ酸のうち、約半分は体内で合成できない“必須アミノ酸”。だから、たんぱく質は食べて補う必要があるのです」
そう教えてくれたのは赤坂ファミリークリニック院長で東京大学医学部附属病院小児科医師の伊藤明子(みつこ)先生。しかもたんぱく質は摂取して3分で代謝が始まるとのこと。つまり、たんぱく質は体の中に溜めておけないし、自力では作れない栄養素なんです。
そんな大切な栄養素であるたんぱく質。日本人女性の推奨摂取量は50gです。
このグラフ(2015年版日本人の食事摂取基準、平成29年「国民健康・栄養調査」、いずれも厚生労働省)を見れば、摂取できているように見えますが…、ここにちょっとした落とし穴が。
筋肉を作り始めるには、たんぱく質が20g必要だそうです。ということは、このとり方では朝と昼に足りていない…?
「たんぱく質の合成を1日を通して維持するためには、毎食ごとにたんぱく質をとることが必要です。1日の中でバランスよくたんぱく質をとるようにしましょう」と、神奈川工科大学応用バイオ科学部栄養生命科学科の非常勤講師・佐々木一先生。
さらにもう1点、たんぱく質をとるうえで覚えておくべきポイント、それが「動物性たんぱく質と植物性たんぱく質をバランスよく!」です。
たんぱく質はダブルでとろう!
宇宙に行くと筋肉に負荷がかからないため筋肉が作られず筋肉の萎縮が激しく進んでしまいます。だから宇宙船の中でのハードなトレーニングは欠かせない、そんな話を耳にしたことがあると思います。
たんぱく質の働きに着目して無重力の状態でも筋萎縮が起こらないような機能性宇宙食を開発している徳島大学宇宙栄養研究センター・センター長の二川健先生によると、動物性たんぱく質であるホエイペプチドは遅筋の筋萎縮を抑制し、植物性たんぱく質である大豆たんぱく質は速筋の筋萎縮を抑制するそう。
ヒトの筋肉は遅筋と速筋の大きく2種類に分けられます。2種類の筋肉をまんべんなくケアし、作っていくためには、動物性たんぱく質と植物性たんぱく質をバランスよくとることが大切なんですね。
2種類のたんぱく質を同時にとると、筋たんぱく質の合成が早く進むことを教えてくれたのはキューサイの研究開発部の森田愛子さんです。これは「吸収は速いけれど消失も速い動物性たんぱく質」と「吸収はゆっくりだけれど体内に長くとどまる植物性たんぱく質」というたんぱく質の性質の差が大きく関係しているようです。
ここで1度まとめると、たんぱく質のとり方には3つのポイントがあるということになります。
〇1日の推奨量は50g(毎食20gと考えれば60g)
〇たんぱく質は1日を通してバランスよく!
〇動物性たんぱく質と植物性たんぱく質をダブルでとろう!
3つのポイントはわかりました。では、私自身はどうなんでしょう? ちゃんとたんぱく質はとれているのでしょうか。ある日の食生活を振り返ってみました。
私の1日のたんぱく質摂取量は?
毎日、朝食は麦ごはん、みそ汁(野菜、いも類、ワカメ、とうふ、油あげ)、納豆です。たんぱく質の量は、
ごはん(3.8g)+みそ汁(5.7g)+納豆(7.5g)=16.2g。うーむ、足りていない…!
しかしここで私は思い出したのでした。毎朝の自分の食習慣を。
朝、みそ汁を作るときにだしパックでだしをとります。じつは私はだしパックの中身が大好きで、これを、みそを溶いたあとのみそカスと合わせて食べるのが大好き。大声では言えない嗜好ですが、たんぱく質計量のためにはしかたありません! そのようなわけでだしパックの栄養表示を見ると…「たんぱく質 4.4g」。
16.2+4.4=20.6g
朝食クリアです。だしパックの中に含まれるたんぱく質が貴重な動物性たんぱく質となりました。
私の場合、お粗末になるのが昼食です。この日も「1食分の野菜がとれる」というフリーズドライ食品+卵+ご飯で雑炊。卵のたんぱく質量12gが大きく貢献してくれたものの、総たんぱく質摂取量は18.6g。惜しい!
そこでキューサイの森田さんが紹介していた「大人のダブルたんぱく」を1スティック足してみました。「大人のダブルたんぱく」は、4.6gのたんぱく質が動物性・植物性とバランスよく含まれた粉末たんぱく食品です。塩分ひかえめの粉チーズのような、クラッカーのような、さらっとしたおからパウダーのような味なので、いろいろな食材に合わせやすいと思います。
このスティックのおかげで
18.6+4.6=23.2g
クリアできました。
夕ご飯は肉やちくわ、枝豆なども使っていて、たんぱく質はとれていました。
たんぱく質って、とれているようでいて、どこかでちょっと足りていなかったりするものなんですね。みなさんもよかったら、たんぱく質のとり方、振り返ってみてください。自分の食生活のクセが見えて、案外楽しい作業でした♪ 伊藤先生によると、食事の中でとりきれない場合は、間食でたんぱく質をとるのも一法だそうですよ。(編集 まりりん)
Omeza トークとは…
FYTTE 編集部員が、みなさんの朝のお目覚ましになるようなダイエット・美容・健康小ネタをお届けするコラムです。