薬膳というと、「難しそう」「変わった食材が必要」など、敷居が高いイメージを持っている人が多いかもしれません。そんな人のために、コンビニ食に“ちょい足し”でできる、簡単薬膳をご紹介します。ネバネバ食材を組み合わせて、便秘を解消!
Contents 目次
ガンコな便秘は、ふだんの食事で“つるん”と解消!
多くの女性が悩みとして挙げる確率が高いのが、便秘。どうしても出なくて市販の便秘薬に頼ってしまうという人も少なくはないはず。ですが、市販の便秘薬のほとんどは、腸を冷やして出すためお腹を壊すのと同じことなのだそう。頼りすぎると、腸がどんどん冷えて動きが悪くなり、ますます出にくくなることも…。
「即効性があるので、どうしても苦しくて一時的に使うのはいいと思いますが、日常的に使うのはNG。逆に、便秘がどんどん慢性化してしまう恐れも。便秘の原因もさまざまですが、どのタイプにも共通して言えることが、“すべらせること”。腸のすべりをよくすることを意識した食事でアプローチするほうが、根本的解決につながります」(齋藤先生)
便秘が気になるときは…【細巻き納豆+なめたけ】
どんな原因の便秘でも、まずは“すべらせて物理的に出す”ことを意識した食事を心がけて、つるっとした粘りのある食材を選びましょう。
納豆もなめたけも、老廃物を排出しながら便通を助けてくれる働きがあります。納豆だけでももちろんOKですが、さらになめたけをプラスすることで、相乗効果が期待できます。ネバネバ食材は、オクラでもOK。なめたけならビン詰めも販売されているので、常備しやすいメリットもあります。
また便秘の人は腸が乾いているとも言われているので、白ごまやごま油など、油分が多いものをプラスするのも効果的。ネバネバ食材に油分をプラスして、潤しながらつるんとすべらせます。ごま油には、腸を潤す効果も期待できるので、ふだんの食事に少しプラスしてみるのも手です。
<薬膳まめ知識>
中医学では、春先は、冬の間体にたまった毒素を排出する季節だといわれています。冬の間にたまったエネルギーを春に解毒して体の外に出さないと、ずっとたまったままになってしまいます。デトックスの観点でも、納豆となめたけはおすすめの組み合わせ。そのほか、春の山菜(菜の花、せり、ふきのとう、こごみ、たらの芽、たけのこなど)もデトックス効果があるといわれています。春は積極的にとり入れてみてください。
<便秘におすすめ! コンビニドリンク>
・アーモンドミルク
・ヨーグルトドリンク(アロエやバナナ入りだとさらに◎)
これらはすべて「通便」食材といい、腸の流れをスムーズにしてくれる食材です。
ツラい便秘はすぐに解消したいと思ってしまいますが、便秘薬に頼らず、ふだんの食事で意識しながら、自分で出せる体を作りましょう!
イラスト/伊藤ハムスター 文/高野瞳