寒い季節は、マスク姿やせき込む人があちらコチラに! 「私も風邪っぽい」と感じたときになんとかできたら、仕事も休まず、ツライ思いもしなくていいのに。
生活習慣改善サロン「Flura」を主宰する小林麻利子さんにうかがう、【睡眠のお悩み解決】。今回は風邪ぎみのときにおすすめの対処法をうかがいました。
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CASE14
風邪っぽいと思ったぐらいで会社を休むわけにもいかず、結局、いつも悪化させて体調も仕事もヒドイ目に遭ってます。風邪のひき始めになんとかしたい!
小林先生のお答え
いつもより熱いお風呂に入って、免疫力をアップします
ヒートショックプロテインで風邪予防
昔から、風邪ぎみのときはお風呂に入ってはダメと言われていましたが、じつは風邪のひき始めこそ、しっかりお風呂に入ればよくなることが多いです。
人間の体には「ヒートショックプロテイン」という、免疫力をアップするタンパク質があります。熱で刺激を与えると増える特徴があるので、「なんとなく風邪っぽいかな」と感じたときに、このヒートショックプロテインを増やすように入浴すれば、免疫細胞の働きが強化されて風邪が治りやすくなるというわけです。
用意するものは時計、常温の飲み水、水温計、それから、口にくわえて測れる基礎体温計。基礎体温計は、女性が排卵日や生理日を予測して、体調管理するために使われますが、体温を細かく測れるので、ヒートショックプロテインを増やす入浴法にピッタリです。
ただし、熱があるとき、体がダルくてつらいとき、お風呂に入る気力がないときに、ムリしてお風呂に入るのは止めましょう。
41℃の湯に15分入って、体温を2℃アップ
まず、お風呂の温度は水温計でしっかり測って41℃に。水を飲んで5分以上経ってから、入浴前の体温を測って、15分間浸かります。熱い湯が苦手な人は、40℃の湯に20分間入ってください。炭酸系の入浴剤を使えば、血管が広がって血液の循環がよくなるので、入浴時間が5分短縮できます。
お風呂の温度は水温計でチェックして、つねに41℃(または40℃)をキープするよう、熱い湯をつぎ足して。また、お風呂に入っている間の水分補給も忘れずに。湯船の中で体温を測りながら、入浴前よりプラス2℃になったと確認できたらOKです。
浴室を出たあとの保温タイムが重要
ヒートショックプロテインを増やすために肝心なのは、このあと体の熱を下げないように保温すること! 風邪ぎみのときは、湯船から上がったら洗髪をガマンして、バスタオルで体を拭いて浴室を出ます。すぐに靴下をはいて下着とパジャマを身につけ、暖かいパーカーなどをはおりましょう。
そして、適温の部屋で肌のお手入れなどをしながら10分間保温した後、もう一度体温をチェック。入浴中の最高体温よりマイナス1℃以内をキープしていたら成功です。体が冷えないよう30~60分以内に布団に入って眠ります。
このあとヒートショックプロテインは増え続け、2日後にピークを迎えて、体調はよくなるはず。免疫力アップのほかにも筋肉を強くしたり、脂肪を燃やしたり、美容効果もあるので、風邪ぎみに限らず「ここぞ」という日の2日前にもトライしてみて。髪を洗う場合は、足湯をしながらシャワーを出しっぱなしにして10分かけて手入れして、体温をチェックします。浴室を出たあとの保温タイムは不要です。